旅人

旅大好き 人生は旅よ
あと 何回行けるかな~

鶴見俊輔

2008-02-05 | 私の本棚
戦争が遺したもの
鶴見俊介・上野千鶴子・小熊英二 3者の対談を起して本になってます。
戦争を知らない上野と小熊が、ジャワでの、鶴見の戦争体験を聞いてます。

鶴見は 後藤新平の娘を母に持ち、父は東大卒・官僚・政治家・・の鶴見裕輔です。
お坊っちゃまで、行くはずの子が、厳格な母親の 余りに厳しい躾と 言葉の暴力に 反抗し、
万引き・盗み・登校拒否・女遊び・と母親の困る事は全てやってのけ、
遂に 15歳で アメリカに留学させられた少年でした。

日米開戦になり 交換船で 日本に戻り、通訳として 海軍軍属になる。
けれど ジャワでの仕事の中には、慰安所の仕事もあり、未だ人殺しより良いかと思って関わった話など、
国としては 発表できない 戦争の暗部が 分かって面白かった。

留学時代に出会った 丸山真男・都留重人・
60年安保・ベ平連・全共闘に関わって、出会った 藤田省三・吉本隆明・
三島由紀夫・小田実達の事が 彼流の解説で、分かりやすく書かれていました。

昭和史の生き証人 のような方の話でした。