食べ物、、、それは身体を作り、生きるための力になる大本です。
そして、その食べ物を入れる器も身体や健康に大きく関係があります。
、、、 皆さんはどんな器をお使いでしょうか?
明日、10月2日(水)に当店で展示をすることになった
無薬の漆器「とまと畑」、、、
今では話題になり、少しずつ知られるようになりましたが
ここまで来るのには本当に苦労をされてきました。
この機会に、無薬漆器を作られている工芸師”田中さん達”のことを
少しだけ説明させて頂きます。
伝統工芸師の田中栄二さんは奥さんがガンになったことで
仲間から言われていた工芸に使う薬の害が気になり、
自分で作った椀にお湯を入れて溶け出す薬品の汚染度を測定されました。
ものすごい数値だったそうです。
この器で食事をすることは大量の汚染物質も食べることになる、、、
田中さんは同じような体験をした職人たちを集め、
薬を使わない漆器を作れないか相談されました、、 が、
漆器の色をムラなく塗るためには原料の木材の色を抜き、
消毒や殺虫にもなる漂白剤、、、、
猛毒ですが使わないのは不可能と言われました。
それなら、250度の熱湯処理をし、
材木をしっかり自然乾燥をすれば、、
、、しかし、それにはかなり大きい施設と土地が必要になり、
さらに、木材が水分を含むため、
自然乾燥では安定させるのに1年もかかるため
無理だろうと断られました。
それでも10人の方が仲間になり、安くで土地も設備も確保できるかもしれない中国に、
全財産を処分し、奥さんと子供を日本に残して中国に渡りました。
、、、ですが、中国政府からは監視され思うように出来ず、
やっと土地を買うのに5年もかかりました。
熱湯の施設も試行錯誤しながら作り、無薬の漆器を製作して日本に送りましたが、
「メード イン チャイナ」になるため売れませんでした。
そんなときに隣村に漆塗り工房が出来、
それが日本のデパートで「日本の工芸品」として高くで売られていることを知り、
インチキを抗議したところ、日本の伝統工芸会から破門されることになってしまいました。
そのころ、日本に残された田中さんの奥さんとお子さんは大変 貧乏な生活をされていました。
何も知らない息子さん(秀樹さん)は父親を恨んで大きくなったそうです。
「俺は金持ちになる。」と勉強を頑張られ年収2000万を越える経営コンサルタントになりました。
都内の高級なマンションに住み、婚約者もいました。
そんなときに仕事の関係で中国の自分達を捨てた父親の工房の近くに行くことがあり、
見下す為に10数年ぶりに会いに行きました。
ですが父に会ってこれまでの話を聞き、秀樹さんは衝撃を受けました。
何のために中国に渡ってまで無薬の器を作るのか、、、。
色々な会社の方々に「経営とは、、」「顧客の満足とは、、」と話す自分に
1番大切なものがなかったことに気づきました。
帰国後、息子さんは辞表を出し、婚約者には「父の夢を何とかしたい」と言い、
再び中国の父の工房に戻りました。
驚かれた父親の栄二は「(息子さんが)成功しているから話したんであって、継いでなんてほしくない。
第一、給料も出ない。帰ってくれ!」と言ったが「給料はいらない。手伝わせてほしい。」と訴え、
以後3年は無給で働きました。
父の栄二さんは「お前には伝統工芸師にはもう遅いから日本で営業をして欲しい」と言われ、
輸入、出荷の手続きを一人で任されました。
しかし、自信がある漆器でしたが厚生労働省では「検査の数値がおかしい」と
6回も再検査を言われました。
理由は「汚染検査をしても汚染物質が出てこない、木製なのに汚染物質が出ないのはおかしい、
木製ではないのでは?」というものでした。
息子さんは検査をした器を目の前で割り、木製であることを確認してもらいました。
厚生労働省の職員は「間違えなく日本一安全な食器です。」と言ってくれたそうです。
秀樹さんは職員さんに「薬品が溶け出す基準を半分にすればもっと安心して使える漆器が増えてくるのでは、、」
と提案しましたが、職員さんは「そんなことをすれば工芸品の9割は販売できなくなります。」とのことでした。
その後、厚生労働省の手助けもあり、中国共産党から農薬の心配がない原生林の提供の話が入りました。
日本ではこういった話を知った大きな問屋さんから注文が入ってきました。代わりに、
現在の価格ではあまりにも利益が無いため、定価を約3倍にして欲しいという条件つきで、、、
息子さんは喜び父に連絡を入れました。、、が、
父の返答は「即、断って欲しい」というものでした。
「何故中国に来たのか、全財産をなげうったのか、何のためか?
お金を持った人だけが使えるものではなく、自分達がそうだったように
多くの方に安全な漆器を使ってもらえるために中国に来たのであって、
自分達の経営を安定させるためではない。」、、
翌日、息子さんは断りに行かれました。
理由を聞いた問屋さんは感動し、自然食品店を紹介してくれたそうです。
今では少しずつその良さが認められ、色々なメディアでも取り上げられるようになりました。
ですが今でも変わらず、品質の良い漆器を出来るだけ安く提供されております。
もちろん、婚約者とも結婚され、無給の間は奥さんの実家の一部屋を事務所に借り、
力をあわせて頑張られ、今の無薬漆器「とまと畑」が誕生しました。
上記写真はお父さんの田中 栄二さんと息子の秀樹さんです。
初めは茶わんやお箸など作られ、
今ではお弁当箱や
平皿、
漆器なので水に漬けっぱなしには出来ないので
水はけが良いように裏には窪みを浅くしています。
漂白をしていないので木目や素材の木が持つ色合いがどうしても出てきます。
まな板も作られました。
現在では、上記以外にも多種作られ、
他にも、、
日本を代表されるデザイナー”柳 宗理”さん協力の、
バターナイフ、、
スープスプーン、、
サーバーセット1
サーバーセット2
コーヒースプーン
カレースプーンなどあります。
これは貴重な栗の木のお箸です。
10月2日(水)は他にも色々展示予定です。
もちろん、予約販売もしております。
(ご希望の方には1枚ものですがカラーチラシを送ります)
さらに、当日だけのお値打ち商品も用意しておりますので
ご興味のある方は是非ご来店下さい。
本当に軽くて、熱いものを入れても持った感覚はそこまで熱くなく、
なにより安心して使うことが出来ます。
ただ、安全すぎて虫が器を食べることがあります。(本当に安全でないと起きないことです。)
あと、漆器なので食器自動洗浄機は使えません。ご了承下さい。
当店での展示時間は午前11:00から午後4:00?( 5:00?) の予定で、
場所は大阪府池田市畑1-6-28 ヘルシー池田店です。
電話番号は 072-753-3245.
お待ちしております。