老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

    日盛りと云えど散歩が楽しい屋島裏

2016-07-29 06:20:38 | 俳句
      

      ☆   行き過ぎて常山木の花の匂ひけり    富安風生

裏屋島を歩く。
木陰を縫って歩いていて、綺麗な花をみつけた。
臭木と思い近づく。臭木が実をつけているのは、何度も見ていてお馴染みだ。
うす紫の花を見るのは初めてのこと。

      

臭いで気が付いたといっても否めない。
歳時記を見ると(風生)の句がある。
読んでいたとも、記憶があったとも、これ以上の臭木を言い得た句はないのではないかしら。

花の薄紫を凝縮して秋に実となった濃い紫色が本当に美しい。
秋の紫の実はあれこれとあるが、私は臭木の実が一番に好きである。

      

32度もある暑い時間であった。
外食をして、裏屋島をドライブした。
鬱蒼と茂った木の下にドライブウェイがある。
何人か散歩の人に逢う。最高の散歩道。この日の盛りがこんなに涼しいなんて。
夏霞がかかっていて 鬼ヶ島 男木島 その向うにある小豆島もぼんやりとしている。


     🍒    消防車常山木の花を揺らし行く

     🍒    夏霞クレーンーを伸ばす浚渫船

     🍒    病葉やひねもす潮の騒ぐ崖

     🍒    樹下闇捨て墓多き古戦場

     🍒    潮風に日傘煽らる岬の鼻

     🍒    海の照臭木の花に及びけり
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