平成太平記

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①韓国、中国の「抗日行事参加」日米との溝を深めて大失敗  

2015年09月15日 11時55分50秒 | Weblog

②韓国、中国の「抗日行事参加」日米との溝を深めて大失敗  

勝又壽良の経済時評

 週刊東洋経済元編集長の勝又壽良

 2015-09-08 03:47:45  

韓国、中国の「抗日行事参加」日米との溝を深めて大失敗

中国の本音を見誤るな
習氏の野望が明らかに

戦後70年、中国は日本のファシズムを打ち破った記念と称して、大々的な軍事パレードまでやって見せた。「中国の実力は70年前と違うんだ」。

 それを世界に向けて言いたかったのであろう。

 21世紀の平和希求の時代にあって、ミサイルや戦車、戦闘機を連ねた軍事パレードにどれだけの意味があるのか。

 「大言壮語」(ほら吹き)を生き甲斐にする中国共産党にとっては、死活的な役割を担っているに違いない。

 科学技術がダメだから、軍事力で存在感をアッピールしたい。哀しいまでの「非文明的ショウ」である。

韓国の朴大統領が、この前世紀的な遺物の行事に参加した。

 西側の自由諸国の首脳はすべて欠席したなかでの出席である。

 韓国の「二股外交」をはしなくも露呈したもの。

 一体、韓国は中国の「抗日行事」の狙いをどこまで真面目に検討したのか。

 多分、日本への嫌がらせと中国へのへつらいが理由と見られる。

同盟国の米国からは、婉曲的ながら欠席するように言われてきた。

 それを敢然と蹴飛ばして出席したのだ。

 あたかも、「独立国の外交はかくあるべし」と言った高揚した気持ちでいるのだろう。だが、安全保障は米国依存である。

 朝鮮戦争で韓国を侵略した当事国の一つは中国である。

その侵略国家の中国が主催する軍事パレードに参加した。

 感情的にも論理的にも、説明のつかない行動である。

 今回の軍事パレードの本当の狙いは、日本を標的にしたものだ。

 最近、中国政府は、特定国を想定した軍事パレードでないと弁解している。

 それは真っ赤な嘘である。次の記事が、それを明快に証明している。

中国の本音を見誤るな 

中国共産党機関紙『人民日報』のウィーチャット(ソーシャルアプリ)オフィシャルアカウントで今年1月27日、「なぜ今年閲兵式を開催するのか」と題する記事を掲載。

 本音をこう漏らしている。『大紀元』(1月27日付)が報じた。

① 「閲兵式を開催する目的の一つは、『日本を震え上がらせるためだ』と日本を強く意識した文言が並んでいる。

 『米のアジア回帰の戦略に後押しされ、日本は釣魚島(尖閣諸島の中国名)を国有化し、歴史を否定するなど再び軍国主義に走る兆しを見せている』と日本を糾弾。

 さらに、『猖獗(しょうけつ:悪い事の勢いが盛んになること)する日本に、

アメリカは黙認と支持の態度を見せている』、

『アメリカの支持を受け、日本は集団的自衛権を解禁し、

このままだと改憲して国家の正常化を図るに違いない』とアメリカに対する敵意もあらわにした。

 また、『中国の戦後秩序が中国の核心的利益で、それを変えようとする者は中国の敵になり、中国からの強烈な反撃を受けなければならない』と日本批判をヒートアップさせている」。

