三流読書人

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ドングリ小屋住人 

脱税の法則

2007年12月18日 09時06分40秒 | 読書

 日頃は経済欄などはあまり読まない。がこの小さなコラムだけは読む。株式市場などもあまり興味がない(ではすまされないんだけど)。おすすめコラムだと思う。時にはへんなのもある。
 12月18日付『毎日新聞』

  「誰かが眠っている」
 八百屋の店頭で「産地直送」の札をみると、何となく心引かれる。当節あまりに商品が成型されている。昔の曲がったキュウリ、日なたくさいトマトの味を回想したりする。  それよりも「もし直送ならマージンの分だけ安いのかもしれない」と考える。朝市で皆が興奮気味に購買欲をそそられるのはそのためだろう。ただし商品をコンビニ、スーパーの物と比べるとそんなに安くはない。交通費を引くとトントンというところか。  パーキンソンの「脱税の法則」と同じではあるまいか。つまり、脱税に要する費用は脱税額と等しくなるというあの皮肉な法則だ。中間業者のマージンはなくなったが、その分は農家の手取りが増えているし、問屋が負っていた情報、リスクはどうなったのかわからない。ソンナニイイモノデハナイという教訓。  防衛省の兵器購入商社の介在を排除すべしという意見があった。メーカーから直接買えばいいじゃないか。産地直送である。  正論である。国民の税金で買い物をするのだから1円でも節約してもらいたい。ただし兵器のこととなると「安いけれど働かない」では元も子もない。  その商社不要論の大勢を孤軍奮闘(と言うね)ひっくり返した守屋武昌前次官、どんなレトリックを使ったか知らないが、事件が起こってみると、ああそうだったのかと納得がゆく。  資本主義・市場主義の時代、「商社不要論」は通るまい。だが山田洋行だけがクロなのか。大手商社は全くクリーンハンドなのか。悪いやつほどよく眠るという。(三連星)

 


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