三流読書人

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ドングリ小屋住人 

「蟹工船」「一九二八年三月十五日」 多喜二忌

2008年02月20日 15時19分02秒 | 読書
2月20日。
多喜二忌。小林多喜二が殺された日である。
「蟹工船」「一九二八年三月一五日」など。明治三十六年秋田の生まれ。小樽高商卒業後作家に。昭和八年二月二十日東京で特高警察に逮捕され、残虐な拷問でその日のうちに殺される。
反戦やら、労働者階級の解放を強く主張する者は殺された時代。
今、階層分化や所得格差、ひどい労働実態。憲法改悪を権力を持った者が声高にいう時代、大丈夫か。
絶対に殺されないとは言い切れないのだ。

     多喜二忌や糸きりきりとハムの腕       秋本 不死男
 
     咽ぶごと雑木萌えおり多喜二忌以後      赤木 さかえ

     多喜二忌や焚火の焔嵐めく          中村 静子

     多喜二忌やの市電に走り追ひつくも      本多 静江

                       『新撰俳句歳時記』明治書院
 
しかし、歳時記というものもおもしろい。小林多喜二の殺された歴史的事実もちゃんと載っている。俳人の目で見た世界。

             

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