小沢一郎氏、深まる孤立 維新はそっぽ、民主は擦り寄り警戒
2013.1.22
これに警戒感を隠せないのが、岡田克也前副総理ら民主党の旧主流派だ。平成23年8月の民主党代表選で小沢氏がかついだのは海江田万里代表。
その海江田氏が小沢氏と手を組もうとした瞬間、党が分裂含みになる可能性は高い。
重要政策を決めようとすると執行部を突き上げ、決めたことには従おうとしない-。小沢一派の体質が原因で「決められない政治」を招き、国民の信頼を失ったとの見方は民主党内に根強い。
「小沢さんのことをちゃんと書いてもらいたい」
民主党政権を総括する報告書作成をめぐり、旧主流派の閣僚経験者は執行部を牽(けん)制(せい)する。
憎悪に近い念が渦巻く民主党に、小沢氏が接近を図るのは困難に違いない。小沢氏が民主党代表時代に役員室長を務めた細野豪志幹事長でさえ21日の会見で「(連携は)簡単ではない」と言い切った。
影響力低下を象徴するかのように、これまで長く警護対象だった小沢氏にSP(警護官)はもうついていない。(坂井広志)