むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

高野山不動坂の女人堂近くで見た、これも今では珍しくなっているヤマシグレ:山時雨?(レンプクソウ科ガマズミ属)です。

2016-08-25 19:15:42 | 植物観察記録

高野山不動坂の女人堂近くで見た、これも今では珍しくなっているヤマシグレ:山時雨?(レンプクソウ科ガマズミ属)です。
本州福島県以南、四国、九州の山地~亜高山の林床や林縁にはえる落葉低木で高さは2mほどになります。
分布から見ると昨日取り上げたソハヤキ要素植物のひとつとおもわれます。
対生する葉は長さ5~12cm、幅3~6cmの長楕円状披針形~卵形で、枝先に集まってつく傾向があります。
6~7月、枝先に散房状花序をだし直径2~3cmの白色~淡紅色、ときに暗紅色の筒状花をつけます。果実は核果で、長さ7~8mmの広楕円形で、はじめは赤くのちに黒く熟します。
マルバミヤマシグレと呼ぶこともあり、背丈が1mほどのをミヤマシグレとすることもありますが、両者の区別は背丈のほかは難しいようです。
和名ヤマシグレのシグレは、山で出会う時雨のことなら情緒がある名だと思いましたが、実は時雨ではなく、京都地方のことばでガマズミのことをシブレといっているのが訛ったのだとありました。
APG分類で、ガマズミ属はスイカズラ科からレンプクソウ科に変わりました。レンプクソウ科は1科1属1種のレンプクソウだけでしたが、新しい分類でレンプクソウ属に加え、ニワトコ属、ガマズミ属が加わってにぎやかな科になりました。