まなびの途中

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色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

エジプト ミイラを3Dで見ました。

2007年01月28日 | 雑感(日記)
昨日、思い立って「大英博物館 ミイラと古代エジプト展」に行ってきた。
東京、上野の国立科学博物館。
子供の頃から、ここだけは一押しの「箱物」で、
一日中、いようと思えばいれる、大好きな所。

新年の番組で、エジプトの特番を見たこともあって、
なんだか、3000年近くも歴史がある、途方もない時代。
その長きに渡るスケールに。我々の紀元でさえも追いついていない。
どれくらいの数の人間が、生きては絶え、そして繰り返し、
様々な陰影をかたどって行ったか。
あきれるほど想像も出来ないのである。

にしても大英博物館。
100体?200体?よくも「ミイラ」を集めたものだ。
よくは存じ上げないが、世界各国から、よくもあれだけのものを.....。
確かに、この存在がなければ、
歴史も、何も、散逸し、朽ち果てたであろう「代物」。

立派な偉業でもあり、歴史への貢献だが、
学術などという言葉を語っての、立派な「どろうぼう」さんなのは間違いない。
積み上げられた、ミイラの数をフィルムで見て、
不謹慎にも、そう思ってしまった。

今回の目玉は、飛び出す、3D映像。
ミイラの「包帯」を剥がすことなく、CTスキャンで撮影した画像を処理して、
内部を探っていく。

昔は、発掘してきたミイラを、ワイングラス片手に見守る「出資者」の
目の前で、解体していたそうで、
剥がせば、それっきり、まさに包帯とともに、ばらばらの解体ショー。
なんの学術的な成果もあがっていず、
よくある過去の惜しまれる「事象」だ。

今もって、どういう方のミイラなのか、ははは、存じ上げていないんだが、
棺が、2重のマトリョーシカになっていて、
ツタンカーメンは、4重のマトリョーシカ状態。
それが、なんでか、とっても気になる。

とはいえ、科学的なメスを入れられたそのミイラ。
歯の部分に膿瘍が確認でき、歯茎の骨がきれいに「溶けて」いたり、
背骨が湾曲していたり、なんだかんだと、痛々しい人生をも透けて見通せるんだが
変わらないよね、人間って、という感慨。

それにしても、神と共存している世界。
死後、魂を「ある」ものとして、完全に成立している世界。
死者の文書にしても、恐るべき魂の完全なる消滅を防ぐ手立てとして、
こう問われたら、こう言いなさい、なんてことを呪文にしたてた「作業書」。

スカラベも、糞転がしで、今は有名な昆虫だが、
あれも、死者の国で、生前の行いを問われたとき、思わず心臓がどきどきしたとき
それを防いでくれる。
そんな、細かな「グッズ」もてんこもり。

そりゃ、3000年もの歴史。
異民族、異文化の交流も、戦闘もあったであろうが、
この世界をまとめあげていた、幾多の神々。
頭に「太陽」をいつも携えている、ラー神。他。
残る様々な偶像。

灌漑設備も、排水溝も、風呂も、劇場も、結構取り揃えてあったエジプト文明。
ミイラの造りも、仕様も、手続きも、
外科の手術も、手当ても含めて、
神の所在の変遷の中で、
遠い昔の出来事になってしまったことが、
なんだか、いつも、個人的に、気になること。

にしても、今回の展示会。
3D以外、すいません、ちょっと物足りませんでしたが、
面白かったです。





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