駅前不動産屋今日も回りは敵だらけ

株式会社 ハウスショップ 東京都町田市

人間は自分の都合の良い物語を作る生き物

2022年10月14日 | お客色々

沖縄から中学生の時に横浜に転校して

一番強く感じたのは学力の差でしたね。

皆さん優秀で愕然としたものです

日本復帰の時には

これで沖縄の学力も本土並みになる

そう期待していましたが

残念ながら中学生の学力テストは

ずっと全国最下位のままです。

どうして沖縄の子供たちは学力が低いのか?

私が本土と沖縄の学校を経験して思う事は

多分寺小屋に行きつきます。

日本は江戸時代に寺小屋があったために

庶民の識字率は高かった

って言われています。

ところが琉球にはそれがありませんでしたから

学問は士族だけの特権

それが明治まで続いた訳です。

そして

それが今に至るまで影響してる

これは間違い無いと思っています。

まぁそれでも学力差は縮まってきていますから

時間の経過と共に追いつく

それを確信して楽しみにしています。

ただこの王府時代の沖縄の人の識字率の低さ

これは日々の生活でも大きな影響があり

今の日本本土との文化の違いにもなっています。

具体的には字が読めない訳ですから

沖縄では

仏教も農民には浸透していません。

結果

仏教の影響を受けた祖先崇拝

これが沖縄ではしっかり根付いています。

で思い白い事に

沖縄の人は祖先は崇拝しますが

祖先の事は実は良く分かっていません

文字が読めないと言う事は

家系図もありませんから

全て口伝で祖先の事は伝わって来たのです。

ところが口伝だと

せいぜい4~5代前まで

しかも当主の事位しか伝わりません

私の実家も

私の4代前のお爺さんまではなんとか名前が伝わってますが

それから先はもう誰も分かりません。

分からないとどうなるか?

何百年も時を遡り

歴史上の英雄に行きつきます

私の家の場合は

130年位前のお爺さんの先は

一気に飛んで護佐丸

って事になっています。

護佐丸は14世紀の人ですから

500年位ワープする訳です。

私の家だけではありません

沖縄には

先祖は歴史上の英雄だと思い込んでる人だらけです。

そして面白い事に

ほとんどの人が

作り話に近い口伝を実際に信じていて

それを誇りに生きていたりします。

つまり

自分たちは

立派な人間の子孫だから

自分も優れてる

そんなプライドがあるのです。

まぁそれはそれで日々生きて行くには

決して悪い話ではない

私はそう思っていますから

皆さんがそんな話を自慢げに語るのも

割と楽しく聞かせてもらっています。

そしてその時にいつも思う訳です

人は

誰も知らない世界を語る時には

自分の都合の良い物語に仕立て上げる

例えば

人を殺して刑事裁判になれば

相手は死んでる訳ですから

犯人は自分に都合の良いように犯行動機を仕立て上げる

これは定番でしょうし

私達の仕事で良く目にするのは

相続争いの時に

“お父さんは生前死んだら全て財産は私にやる”

って言ってたとかなんとか

って話になります。

まぁ裁判の場合は

利害関係者の証言はあまり採用されませんから

実際にはそんな話しは通用しない訳ですが

だから裁判になる

と言う事でもあります。

しかし

この過去の話を都合に良いように作り上げると言う行為

これは何も学問を受けられなかった人とか

あるいは邪悪な人間の特権ではありません

むしろ

優秀な人たちがその手法を良く使います。

最近では一番分かり易かったのが

安倍元総理の国葬でしたね。

菅前総理も

岸田総理も

その典型的な構図に沿って話していました。

具体的には

まず故人を持ち上げるだけ持ち上げます

それで終われば良いのですが

その価値を最大限に膨らませた挙句

最後は

その偉大な人と自分がいかに心を一つにして活動してきたか

それをしっかり伝えて終わります。

つまり

故人が立派な人ですから

その故人から信頼された自分も立派

暗にそう言ってる訳です

まぁ私はそんな風にして政治家の弔辞を見ますからね

大体まともに聞く事はありません。

ただ

私のように

何でもかんでも穿って見てしまっては

友達も少なくなりますから

それは心の中にしまって

なるべく実社会では封印する

この心がけも大切です。

ただいつも思う訳です

不動産の仕事をすると

色んな争いごとの間に入りますから

絶対に一方の話だけを聞いて感情移入してはいけない

それができないと

赤っ恥を掻く事になります。

大分前の話ですが

大変失礼な電話を受けた事があります。

同業者ですが

いきなり

“社長あんた詐欺まがいの仕事してんだね”

から始まりました。

もちろん何の事だかわかりませんので

来てもらって詳しく話を聞きました

するとその業者

あるお客様から不動産売却の相談を受けてたのです。

でもその土地は

謄本を取ると

当社の名義になっています。

それでそのお客様に聞くと

当社に売った覚えはない

そう言われたので

いきなりそんな失礼な電話をかけてきたのです。

この話の実情はこうです。

その不動産屋が売り主だと思ってる男は

実際には売り主ではありません

売り主の弟です。

厳密に言えば

売り主の奥さんの弟です。

その男

とんでも無い人間で

義理のお兄さんの所有であるその土地を

自分の物だと称して

勝手に売りに出してたのです。

このままでは何をされるか分からない

そう売り主夫婦は危機感を募らせて

私に買ってくれと言って来た訳です。

つまり

その不動産屋は

無関係の男の話を

一方的に信じて

私に怒鳴り込んで来た訳です。

まぁ赤っ恥でしたね

ただ

不動産の世界では

こんな事がたまにありますから

人間は自分の都合で話を作り上げる

そんな生き物だってのを理解して

絶対に物事の善悪は

一方の話だけで決めつけてはならない

って話です

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