楽しみの正倉院展を月末にようやく見学できた。
今年は9時半過ぎに入れたので並ばずにすむ。混雑の中をゆっくり昼前まで見学した。
一番印象が強かったのは、七条刺納樹皮色袈裟 (しちじょうしのうじゅひしょくのけさ)であった。
これは、2×4m弱程度の大きい布で、しずんだ緑色の濃淡でケヤキの木肌のような紋様をしている。
模様・色合いは、現代でも敷物にとか十分使えるモダンな感じで、大変に興味あるものであった。
もう一つ強い興味を引いたのは、金銅水瓶 (こんどうのすいびょう)、仏具・みずさし。
これも現代生活でこのまま使えるデザインの水差しである。
コーヒーペーパーにこれでゆっくりお湯を通せば、さぞ美味しいコーヒーが出来上がりそう。
人だかりの一番は、やはりと言うか「国家珍宝帳」全巻の開陳展覧であった。
出陳された道具、仏具、武具等々はどれも見ていて大変にロマンを駆り立てるものが多く、
よく保存されているから、見ていて余計に天平の夢が沸く。