今年1月時点では、中国政府も経済がここまで悪化して追い込まれるとの予想はなかった。

 最近は、逆転して苦境に立たされている。

 日本へも正式招待状を出すなどカムフラージュしている。

 中国政府の本音は、日本を懲らしめるという軍備の誇示にあった。

 日本が、スルッと体をかわして欠席したから、「拍子抜け」し怒りに身を任せた言動をしている。

 天皇の戦争責任追及発言がそれだ。

 日本は、自らに刃を向けた軍事パレードを「能天気」に見るほど愚かでない。

 断って当然である。

閲兵式を開催する目的の一つは、「日本を震え上がらせるためだ」と日本を強く意識した文言が並んでいるという。

 清国の外務大臣、李鴻章もこれと同じ感覚であった。

 英国から強力最新鋭艦4隻を購入して、日本へ軍事的な圧力をかけてきたのだ。

 朝鮮半島の政治情勢を清国支配の下に有利に進める狙いである。

 日本は、これに危機感を持って軍備増強に入った、という背景がある。

 当時の日本は、中国に軍事的脅威を感じていた。

 現在も同様な状況になっている。

 歴史は繰り返すというが、戦争だけは避けなければならない。

 中国の挑発に乗ってはならない。

中国は、自国の権益を守るためには、戦争さえ辞さない。

 まさに「武断外交」を前面に出している。

 その点では、極めて軍事的に危険な国家と成り下がっている。

 「平和的台頭論」とは真逆の国家になっている。

 つまり、「中国の戦後秩序が中国の核心的利益で、それを変えようとする者は中国の敵になり、中国からの強烈な反撃を受けなければならない」と啖呵を切っているのだ。

 こういう危険な相手と対応するには、強固な日米同盟を基盤にして、周辺国が同一歩調を取ることだろう。

韓国は、日米韓の三国関係を裏切って「抜け駆け戦略」を取った。

 今回の「抗日軍事パレード」に出席するとは、こういう意味である。

 ところが、韓国メディアは、その認識がゼロであるから驚くのだ。

 8月中旬、北朝鮮が韓国に仕掛けてきた軍事的な挑発行動は、北朝鮮の「謝罪」という形で収束した。

 その裏には。中国による北朝鮮への圧力が功を奏したと見ている。

 ここから、韓国メディアは急速に中国シフトの論調に変わった。

 韓国メディアは、はっきり言って目先のことで簡単に判断の軸を変えてしまのだ。長期的な視点に欠けるのである。

 


②韓国、中国の「抗日行事参加」日米との溝を深めて大失敗  

2015年09月15日 11時43分03秒 | Weblog

① 韓国、中国の「抗日行事参加」日米との溝を深めて大失敗  

勝又壽良の経済時評

 週刊東洋経済元編集長の勝又壽良

(2015年9月8日)


