こだわりメモ帳

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・ 大地の咆哮

2006年10月28日 | ◆ メモ

すまし梟


 面白い本に最近行き当たっていなかった。
そんな中、これはと言う本に久しぶりに合った。
本好きの方から、今年頂いた残暑見舞いの中で推薦されていた、「大地の咆哮」である。
この本は、中国、台湾の近代史を学ぶのに最高の本である。
著者は、元上海総領事の杉本信行氏。2004年春の領事館員機密漏洩自殺事件の上司である。
我々の年代は、学校の歴史教育で近代史を殆どと言っていい程学んでいないように思い、
特に中国、台湾、韓国等については何も教えられていないに等しい。

 最高の本と言うわけは、著者の経歴にある。
昭和24年生まれ、昭和48('73)年京大法卒、同年外務省入省、74年から中国語研修2期生で北京に入るが、
本人の中国コース「チャイナスクール」入りは、入省間なしから決められていたらしい。
72年の日中国交正常化、78年の小平の政策転換、改革・開放政策開始等の年代から現在までの間、
文革後の長い混乱、79年JICAの管轄部門で対中ODA・円借款をスタート、83年格別親日派の胡耀邦来日、
85年同氏失墜、89年の天安門事件、92年の法輪功事件等々を自ら体験してきた。
日中間の戦後処理、尖閣諸島領土問題、靖国問題、中央政府と地方政府の関係、水不足問題、台湾問題等、
中国をどう認識すべきかを考えるとき、この本は全く適切な本である。
氏は04年から末期がんで現在闘病中であるが、その間06年5月にかけてこの本は執筆されている。
一読に値するドラマティックな本である。

 ところで、図書館で8月に予約、8人待ちであった。手にできたのは10月中頃である。
一人2週間貸し出しとして、これだけの本が2冊しか購入されていないと推測される。
50万市民を要する町の図書館として、これでは余りに寂しいことのように思う。

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・ 大仏鉄道

2006年10月21日 | ◆ お歩きさん
 今月のハイキングは、いつもと趣向が違う異色の廃線跡歩き。
開通9年余りで廃止された、100年前の廃線跡・奈良の「大仏鉄道跡」を歩く。約13km
明治の頃の廃線跡と聞くと、旧き浪漫を呼ぶ香しきイメージを期待していた。
昨年夏の十勝のタウシュベツ橋・旧上士幌駅はその典型であった。
大仏鉄道跡は近くに住宅開発も入り、残念ながら路線跡は残されてなく、トンネルや橋の遺構だけであった。
廃線跡を歩くという期待は大きすぎた。





廃線遺構大仏駅跡のモニュメント



見事な緑青:大仏駅跡近くで見かけた民家の倉



赤橋:細道は地元の車がたまに通り抜ける



梶ヶ谷トンネル



梶ヶ谷トンネル:レンガ面がきれいに掃除されている



観音寺橋台:奥は現行の関西線が通る線路



観音寺橋台を過ぎた頃見つけた、大きく見事に熟れた木通(アケビ)



廃線の大仏鉄道めぐりは、静態保存"走る貴婦人"の登場で仕上げとなる:JR加茂駅近郊

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・ こどもの詩

2006年10月19日 | ◆ 今日のうた

06.10.17 読売


朝、気分よく起きると何事も
気分よく出来て気持ちがいい
歳に関係なくこれは言えるのや
それにしても
小さいときから、きちんと自分の仕事を持ち
それをまた、楽しみながらやっているいうのはえらいなぁ

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・ 「バイオポリティクス」

2006年10月16日 | ◆ こんな本

とんがり梟


 生命倫理の分野で、この9月10月に報じられたものだけでも、変やなーと思う出来事がいくつか有る。

09月 慶大病院で、受精卵の着床前遺伝子診断・良性悪性判断を行った後、今年3月に出産。
10月 宇和島で、親族基準に合わない腎臓移植を実施。ドナーに現金30万円や約150万円の新車提供。
10月 11月米中間選挙で共和党は倫理観で苦慮苦戦。ブッシュはヒト胚研究慎重論で2004年を勝利している。
10月 タレント向井亜紀夫妻が、米国で代理出産により男児を得るが、品川区は出生届不服で最高裁へ。
10月 長野で、祖母が娘夫婦の子を代理出産していた。

