作家と演出家を兼ねていると、一本の芝居を完成させる為に最初から最後まで関わることになる。今回も何度か台本にエンドマークを打ったにも関わらず、演出している内に何度も台本を直すものだから又ラストシーンを書き直すことになったりして、本当なら執筆時間に充てている深夜は小説の書き直しに専念したいのにいつまでも台本作家を卒業することが出来ない。そこには演出家としての舞台プランも関係していて、今日は音の聞こえ方をリアリズムを捨てて抽象的にしてしまうことで台本に書かれてあるテーマを際立たせたりする。そんなこんなで、いかにも苦労しているように聞こえるかも知れないけど、芝居を作る愉しみ、ここにありだ。そして今回はそれに料理を作る楽しみも加わる。リハ終了後、今日は午前中に作っておいたスペアリブのジンジャエール煮とその煮汁に絡めたパスタを食べつつワインを飲みつつのダメだし(最近はノートというらしい)と雑談。ここにまた台本を改訂するヒントが隠されていたりして、作家兼演出家は深夜の作業にかかる。母はそんな息子の幸せを喜んでいてくれるのに、時折放っておかれるのが淋しくなるのか、リハの途中で電話してきて、ちょっと来てよと切羽詰まった声を出したりするものだから、何事かとリハを中断して飛んで行くと、何の用もないのにビルの九階まで上がってしまって階段を下りるのが怖くなったとしゃがみ込んでいる。危ないから階段は昇り降りするなと普段から言っているのに、七階で洗濯物を乾かしている間につい上ってしまったらしい。昨日はエレベーターカードが見つからないと電話がかかってきたもんだから母の部屋を探すことになったり(すぐ見つけた)、そんな母の面倒を見る生活と、芝居を作る生活が、俺の中でなかよく同居している。★テアトロジャージャン第十九回公演 桑原なお企画プロデュース「 凸♂♀凹(デコボコ)~改訂版『櫻と桃の物語』~」(作演出・桃井章) ・ 出演 蜂谷眞未、桑原なお・日時2020年11/20(金 開演19時半)11/21(土 14時[満席]&18時)11/22(日 14時[満席]&18時) 11/23(月祭 14時 [ 満席]) 開場時間は開演時間の30分前・料金 3500円 ・定員20名・予約お問い合わせ℡ 090ー9964ー2231 Eメール jerjan.hiroo4f@gmail.com ・制作テアトロジャージャン(渋谷区恵比寿2ー31ー3 O-KAビル4F 03ー5422ー7407
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