テロ対策などの霞ケ関駅「顔認証」実験、NTTコミュニケーションズ社員が取材拒否

2006-05-03 08:29:25 | 社会
霞ケ関の顔貌認識実験ですが、5/2 1400からの実験を取材しにいきました。そこで驚くべき体験をしましたのでレポートします。現場である千代田線イイノホール側改札につき、手持ちのコンパクトデジカメで撮影をはじめると、いきなり制止。

公共空間での公開実験なのに撮影は禁止との主張です。

対応したのは運輸政策研究機構より実験の委託を受けた
NTTコミュニケーションズ NWソリューション部門
第5ネットワークグループ主査
秋吉勇

なんでも「そもそも東京メトロさんの許可がないと撮影禁止だ。
実験に参加する者のプライバシーがあるので。
(マスコミが取り扱いに気をつけるといわれても)
信用ができないので」との口上。

そこで実験の主催者である機構側に申し入れると
「東京メトロさんとの協議でTVカメラは事前の許可が必要ですが、
スチールカメラは問題がないということになっています」(調査役 藤
井和之氏)
という見解をいただきました。

同時に、携帯電話でその場で、抗議の申し入れの手続きをすると
慌てたNTT秋吉が、「ならば1ショットだけならいい。顔が
うつらない
背中だけの撮影なら許す。顔が写ったショットがあるといけないので、
画像を
チェックさせてもらう。顔が写っていたら消去してもらう」という条件
提示。

実験が滞るので、この条件での撮影となりました。

しかし、これはあってはならない取材規制・検閲そのものです。

事後の抗議で、国交省危機管理室イノ氏も検閲の事実を認め
「現場でちょっとした暴走があったようですが・・・」とコメントして
おります。
ここらへんは、今後ちくちくと責めていこうと思っています。

ともあれ、国民プライバシー監視装置を開発している者たちがプライバ
シーを口実に
取材規制・検閲とは、なにか悪い冗談をきかされているようでした。

よっぽど実験の事実(これ自体、違憲の疑いあり)を隠したいんでしょ
うね。

06.-5.-3.
小谷洋之
yeochinso@nifty.ne.jp
http://members.aol.com/kota2hiroyuki

※ついでに宣伝ですが、現在発売中のFRIDAY P98-99の記
事もよろしくお願いいたします。
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テロ対策などの「顔認証」実験、1日午後から霞ケ関駅で
2006年05月01日朝日新聞
 テロ対策などを想定し、通行人の顔を識別する「顔認証システム」の実証実験が1日午後から、東京・霞が関の東京メトロ霞ケ関駅で始まった。テロリストや指名手配中の容疑者の顔情報を事前に登録しておけば、改札でチェックできる仕組みだが、プライバシー保護などに対する不安から実験そのものに反対する声も上がっている。

 このシステムは財団法人・運輸政策研究機構の主催で鉄道事業者団体や国土交通省が参加する研究会が、昨秋から技術面の研究を進めている。

 千代田線の改札の出口の天井に取り付けられた動画カメラで改札を通る人の顔を撮影。コンピューターに取り込み、輪郭や肌の特徴などを事前登録した人物の情報と照合する。ヒットすれば端末のパソコンにその人物の顔の画像が出て、警報が鳴る。

 実験は5月1~19日の平日で午後の毎日1時間、アルバイトやシステム開発会社の社員ら最大約30人を使って行う。一般利用客は映さない。一度に多くの客が改札を通る場合や、マスクやサングラスをかけた場合でも区別できるかどうかなどを調べる。

 7月をめどに結果をまとめるが、公表はしないという。研究会座長の羽生次郎・同機構副会長は「導入するかどうかは事業者や関係機関でよく協議してほしい。データを把握して改善を図ることは、導入が決まった時に対応が遅れないためにも大切だ」と話している。

 一方、「監視社会を拒否する会」共同代表の田島泰彦・上智大教授は記者会見し、「システムにどのような不審者情報が登録されるのか不透明だ。実験は本格導入に向けた既成事実化を図るもので受け入れられない」と語った。


http://www009.upp.so-net.ne.jp/kansi-no/opinion/documents/opinion_2006_004.htm


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