たまたま新聞の書評欄で見つけた本を読み、これらの分野の最新状況を知る。
人の命はいつ始まるのか-これがアメリカで大統領選挙の争点になったり、臓器移植、
韓国のヒトクローン胚捏造論文など、生命をめぐる技術革新と人間感情の間にギャップが出来てきている。
さらに、肝臓や腎臓の移植はインドが約100万円と最も安いとか、
脳死者の皮膚、アキレス腱、心臓弁、血管、角膜、インプラント用人骨粉末等がNPO組織で売買されているとか、
美容整形用の皮膚は、一人の供給者で100人は賄えるとか、ヒト組織の再利用は驚愕の状況も示されている。
『「バイオポリティクス」人体を管理するとはどういうことか』 著者:米本昌平、中公新書 840円。2006.6.25発行。
久しぶりに興味深い本を手にした。
それにしても、この分野で日本は全くの法未整備の後進国だそうである。心配だ。
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・ 古代史散策 06'10月

2006年10月11日 | ◆ お歩きさん

 今月のお歩きさんは特別月。
発足30周年を記念して、古代史とハイキングと川柳3部が合同で淡路島小旅行をする。
川柳が加わるのは異色。往路の車中で全員がにわか勉強会をし、帰路先生が選句表彰すると言う趣向。
お歩きで足腰を鍛え、一緒に頭も鍛えようたる魂胆なり。
天気良く以外に暑い一日であったが、汗は暑さのせいだけではなかった。
古代史コースに加わる。ハイキング組は、先山(せんざん)448mを登る約7kmのコース。




当日の最優秀受賞作品・・・お見事





大和大国魂神社



大和大国魂神社
境内の異形な古木・・・札がないので詳しくは不明ながら葉から見れば檜の木



大和大国魂神社・境内にて



淡路国分寺・・・聖武天皇の発願建立・ここでも正倉院展につながる



(大きくなります)




伊弉諾神宮 (いざなぎじんぐう)・・・国生みの神話が有名
今回の景気拡大期が、「いざなぎ景気」1965.11~1970.7を超えると
新聞は報じている。その頃と言えば、過ぎ去りし独身時代となる。




稲刈り、稲架(はさ)掛け作業・・・久しぶりに見た懐かしい秋の光景



大阪の彼岸花は2週間程前に終っていたが、ここでまた見つけた。



播磨灘のきれいな夕日・・・帰路の車中より (バスの色ガラスを補正する技術をまだ持ってません)



揺れる車内より (またまた言い訳)

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・ 正倉院展

2006年10月08日 | ◆ メモ

孔雀文刺繍幡・・・布の両面から刺繍、推測日本製



 今年もまもなく奈良国立博物館で正倉院展が始まる。
これに先立ち、先日事前フォーラムがNHKホールで開かれ参加した。
今年の目玉は、「国家珍宝帳」のようで、巻物全巻のすべてが見られるらしく、こまかく見るのにグラスがいるかも。
この品は、東大寺大仏に献納された聖武天皇遺愛の宝物600点余の目録リストと言うことである。
それと、正倉院最古の品と湯山館長から説明があった「白石鎮子 (はくせきのちんず)」・・・これは、十二支の
戌亥 (いぬい)を表現した大理石のレリーフ・・・と、もうひとつ
「犀角把白銀葛形鞘珠玉荘刀子 (さいかくのつかしろがねかずらかたのさやしゅぎょくかざりのとうす)」・・・色鮮やかな刀の鞘で、
大仏開眼法要で聖武天皇が着装されたと説明されていた。写真の古布やらこの辺を見てみたい。

 フォーラムでは、出陣の品の話しもさることながら、東儀秀樹さんの演奏と話しが素晴らしかった。
笙・篳篥(しょう・ひちりき)を生で聞いたのは初めてで、
奏でられる音色は、それこそ悠久の天空を空中船に乗ってさまよい漂うような心地のよいひと時であった。
自らの楽曲つくりや、様々の雅楽器を操る技量、古代への造詣とかとかを見ると、
氏の先々には、すごい世界が待っているのではないのだろうか。
今年が、正倉院誕生の1250年目の節目に因み、開催期間が通常から3日増え20日間となったが、
また長い行列に並び待つことになるのだろう。

  ・奈良国立博物館・奈良公園内
  ・10.24(火)~11.12(日) 会期中無休

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・ こどもの詩

2006年10月01日 | ◆ 今日のうた

060925 読売


 見るもの何でも新鮮に見えるこどもの目は
夕だちが来てびっくりしたのだろう
この時の音や風も気になったかもしれないけれど
目の前に見えるようすがとにかく驚きだったのだろう
こどもの目は好奇心のかたまりだ
小一がんばれ
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