
このミミちゃんをここへ置いてゆく。ミミちゃん、チビちゃんと呼ぶ猫はまだ一才にはなっていないと思う?が。仕草は仔猫そのものだ。
夫婦はこの猫軍団にめろめろの毎日。
朝は窓の下に軍団の三匹が並んで待っている。
一匹づつに
「ミミちゃんお早う。おとらちゃんお早う。黒ちゃんお早う」
と、声をかける。
ミミと黒が「ニャアー」と返事をする。
おとらちゃんは無言。

このミミちゃんの寝姿。
朱い箱に座布団を敷いてやっている。
そこで爆睡。
昨日は、黒ちゃんと一緒に箱の中でお昼寝。
四匹の野良猫軍団で、黒だけが雄猫。
他の三匹とも仲は良い。

今も、外で猫の喧嘩。
きっと、ななめが、おとらちゃんか、ミミとやり合っていりのだろう。
ななめは最近まで、我が家は自分の縄張りだと思っていたに違いない。
それが、私達は、四匹にわけ隔てなく、餌をやる。
ベランダの猫ハウスを取られ、朱い箱では黒ちんとミミが専用をしている。
それが気にいらぬのだろう。
ミミが一匹でいる時は、いじめかたがすごい。ミミは固まってしまって、身動きができなくなる。
おとらちゃんともにらみ合いをする。
黒ちゃんとだけは、仲が良いみたいだ。
ななめだけは、外で餌を食べぬ。
家に入れてやって一匹で、食べている。
餌の取り合いがすさまじい。
他の三匹は、三つの皿に分けると仲よく食べている。
ななめは可哀そうに一匹狼になっているみたい。家の中で食べさせてやらなければ仕方の無い状態に。
四匹の野良猫に目が離せぬ毎日。
引越しの日取りは決まっている。
困った。困った。嘆かわしい日々が続く。

孤独な ななめちゃん。