『中央日報』(8月27日付)は、社説で「朴大統領、中国閲兵式参加は外交の好機と考えるべき」と論陣を張っている。

② 「朴槿恵(パク・クネ)大統領が中国の抗日戦勝節記念行事に続いて閲兵式(軍事パレード)にも出席することにしたのは失よりも得の多い適切な選択だ。

 朴大統領が何よりも勝ち取るべきものは韓半島(朝鮮半島)の平和と統一のために中国が積極的に取り組むように仕向けることだ。

 北朝鮮を動かすことができるのは依然として中国が唯一だ。

 木箱入り地雷テロ以後、高まった朴大統領が何よりも勝ち取るべきものは韓半島(朝鮮半島)の平和と統一のために中国が積極的に取り組むように仕向けることだ。

 北朝鮮を動かすことができるのは依然として中国が唯一だ。

 木箱入り地雷テロ以後、高まった韓半島の緊張解消にも中国が少なくない寄与をしたと伝えられている」。

韓国世論は、「瞬間湯沸かし器」である。

 私はこのように見ている。熱しやすく冷めやすいからだ。

 韓国メディアもこの特徴と無縁でない。

 北朝鮮との緊張関係が持ち上がる以前は、朴大統領の中国訪問についての慎重論も多かった。

 それが、緊張関係が解消されるや論調は一転して「賛成論」が多数になった。

中国が実際、北朝鮮を動かせる影響力を持っているだろうか。

 北朝鮮の核問題でも、結局は「傍観者」に過ぎなかった。

 中国の安保にとって国境を接している北朝鮮は、別格の扱いのはずである。

 韓国はそれを忘れて、中国をめぐって北朝鮮と人気の「取り合い」をしているのだ。

 中国の狡猾外交の凄さは、韓国をうまく利用していることである。

中国は、今回の「軍事パレード」に韓国を出席させ、日米韓三カ国関係にくさびを打ちたかったに過ぎない。

 韓国は、まんまとそれに乗せられたのだ。

 繰り返すが、中国は土壇場では、必ず北朝鮮の側につく。

 地政学的にそうならざるを得ない。

 韓国は、中国に利用されるだけである。

 米の不信を買ってまで、割の合わない外交を夢中で行っていると言うべきだろう。

中韓は、日中韓三カ国首脳会談を韓国で開くことで合意した。

 韓国が、日本との首脳会談のきっかけを求めただけである。

 日本が謝意を表すことでもない、すでに、日中は首脳会談を行っているからだ。

 これまでの朴大統領の「反日」発言をカムフラージュする。

 日中韓三カ国首脳会談は、その「煙幕」役に等しい。

③ 「朴大統領の決断により、両国(注:韓中)間は経済だけでなく政治・外交分野での協力も活発になる『政熱経熱』の雰囲気が熟した。

 このような好機をそのまま流し去ってはいけない。

 特に、韓米中3国の間には9月2日に予定された韓中首脳会談をはじめ、(その後)米中、韓米首脳会談が相次いで開かれる。

 朴大統領は他の首脳会談を念頭に置きながら習近平国家主席と幅広く意見を交わさなければならない。

今回の訪問に表立って反対してはいないが、米国と日本の微妙な負の心境は十分に考えられる。

 韓日米三角同盟を安保の軸としているわれわれとしては『韓国が外交・安保面でも中国に偏っているのではないか』という両国の疑いを解消しなければならない」。

韓国は、中国経済が瀕死の重傷を負っていることを知り抜いている。

 さらに、中国が韓国にとって国際競争力で強力な相手になることも理解している。

 それにも関わらず、中韓は「政熱経熱」の関係になるべきだと主張している。

 韓国経済が、中国と「心中」することを意味するのだ。

 今少し冷静にならないだろうか。

ベトナムは、中国の経済圏を離れたいと必死である。

 TPP(環太平洋経済連携協定)に加入すべく努力をしているのだ。

 このベトナムと比べて、韓国は異常な行動を取っている。

 韓国の安全保障は米国に頼っている。

 その米軍の後方基地は日本にある。

 これらを考えれば、中韓の「政熱経熱」は、日米と距離を置くことになりうる。

 なぜなら、中国は日米を「敵国」と位置づけている。

 そのことは、上記の『人民日報』記事でも明らかである。

日本にとって、韓国の政治的な立場がどうなっても関係はない。

 だが、同じ民主主義国の一員として、まんまと中国の伝統的な「合従連衡」政策の「餌食」にされるのを見ているのは気の毒に思う。

 「中華帝国」が黄河の中流である「中原」から始まって、現在の広大な版図を築き挙げるまでになった過程を見るべきだ。

 「手練手管」こそ、中国外交の基本である。

韓国の歴史を見てもそれは明らかである。

 中国に上手く唆されて約520年に及ぶ李朝が成立し、属国に成り下がった。

 現代でも再び、その悲劇を繰り返す積もりなのか。

 民族の誇りはどこへ消えたのか。ベトナムを見倣うべきだろう。

