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肉体は意志の司令官

2022年10月09日 | 人生一般

数日前に

姉が母親の動画を送って来てくれました。

8月に会ったばかりですが

それから少し瘦せましたね

ただ元気そうなので安心しました。

この母親の動画を見て思いました

もしかしたら

もう自由意志は失ってるんじゃないか?

姉が撮った動画は

歯医者に行くために

施設から許可を取って連れ出した訳ですが

そこに母親の意志は存在しません。

施設が母親が口の中を切ったようだと姉に連絡があり

姉が歯医者に連れて行く事を決断した訳です。

病院でもその治療に母親の意志は入り込む余地はありません。

先生が決めて治療をするのです。

施設に戻れば

お風呂もトイレも食事も

全て職員の皆さんの計画通りに行われます

ですから

毎日生きてはいますが

自分の意志とは無関係に時間が流れて行くのです。

そうやって考えると

胸が締め付けられる思いもしますが

しかしよく考えれば

私たちは自分の人生の中で

どれだけ自由意志で行動してるか?

って言うと

実際にはほんの僅かですよね。

朝になると

自分の意志とは関係なく

勝手に目が覚めますし

目が覚めればトイレに行きたくなります。

トイレに行けば朝食を食べたくなりますし

朝食を食べれば特に意識無くても

歯を磨いて着替えて出社します。

大体一日中そんな感じですから

私たちは自分の意志で人生を送ってる

なんて思っていますが

実際には自由意志は僅かで

体からの命令に従ってるだけ

これが実態ですね。

まぁそうは言っても

実際には朝食に何を食べるとか

あるいは仕事の段取りとカ

自分の意志が働く場面もありますが

しかし私たちは人生の大半は

自分の意志とは無関係に動いてる

そう思って間違いありません。

私の体は

勝手に心臓が鼓動していますし

そもそも肉体その物が自分の意志とは無関係に

出来がっています。

生まれる場所も

親も

自分の意志でどうかした訳ではありません。

成長すれば

学校に行かされ

学校に行けば

勉強させられ

そんな風に

自動的に人生は進んで行くのです。

つまり

私の母親は自由意志を失って気の毒

なんて感情が湧いて来ましたが

そもそも私たちの自由意志なんて

生きる上ではほんの僅かしか出番は無い

そう思えば

母親の老化も受け入れられるのです。

人生なんて

自分の意志ではどうにもならない

その思いに至れば

苦しみの大半は

この自由意志に起因する

これも分かりますから

生きてる事が辛い

なんて思ったら

自由意志から決別する

これが一番だろうと思います。

自由意志を失った母親

その表情は

全ての苦しみから解放された

そんな風にも思えるほど

穏やかな表情をしてるのです。

自由意志の喪失は

もしかしたら

大変良い事なのかも知れない

そんな風に感じました。

意志は存在しなくても体が生きる事はできますが

体の存在の無い意志はありえない

これからも意志の劣後性は確認できるのです。

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