韓国石油、サムスン不振①
青空のブログ
韓国経済の悪化が目立ちます。
先日造船分野の苦戦は考察していますが、
石油化学もかなり悪化してます。
またサムスンも悪化解消に苦戦している。
まず石油化学から見てみましょう。
韓国石油大手のエスオイルは第3四半期の売上を約7454億円、営業赤字39億円と発表。
11億円の純損失で赤字転落。
業績は絶望的です。
ウォン高と石油製品価格と原油価格の差である精製マージンも悪化し売上、利益とも下落。
売上は前年同期比10.6%減少、営業利益は赤字に転落。
売上の80%の石油事業は石油価格急落により1867億ウォンの営業赤字。
石油製品価格が暴落と国際原油価格が同時下落をヘッジできず収益減少したためです。
見通しは悲観論と楽観論があるようですが、
エスオイルは楽観論に立っています。
エスオイルは原油価格が限界生産費用水準まで落ち込み追加下落の可能性は小さいとの見方を示しています。
楽観論では14年のSKイノベーション、エスオイル、現代オイルバンク3社の営業利益は398%増の2兆2300億ウォンを予想。
石油会社が収益性回復のため減産を進め精製マージンが1バレル当たり7.4ドルから7.7ドルまで上昇と予想してます。
悲観論は米国シェールガスとオイルの影響で原油価格の下落が70ドル台まで下がる可能性を指摘してます。
業界関係者は「米国が値段の安いシェールオイルの輸出に全面的に乗り出せば長期的にも原油価格が急騰できるモメンタムが消える」と悲観しています。
2015年の5月現在少なくともオイルの価格はWTIが50ドルを下回っています。
韓国の石油会社が悲観論とした予測値よりさらに悪い状況といえます。
石油化学業界も見通しは不透明です。
LG化学は売上5兆6639億ウォン、営業利益3575億ウォンの第3四半期業績を発表、
1日で2兆ウォンの株式時価総額が消失してます。
市場予想より営業利益が前年同期比30%低調なことから株価が14.2%急落。
14年に200人の人材調整をしたサムスン精密化学も売上が前年同期比9.8%減少。
13年第3四半期には18億ウォンの営業利益を出したが14年は91億ウォンの営業赤字。
中国の大規模投資、競争激化と価格下落に加え需要不振が要因とあります。
不透明な見通しに事業の新主力事業を模索してます。
S K E&Sは米国のシェールガス鉱区の権益を獲得しシェールガス事業に進出を表明してます。
米国のシェールガス鉱区の一部に3億6千万ドルで取得、
韓国の天然ガス年間総輸入量相当の3800万トンを確保しました。
しかし韓国の資源外交は失敗の連続で、ここ10年莫大な投資と損失を繰り返しています。
資源発掘は0か100かです。
手数の少ない韓国は一件当たりが巨額ですが失敗した場合のリスクが大きい。
恐らく十分な成果を上げることは少なくとも短期的には困難でしょう。
次回に続きます。