別に忘れていた訳ではないのだけど、老老ランチ(野菜カレー、サラダ、コンソメスープ)を食べている時に、母が「今日はあの人の命日だわね」と何気なく言われて、「あ、そうだった」と思ったのは、やはり父の命日を忘れていたと云うことになる。いや、正確に云うと、昨日までは覚えていたのだ。でも、昨日から今日にかけて、「closed」のリハが夕方まで続いて、、そのあと初めてこっちの店に来てくれたTプロデューサーとEちゃんと盛り上がって、少し二日酔い気味で目を覚ますと、今日の夕方、七月に上演する「証言・M家の人々～モースさん殺人事件～」の顔合わせ兼打合せの為に台本のイントロを書いたりしている内に、父の「存在」が何処かに消えてしまったのだ。でも、亡くなって11年だ。父の「存在」のない家族生活がもう当り前になってしまった今となっては、そうして命日を忘れられるのも仕方ないのかと思ったりするし、数年前までは命日になると父の行きつけだったトンカツ屋に家族で集まって父を偲んだりしていたけど、数年前からもうそれも自然消滅してしまった。でも、だからこそか、私は父の「存在」に拘る。「証言・M家の人々～モースさん殺人事件～」は戦後の混乱期を生きた父の話だ。その芝居の顔合わせ及び打合せは順調に終わって、最後まて残ったベース奏者のRさんとお客としてきた京女優のKさんとヴィーニョヴェルデを飲む。美女二人に挟まれてご機嫌の私は、心の中で「どうだ?羨ましいだろ?」と死ぬまでオンナ好きだった亡き父を挑発する。★テアトロジャージャン第2回作品 水沢有美ひとり芝居「closed～閉じ込められて～」 4/28(19時半開演・完売)4/29(19時半開演※14時半開演の部は完売 )30日(19時半開演)1日(19時半開演)2日(19時半開演.※14時半開演の部は完売)3日(完売)。料金3000円 場所barジャージャン ご予約お問い合わせはテアトロジャージャン080ー7855ー1080メールjerjan.ebis.2313@docomo.ne.jpまで。★津森久美子プロデュース「寺子屋ポルトガルprimeira恵比寿ジャージャン」毎回様々なポルトガル専門家をゲスト講師に招いてのトーク＆ライブイベント。第一回は6月13日(土)14時開校(開場13時半)で「歴史を味わえるマディラワインの世界～かの信長が飲んだのもマディラで作られたワインかもしれない！?」出演/津森久美子(ファド歌手)、飯泉唱宏(ポルトガルギター)ゲスト講師・鈴木勝宏(大塚Cafe'＋bar『Leandroオーナーマスター) 料金お一人様3500円(10年物の白ブドウマディラワイン4種飲み比べつき)ご予約お問い合わせはジャージャン(03ー5422ー7407)まで。