ひーさんの散歩道

道には、様々な歴史や文化が息づいている。
歴史に触れ風景に感動し忘れていた何かを探したい。

暦のはなし/太陽暦

2010年03月07日 15時32分56秒 | みちのく文化研究&歴史

暦の話をする前に、上記の写真は職場の組合のカレンダーですが、どこか変です。 気づきました?


太陽暦

この記事の参考にした本はこれです。 「暦のはなし」

私は、四季と言う季節がある中で生活出来て嬉しく思う。

寒い冬があればこそ、色鮮やかな春の香を楽しめる。

これが雨季と乾季だけではつまらないのではないでしょうか?

それでは、季節の変化はどのようにして起こるのでしょう?

文章で説明するのは難しいのですが、つまり地球に対する太陽の角度で変化が起こります。

これは地軸が公転軸に対して約23.4度傾いているから、地球への太陽の角度が変わるのです。

理科で習いましたかね? 地球儀を見れば傾斜しているのが一目瞭然ですね。

この傾斜が季節を作っているのです。

夏と冬は何故起きるのだろうと考えたことがありますか?

誤解されやすいのは、地球が太陽から遠くなると寒くなり、近いと暑くななると考えがちですね。 自分も恥ずかしながらそう思ってました。

ところが、全く逆で太陽との距離が一番近くなる日は1月2日頃でこれを近日点といいます。

そして一番遠くなる点を遠日点といい7月6日頃なのです。

ご存知の通り地球の運動は、楕円軌道でこれを公転といいます。




地球が太陽を回る一公転周期を基準に作った暦を太陽暦と云うわけですね。

この一公転周期を、一太陽年といい、春分点から次の春分点までを表しています。

※春分点は、簡単に言うと黄道(太陽の軌道)が地球の南半球から北半球に移る瞬間のこと

一太陽年は、平均して365.2422日になります。

現在の太陽暦はグレゴリオ暦といいますが、太陽暦にも旧暦がありました。 ユリウス暦です。

太陽暦が最も早く発達したのはエジプトのようです。

1年を12ヶ月にわけ、30日の月を12ヶ月と5日としていたようです。

紀元前46年、ジュリアス・シーザーが遠征した時にそれを知りまして、改良しユリウス暦が生まれました。

ユリウス暦

1年を12ヶ月365日とし

28日(2月)
30日(4月、6月、9月、11月)
31日(1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月)

4で割り切れる西暦年を閏年とし4年に1度2月を29日とし1年366日とします。

1年平均は365.25日となります。

つまり端数の0.25日を4年分集めて1日とし閏年を設定したのです。

しかし、先程説明した通り1年は、365.2422日ですから、ズレが生じてきます。

そのズレは、約128年で1日です。

その結果16世紀になると3月21日に来るはずの春分が3月11日頃なってしまいました。

これは、キリスト教にとって大問題だったのです。

それは復活祭の日程に決まりがあり、春分の後の満月の後の最初の日曜日と制定されていたからです。

このまま放置すれば、当然ズレが大きくなりますね。

そこでローマ法王(グレゴリオ十三世)が1577年頃、改暦委員会を組織しユリウス暦に修正を加えます。

まずは、ズレを修整します

1582年10月4日の翌日を10月15日としました。

紀元年数が4で割り切れる年を閏年とする。

ただし、この年数が百の倍数である時は、四百で割り切れない限り平年とする。

つまり閏年は四百年に3回はぶくのです。

これがグレゴリオ暦の誕生です。

グレゴリオ暦の一年は、平均365.2425日となったのです。

太陽年は1年365.2422日ですから、その差は0.0003日になり計算上は

3,333年に1日のズレになるのですが一太陽年の長さが、わずかに短くなっていることがわかり、

実際の一太陽年との差は2.621年で1日程度のズレとなっているようです。

まぁ、未来の人々が調整することでしょう。

チリ地震の影響
先日のニュースを見ると、地球の軸が移動し1日の長さが短くなった可能性があるとNASAが発表しました。
今回の地震のマグニチュードは、アメリカ地震調査所の発表によると、観測史上5番目の規模となる8.8だった。

この地震によって自転速度が早まり1日が”100万分の1.26秒”短縮したという。

なお、2004年12月発生したマグニチュード9のスマトラ沖地震では、同じモデルで1日が100万分の6.8秒短くなったと確認されたといいます。

チリ地震による地球の形状軸のズレはおよそ8センチだそうです。


※形状軸とは、不均一な地球の質量分布のバランスをとる為に、その中心となる仮想線のことを言います。
つまり南北軸ですが、地球が実際に軸を中心に自転している軸は、形状軸から約10メートルずれているといいます。

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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
むずかしい~~ (sidu-haha)
2010-03-07 18:09:30
すごいですねえ~
私には、難解そのものです。

著者は私も知っている方です。
彼は、素晴らしいですね。

チリ地震で~ (維真尽(^^))
2010-03-07 22:03:49
そういう影響があるということは
恐竜時代の
隕石がぶつかったとき
どんな影響があったのか
すごいことだったんでしょう~ね (>_<)
Unknown (ほでなすいっく)
2010-03-07 22:47:55
うん…? 

30日が2つある~!!
凄いね (モコ)
2010-03-07 22:57:47
う~ん。。。
ひーさんは面白い方ですね
それに凄く良く知っていて吃驚です
ズレ・・
それも3333年に約1日ズレが凄く大きな意味があるのですね
未来の方は修正するって
ご苦労なこって・・
我々は死んでいるね
アハハ
sidu-hahaさんへ (ひー)
2010-03-07 23:22:40
脳みそねじれそうですが・・・

もう少しお付き合い下さい。

陰暦も書かないと・・・
維真尽さんへ (ひー)
2010-03-07 23:27:27
新聞に出てましたね。
今のところ、隕石の影響で、地球上の動物はほぼ全滅した言う説ですね。
30年かけたデータの集大成のようで結論がでたようですが・・・

と言うことは、同じようなことが起きる可能性があると言うことですね。
地球をリセットするのもいいかも、次は猿の惑星になっているかも知れませんよ。
いっくさんへ (ひー)
2010-03-07 23:30:15
この月の日誌は30日を二回書かないと・・・

所詮、人のやることですね。
モコさんへ (ひー)
2010-03-07 23:33:51
いや、これを計算したのは、学者や著者ですから、私は紹介しただけです。

医療技術が進歩していますから、冷凍保存してもらう手もあるぞ。
お晩です (あーさん)
2010-03-07 23:37:59
ひーさんに 暦博士の称号を推戴いたします♪
「ひー歴」で休みを増やしてけろ! (クロンシュタット)
2010-03-08 06:09:04
ユリウス・シーザーも法王も多忙きわまる中で、暦にまで手を出して・・・
我々は暇すぎて、なーんにも歴史に名を残せないです・・・
うるう年以外にも2月が29日の年が最近なかったでしたっけ?

チリの地震では国土もずれてますよね。
このまま大陸が移動して行けば、南米旅行も楽ちんに!

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