岩波ホールまで出かけました。
【全体主義の起源】の著者 ハンナ・ アーレントは(1906~1975)独でユダヤ人家庭に生まれた。
大学ではマルチン・ハイデガーに師事し、誰からも敬愛される有名な女性哲学者になりました。
ヒトラー圧政の時代には 彼女自身も 女子収容所に連行されました。
辛くも逃亡に成功。アメリカの大学では教鞭をとり、個性と、優れた頭脳、美貌、を
愛され、夫と二人幸せな家庭を築いていた。
ある日 アドルフ・アイヒマン(1906~1062)逮捕、裁判の報に接し、
裁判の傍聴を望んだ。(私はまだ 生身の彼らを裁く法廷を・・・・見ていない)。
傍聴記録を書きたい!
裁判所で見たアイヒマンは予想していたような、凶悪な人物にはみえない。
陳述も 実に考えなしの 凡庸な男とハンナには見えた。アイヒマン憎しの世情に反し、
ハンナは深く真実を求め、人々の意に反する、記録を「ザ・ニューヨーカーに発表した。
考えを拒否した、人間を捨てた、アイヒマン の【自分は上司の命令を忠実に履行したに過ぎない】の
くどいまでの 陳述を聴き、『悪の凡庸』という考えに至ったのだ。
〈アイヒマン擁護〉 と、世論はハンナに厳しく当たった。でも彼女は自説を固持。
更に 言った。「ユダヤ人組織の一部の リーダーは、ナチスに協力していた」 と。
だれからも敬愛される有名な哲学者から一転 世界中から非難を浴びる女性になったハンナ。
《解答よりも問題を与える思想家》 として興味が膨らみました。
今の日本の、時代の警告ともとれます。考える事を放棄する事の危うさ。です。
たまには命題のある映画もいいですね。
iPadから送信 皐月
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます