2022･6･17

箱根にあるホテルの経営者Kさんは本当に変わった人だ。根っからの「太陽にほえろ！」のファンだったKさんは、乃木坂時代に女優長谷直美さんが出演する芝居を見る為にウチの店に来たのがきっかけで、そこの店主である俺が「太陽にほえろ！」の脚本を書いていたと知って、以後ウチで芝居の公演がある度に忙しいのにわざわざ箱根から来てくれるようになった。そして「太陽にほえろ！」のファンが嵩じると凄いことを企画する。七月に「太陽がほえろ！」が始まって50周年になるので、その祝賀パーティを自分のホテルで当時のスタッフや俳優を招待してやろうというのだ。どれだけの手間とお金がかかるのか?ただただ恐れ入る。俺も招待されたのだけど母の介護があって泊まりがけで行く訳にはいかないのでお断りしたら、せめてコメントだけでも貰えないかと箱根から俺にインタビューしにいらした。それだけでも驚くのに、何とKさんは俺が書いた「太陽にほえろ！」の20数本の台本をどこで手に入れたのか全部持ってきて、テーブルにならべだしたのだ。俺は自分の書いた台本や文章の載った雑誌などを全て捨ててしまったので、懐かしさのあまり思わず涙ぐんでしまった。すごい。世の中にはこんな方もいるんだ。ただただ感謝あるのみだ。午後からは「音楽劇ロバくんとポニーちゃん」のリハ、の筈だったが、ちょっとしたアクシデントがあって、今日は軽くながすだけにする。まだ本番までに二週間ちょっとある。焦らない、焦らない。でもお客さんの予約は既に昼の部はソールドアウト、夜の部も残り数席となると、来週には完全ソールドアウトになる可能性もあるし、こっちは焦る。仕方無く補助席を作ることを決める。そんなバタバタしている間に、俺は母のオムツを今日は六回変えた。これなら一人でトイレにいかなくても済む。一人でトイレに行きたい気持は分かるけど、転んだらまた大腿骨を骨折して入院生活だよ。そんなことになったらこのご時世だし、もう死ぬまで会えないままだよ、一人でトイレに行かさないように脅した。★テアトロジャージャン次回公演 再演シリーズ2「音楽劇 ロバくんとポニーちゃん」(作演出・桃井章 音楽・荒木真樹彦 出演・荒木真樹彦＋桑原なお  2022年7月5日＆6日(開演19時)、7日～10日(開演14時)、なお昼間の公演はソールドアウト、夜の公演も空席は残りわずか。開場はいづれも30分前、 料金3500円、会場はテアトロジャージャン(渋谷区恵比寿2ー31ー3  O-KAビル3階  日比谷線広尾駅から徒歩10分、JR恵比寿駅東口より徒歩15分、都バス恵比寿三丁目下車徒歩3分)  予約お問い合わせ専用電話は090ー9964ー2231。