Great Big Yes!!

引っ越ししました。
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Sean Lennon / Friendly Fire

2007年01月08日 | 今日の一枚。(旧版)
 しつこいようですが昨年の洋楽界といえば「復活」という言葉が1つの重要なキーワードでした。Gin Blossoms、Soul Asylum、Golden Smogなど再結成や数年振りの新作という動きが真っ先に思い浮かびますね。その中の1つとして昨年の最後の最後に購入し、あっという間に2006年のマイベストに名乗りを挙げてきた1枚のアルバムがありました。
 Sean Lennonの「Friendly Fire」。。デビューアルバムとなる「Into The Sun」以来、約8年振りとなる2ndアルバム。9月に発売ながら例によってズルズルと購入を先延ばしにしていた訳ですが、今となってはDixie Chicksの時と同様に早く買っておけば良かったと反省しきりです。。
 
 1stから約8年の間、様々なセッションを繰り返してきたようでその中のいくつかは僕もたまに耳にした事がありました。その成果を形として表したのが今作なわけですが、前作のバラエティ豊かなアルバムとは少し趣が変わり、幼稚な表現ですがかなり大人なアルバムに仕上がっています。ストリングスを多用したアレンジが耳を惹き、全体的に暗くて派手さは無いです。でもロマンティックな美メロの連続。これは前作以上。格段に進歩していると思います。さらにそれを歌うSean自身のボーカルが良い。この声の良さは系統こそ違えど親父譲りなのは間違いないかと。。

 プロデュースはSean自身、エンジニア&ミックスはTom Billerが担当。このTom BillerはJon Brion関連の作品には欠かせない人で、ほとんどJon Brionの右腕的存在。またレコーディングにはSeanのほか、ギターはHarper Simon(Paul Simonの息子)、鍵盤に本田ユカ、ドラムにMatt Chamberlinという編成。あとは曲によってJon Brion、Bijou Phillips(John Phillipsの娘)などのゲストを迎えています。
 個人的に惹かれる曲目は1曲目「Dead Meat」、3曲目「Parachute」、5曲目「Spectacle」、8曲目「Headlights」辺りでしょうか。全10曲どれも完成度は高いですが特にこの4曲は個人的にも群を抜いています。曲順もまんべんなく散らばっているせいかアルバム1枚通して飽きることはほとんどありません。つまり裏を返せば他の曲も良い曲だということですね。9曲目「Would I Be The One」はMarc Bolanのカバーですが、これも上手くアルバムに溶け込んでます。オリジナルの方は残念ながら未聴ですが、ライナーによると以前にも一度トリビュート盤で発表したことがある曲で、今回のためにアレンジし直したということ。その成果が見事に表れてますねぇ。。

 注目すべきは他にもあります。全10曲分のビデオクリップというにはあまりにも贅沢過ぎるショート・フィルムのようなPVが収録されたDVDが付属しているということ。これはSean自身も意識して作り上げたようで、お店にもDVD付きしか売っていません。CDのみの通常盤は無しです。
 監督はLou Reedなども手掛けたことのあるMichele Civetta。出演はSeanのほか、Lindsay Lohan、Bijou Phillips、Devon Aokiなどなど。またHarper Simon、Josh Kelly等もチョイ役で出演しており何とも豪華。実際、このアルバムの世界観がよく理解出来て、時間があればCDを再生するよりもDVDで再生して曲と映像を楽しみたいほどです。これはホントに意味のあるDVD付きだと思います。関係ないですがたまにSeanが親父であるJohnに見えるときがあります。親子なので当然ですがこれにはちょっとドキッとしますね。。ちなみにMichele Civetta監督はSeanが熱烈なオファーをして実現した2008年公開予定の村上龍原作「コインロッカー・ベイビーズ」の監督も務める予定だとか。。

 さぁ、Sean Lennonはここに来て傑作を生み出しました。John Lennonのもう一人の息子・Julian Lennonはどう出る?

Official HP : Sean Ono Lennon.com
MySpace:Sean Lennon MySpace


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