鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

ジャバウォク物語④:暗くて深い森 tulgy wood (GLASS1-21)

2011-07-03 19:50:53 | Weblog
 詩の第4聯は次の通り。

 そしてぞんざい荒々しく思索し彼が屹立 And as in uffish thought he stood,
 ジャバウォクは眼がギラギラ The Jabberwock, with eyes of flame,
 深く暗い森からぬらり飄々と現出 Came whiffling through the tulgey wood,
 そして飛んできながら声はバブラバブラ And burbled as it came!
 
 PS1:英詩の“stood”と“wood”、和訳は「屹立」と「現出」が脚韻を踏む。
    英詩の“flame”と“came”、和訳は「ギラギラ」と「バブラバブラ」が脚韻を踏む。

 PS2:uffishは鞄語。声はgruffish(荒々しくどら声で無愛想)+態度はroughlish(ぞんざい)+気質はhuffish(怒りっぽく不承不承)。ぞんざい荒々しくと訳した。

 PS3:whiffleは風が不規則に吹く意。ぬらり飄々。

 PS4:tulgy wood:ディズニーの映画でアリスが迷い込んだ深くて暗い森が“tulgy wood”と名づけられている。tulgyの意味は不明。

 PS5:burbleは鞄語。bleat(メーメー鳴く)+murmur(ブツブツ言う)+warble(さえずり震わせ歌う)。ぶくぶくと言ったの意。バブラバブラと訳してみた。