閑人の暇つぶし

気ままな自然観察日記 “Idler's idle talk and nature photos”

オトシブミ

2017-06-12 | 昆虫

手元の昆虫図鑑やネットで調べてみたが、ウスアカオトシブミなのかキイロヒゲナガオトシブミの♀なのか、両者の違いがよく分からず区別がつかなかった。どちらかといえば、たぶん前者ではないかと思うが、まったく自信はない。いずれにしろ体長5mmほどのオトシブミの仲間だ。オトシブミの♀は、葉を実に器用に丸めて揺籃を作り、中に産み付けられた卵が孵化したら、幼虫はその揺籃を餌にして育つという。蛹から羽化して成虫になるまで、揺籃が身を守る住居になるだけでなく幼虫の食料にもなるというから、オトシブミは合理的で賢い習性をもっている。













この黒いオトシブミはたぶんエゴツルクビオトシブミだと思う。首が長いから♂だろう。クローズアップして撮っているので大きく見えるが、これでも1㎝にも満たないほど小さい。名前のとおり、♀は主にエゴノキの葉に揺籃を作る。




別の場所のエゴノキの葉先に作られていた揺籃だが、こんな小さな虫が脚と口だけで葉を器用に折り曲げて丸めるという複雑な作業を上手に行う。最後は、葉脈を1本だけ残して吊り下げているから、昆虫の不思議な能力には驚く。種類によっては、揺籃を切り落とすものもいるが、それがオトシブミの名前の由来になっている。



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