日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第86回例会(平成24年11月15日)

2012年12月01日 | 例会報告

1.碧雲先生の講話

究極的には「日本の文化」としての書道を教えたい
書道は中国、韓国、日本、台湾みな同じ。
しかし「文化としての書道」は国によって異なる。中国では、「バランスの美」がいいと思われるのに対し、日本、韓国では「アンバランスの美」が追求される。(具体的に「虹」という字を例に取り四角い枠の中に納まるバランスのよい中国風の字と、枠からはみ出る書き方のアンバランスな字が示された。
最終的には感性の問題になる。書道展などを鑑賞して、アンバランスの美に対する感性を磨いておくとよい。
看板書きと書道は違う
11月26日(月)~30日(金)の期間開催する作品展用の先生自筆による看板「日比谷同友会書道愛好会 第二回サークル展」の文字を示しながら、看板としての書き方と書道としての書き方の違いについて説明された。
看板として書く場合の要点は、墨のカスレや割筆などの用法は用いないこと、また字の間隔や余白、字の大小などを使い分けるアンバランスな書き方、書風は用いないこと、との指導が行われた。
漢字の成り立ち
最初は金文、石鼓など篆書系の象形文字が作られた。
例えば「東」は「木」の間に「日」が昇っているのを組み合わせて文字が出来た。同様に「南」はその当時の住居の表玄関を表わす形から、その表玄関が向いている方向の意味になった。「北」はその反対で北側にある開き戸の出入り口の形から作られた。「西」だけはこれらと異質で、死者が甕棺の中で座っている形から作られた。
次にこれらの組合せで出来る文字が作られた。例えば「意」は心に思っていることを立って言うことを表わす。中心にある「日」は正しくは「曰く(いわく)」の字。ほかに「森」なども組合せで作られた文字。

2.実技指導

 講話に引き続き、今月の課題「玉巳彫資覆」について各人が書いて持って来た作品の懇切丁寧な朱書添削指導が行われた。また今回は、上述作品展に出品する作品を選定して頂いた会員もあった。作品展に掲示する教室での指導風景などの写真撮影も行われた。

(出席者 9名)
(荻野 記)
教室での指導風景

みんな揃って(1名欠席)

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第85回例会(平成24年11月1日)

2012年12月01日 | 例会報告

1.碧雲先生の講話

書道学習のプロセスとして、まず初段までに「半紙」に楷書、行書、草書を一通り書けるようになること、また初段入段後はこの3体に磨きをかけるとともに、3段になった段階では「条幅」が書けるようになることが求められる。さらに6段になるとお手本がなくても半紙、半切ともに書けるようになること、8段以上になると「隷書」も書けるようにならなければならない。
 一方、書体は楷書、行書、草書、隷書以外に、漢字・かな混じりで書く日常的な「実用書」、同じ漢字・かな混じりでも展覧会向けで創作性が大事な「調和体」、またいわゆる「散らし書き」の「かな書道」などがある。この辺のことも理解しておくことが肝要で、楷書、行書、草書が一通り書けるようになったからと言って、たとえば「調和体」を書こうとしても、ムリ。矢張り調和体としての学習を基本から始めないと作品にはならない。かな書道についても同じ。
以上に引き続き、紙の大きさと書体の関係について先生より改めて、講義が行われた。
(前提として紙の大きさ・種類と書体とは必ずしも関連しない)
ア)紙の種類は以下の通り
 ・半紙
 ・条幅(半折、特半折(謙慎2部)、全紙、特別サイズ)
 ・特別紙
イ)書体
 ・楷書 ・行書 ・草書 ・隷書・篆書
 ・かな書道
 ・調和体
 ・実用書道
 ・教育書道(文科省)、字を覚えるための基本の書体
先生より書体の種類に関わらず、実力の向上を目指すのであれば、条幅が書けるように練習することを勧める、とのお話があった。

2.実技指導

先生が作品展用の作品に「落款」を押す場合、その位置、押印方法について、実演を交えながら指導が行われた。
引き続き各人の課題作品について懇切丁寧な朱書添削指導が行われた。
(出席者 9名)
(田中 記)

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