 韓国は、中国から畏怖されるような毅然とした国家にならなければ、永遠に甘く見られるであろう。

韓国は、中国の対日歴史観と完全に歩調合わせている。

 日本は軍国主義国である。歴史の反省をしない右翼国家である。

 高校生か大学生が、抽象的に言い募っているようなテーマを並べ立てて、恥ずかしくもなく日本批判を続けている。

 世界でこうした日本批判をする国は、中韓二ヶ国だけである。

中韓は、日本から経済面で格別の支援を受けながら、こういう「裏切り」発言を重ねているのだ。

 その「報い」は、日本資本が中韓への対外投資を極端に減少していることに現れている。

 中韓に代わって、ASEAN(東南アジア諸国連合)が、日本の有力投資先に成長している。

 日本企業は、中韓を避けているのだ。

 この現実を直視すべきである。

 日本企業から「嫌われ国」になった中韓が、いくら「政熱経熱」関係になっても、グローバル経済の波に飲まれるだけであろう。

習氏の野望が明らかに
『ウォール・ストリート・ジャーナル』(8月28日付)は、次のように報じた。

④ 「中国政府の歴史解釈は2つの目的を持っている。

 一つは最大のライバルである日本の戦争責任を強調することと、もう一つは日本の軍国主義を打ち負かす上で共産党が果たした役割を底上げすることだ。

 この両方が習近平国家主席の野望を支えている。習氏はアジアの戦後秩序を放棄し、より精力的に自己主張する中国を目指している。

 それが来週の軍事パレードで中国が送ろうとしているメッセージだ」。

中国外交は、狡猾の一語に尽きる。自国の国益を増進すべく、他国を平気で中傷・非難するという「ノン・モラル」国である。

 未だに「三国志演義」の域に止まっているのだ。歴史解釈も変えてくるから驚く。

 中国にとって当面、最大の「打倒国」は日本であることは間違いない。

 普段の日本批判がそれを証明している。

 この日本が、かつて「軍国主義国家」であったことをことさら強調し、それを「破った」のが中国共産党であるという「虚偽」の事実を主張し続けている。

 今回の「軍事パレード」はその象徴である。こう指摘している。

⑤ 「習氏の課題は、世界の大半が中国政府の公式な歴史認識を信用していないことだ。

まず、中国の解釈は年月を経る間に変化した。

 冷戦時代の中国は、日本の戦時中の残虐行為については何ら言及していなかった。

 それが変化したのは1989年に民主化運動に参加した学生を力で弾圧した後だ。

 共産党は当時、国民の支持が弱まっていた党の正統性を、反日ナショナリズムを盛り上げることで後押ししようとしたのだ」。

世界の大半が、中国政府の公式な歴史認識を信用していないのだ。

 勝手に、史実を作り替えて、中国共産党がすべての勝利者のごとく吹聴している。

 韓国は、この中国の掲げる歴史認識に賛同したから「軍事パレード」にまで出席するのだろう。

西側諸国首脳がこぞって欠席したのは、中国の掲げる歴史認識へ反対している結果である。

 中国政府は、国民意識の統一という場面で必ず「反日」を掲げて利用する。

 歴史認識が政治的に利用されているのだ。韓国は、それに肩を貸そうという振る舞いをした。

⑥ 「平和を愛する民主国家になった戦後の日本を非難する声(韓国はよく知られた例外だが)や、中国の軍事台頭を歓迎する声は中国以外からはほとんど聞かれない。

 だからこそ、天安門で予定されている軍事パレードに参加する世界の首脳は少ないのだ。

その会場も興ざめの一つだ。天安門といえば、1989年に民主化を訴えるデモ隊を軍隊が弾圧した場所として西側は記憶している」。

戦後の日本が、平和を愛する民主主義国となったこと。

 また、中国の軍事的な台頭を歓迎する国はほとんどいないこと。

 これら二点を認めない国は中韓二ヶ国である。中国と行動を共にしている韓国は、世界的な認識から外れた存在になった。

もう一人、韓国出身の潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が、抗日式典と軍事パレードに出席した。

 日本政府は、「中立的な国連事務総長」の立場に反する、として抗議した(『朝鮮日報』8月29日付)。

 潘氏の場合、次期韓国大統領候補として名前の上がったことがある。

 それを意識しての出席であれば、大統領選挙の「事前運動」である。

 欧米首脳がこぞって欠席した軍事パレードへ、国連事務総長がのこのこ出席する。常識を疑われる行動である。

朴大統領も潘国連事務総長も、元宗主国へは義理堅い振る舞いをしたいのだろう。

 これが、韓国外交の立場を弱体化させることは火を見るより明らかである。

 日米は韓国に対して、「冷淡」に接することで自覚を促すべきだ。所詮、理解できない相手である。

(2015年9月8日)