平成太平記

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ウォン高、韓国新政権に試練

2013年01月14日 21時30分44秒 | Weblog

ウォン高、韓国新政権に試練(真相深層)
海外のリスクマネー流入
2013/1/11 7:48
韓国の通貨ウォンの上昇基調が鮮明だ。米国などの量的緩和でリスクマネーが流入しているのが主因。

安倍晋三首相が日銀に迫る大胆な金融緩和への期待で進んだ円安も、ウォン高を助長している。韓国は大手財閥企業を中心に輸出で稼ぐ貿易立国。「行き過ぎたウォン高は競争力低下を招く」と戦々恐々だ。

「海外からの資本流入で為替相場が特定の方向に傾くのを懸念している。積極的な対応を検討する」。朴宰完(パク・ジェワン)企画財政相(財務相に相当)は2日、記者団に語った。不透明な要素がなくなり、リスク許容度を増した投資家が「新興市場」である韓国買いに動くのをけん制した発言だ。

 2011年夏以降、ウォン安傾向にあった相場が底を打ったのは昨年5月末。9月に米国が量的緩和の第3弾に踏み切ってからは上げ足を速め、10月には当局の防衛ラインとされた一ドル=1100ウォンを突破した。

10日の終値は1ドル=1060ウォンだ。
 韓国貿易保険公社が昨年12月に発表した調査では、大企業の輸出採算レートは1ドル=1059ウォン。

中小企業はすでに採算割れの状況だ。国内総生産(GDP)に対する輸出額が5割の韓国にとって、ウォン高は減速傾向にある景気の足をさらに引っ張りかねない。
 「1ドル=1050ウォン前後で大規模なウォン売り介入がある」。

こんな見方が一部であるのは、そのためだ。7日には、1ドル=1060ウォンを上回りそうになった相場が、介入と見られるウォン売りで1065ウォンまで引き戻される場面があった。

韓国銀行や企画財政省は、速度調整を目的にした小規模な介入を頻繁にやっている。取引量が少なく、国際的な決済通貨とみなされていないウォン市場は、韓国通貨当局の庭先のようなものだ。

「ほぼ思い通り相場を誘導できる」と金融関係者は口をそろえる。
 ただ、中長期的にウォン安に反転させるほどの介入ができるかどうか。

日米欧は金融緩和に動き、韓国は経常黒字が続いている。08年のリーマン危機や11年の欧州信用不安など、最近のウォン安には「売られる理由」があった。

 介入とともに取り沙汰されるのが利下げ。政策金利は年2.75%で、まだ下げ余地がある。当局は先物取引の持ち高制限など現行の資本流入規制を強化する案も検討しているようだ。

 韓国にとって今回のウォン高は、リーマン危機より厳しいかもしれない」。サムスン経済研究所の権純●(日へんに于、クォン・スンウ)常務は指摘する。

円安が同時に進行しているからだ。最高益を更新し続けるサムスン電子はともかく、日本企業との競争が激しい現代自動車やポスコなどの経営環境は、一段と厳しくなる。


■「格差是正」の壁
 朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領の就任を2月に控える政治状況も悩ましい。ウォン高でも利益を確保するには、下請け企業にコストダウンを求めるのが手っ取り早い。

ところが、格差が争点となった大統領選で、朴氏は「中小企業重視」を繰り返し訴えてきた経緯がある。

 新政権で財閥と下請け企業の取引価格が厳しい視線にさらされるのは必至。
ある財閥関係者は「苦しいが、今は取引先に納入価格の引き下げを求めにくい」と漏らす。

 市場には13年中の1ドル=1000ウォン突破を予測する声もある。
そうなれば、当局は介入や規制強化、利下げなど政策を総動員するのをためらわないだろう。
 それでも、居心地のよい水準にとどめられるかどうかは分からない。朴新政権には、試練の船出となりそうだ

(ソウル=内山清行)


韓国 ウォン高で懸念広がる

2013年01月14日 21時04分37秒 | Weblog

韓国 ウォン高で懸念広がる
1月11日 19時21分
韓国ではこのところ通貨・ウォンの値上がりが続いており、経済をけん引してきた輸出産業で韓国メーカーの国際的な競争力が低下するのではないかという懸念が広がっています。

韓国の通貨・ウォンは、去年5月末に1ドル=1185ウォンの年間の最安値をつけたあとは値上がりが続き、11日は1年5か月ぶりに1060ウォンを割り込みました。

また、円に対しても半年でおよそ20%上昇しています。

これについて、韓国の中央銀行・韓国銀行のキム・ジュンス総裁は、11日の会見で、「為替の動向を鋭意注視している」と述べ、このところのウォンの値上がりが韓国経済に影響を与えないか注意深く見ていく考えを示しました。

こうしたなか、輸出中心の企業には、ウォン高が続くことへの不安が広がっています。

このうち、アメリカや中国向けに自動車のドアに使われる部品を製造している中小企業の経営者は、「1ドルが1000ウォン程度のウォン高になれば、輸出が大きく減ることになり、為替リスクに対して大変心配している」と話しています。

これについて韓国経済の専門家は、これまでのところ、影響は一部にとどまっているものの、これ以上のウォン高は、輸出に大きく依存する韓国経済にとって、大きな打撃になると分析しています。