中国製スマホ躍進でLGが世界4位に再転落
2013/10/30
鮮日報/朝鮮日報日本語版
白剛寧(ペク・カンニョン)記者
世界のスマートフォン(高機能携帯電話)市場で、中国企業が攻勢をかけている。
価格競争力、世界最大の内需市場を背景に躍進を続けている形だ。
中国の華為技術は今年第3四半期(7-9月)に韓国のLG電子を抜き、販売台数がサムスン電子、アップルに次ぐ世界3位に浮上した。
■華為、世界3位に浮上
米市場調査会社ストラテジー・アナリティクス(SA)は28日、今年第3四半期の世界のスマートフォン販売台数を集計した結果、華為(1270万台)がLG電子(1200万台)を抜き、世界3位に浮上したと発表した。
華為は昨年第4四半期(10-12月)にもシェア5%で世界3位に浮上しているが、今年上半期はLG電子が華為を抜き、3位の座を守っていた。
全世界で販売されるスマートフォンの5分の1は中国製が占める。
中国のレノボ(聯想集団)が1080万台で5位に入った。このほか、ZTE(中興通訊)、クールパッド(酷派)が後に続いている。華為、レノボ、ZTE、クールパッドのシェアを合計すると19%に達する。
中国企業が躍進しているのは、スマートフォンの製造技術が次第に普遍化しているためだ。
スマートフォン市場が形成された当初は、アップルなど一部企業しか技術を持っていなかったが、現在は後発企業も技術を確保した。
延世大グローバル融合技術院の趙晨(チョ・シン)院長は「最高クラスの技術は依然サムスン電子やアップルなどが保有しているが、
スマートフォンの製造技術自体はいまやどの企業も持てる汎用(はんよう)技術だ。中国企業が本格的に市場を攻略し始めた」と分析した。
中国企業は世界最大の内需市場を持つ強みもある。今年の中国のスマートフォン市場は3億1550万台規模で、韓国、米国、日本、インドの4カ国の合計を上回る。
■サムスン、3四半期連続で販売台数更新
世界のスマートフォン市場は現在、サムスン電子とアップルという2強に中国が挑戦状をたたきつけている状況だが、2強体制は揺るがない。1位サムスン電子と2位アップルのシェアの合計は48.6%に達する。
販売台数ではサムスン電子が他社を圧倒し始めた。サムスン電子は第1四半期(1-3月)に6940万台、第2四半期(4-6月)に7600万台、第3四半期に8840万台を売り上げ、3四半期連続で販売台数が過去最高を更新した。
SAのアナリスト、ニール・モーストン氏は「戦略機種の『ギャラクシーS4』の販売台数は減少したが、大画面の新製品『ギャラクシーノート3』と普及型スマートフォンが伸び、全体として販売台数が増加した」と分析した。
営業利益では依然としてアップルが世界一で、第3四半期も100億ドルを超える営業利益を上げた。
アップルは28日、第3四半期の売上高が前年同期比4%増の374億7200万ドル(約3兆6800億円)、営業利益が8%減の100億3000万ドルだったと発表した。
サムスン電子が営業利益でアップルを抜くとの見方もあったが、アップルがトップの座を守った。
サムスン電子の第3四半期の営業利益はドル換算で95億7500万ドルだった。アップルとサムスンは第2四半期のスマートフォン市場の営業利益の約97%を占めた。
サムスン電子とアップルの未来は中国にかかっているとも言われる。
アップルが第3四半期に好業績を上げた要因は、中国市場で善戦したからだ。
アップルは9月に新型iPhoneを発売した際、最初の発売国リストに初めて中国を含めた。
その結果、中国でのiPhoneの売り上げが第2四半期の46億ドルから第3四半期には57億ドルへと増え、売上高全体の15%を中国市場が占めた。