クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

榛名山麓史跡巡り  R-3 - 6- 3

2021-06-06 08:17:12 | 榛名山麓
今日も体調確認の様子見で榛名山麓の史跡を
二つほど見る軽い山裾散歩。

狙いは黒岩風穴跡とデ・レーケの巨石堰堤。
何れもいつかやろうとしている「黒髪山古道」
の一部に使われていたと推定される「黒岩への道」
の途中にある。黒髪山古道とは現在の相馬山表口
コースとは別に里宮からガラメキ温泉を通って
スルス峠に抜ける道とベテラン諸氏から教えられ
ている通称の道の名。
黒岩への道とは「野山を歩く100コース」に紹介され
ている黒岩下からスルス峠までのコース。

例によってr-28のカーブNO.19 にある鷹ノ巣林道の
ゲートを跨いで薄暗い程に木々が茂った中を歩く。



僅か歩いたところで時期外れのウグイスの声。
今の時期珍しいので立ち止まって録音開始。
始めは「ケキョケキョケキョ」と「谷渡り」と
呼ばれる警戒の鳴き声、その後ではなわばりの
主張や、メスへの求愛のためと云われる
下手な「ホーホケキョ」。

6月のウグイス


数分で何処かに飛んで行ってしまったので進行再開。
両側に落葉が堆積した下りの道がずっと続く。



旧黒岩キャンプ場入口ゲートから左折。この箕郷町の
キャンプ場が何時撤退したか良く分からないが
1995頃には既に代替の「唐沢キャンプ場」が出来て
いる。しかしここも爺イが2007年頃通過した時は
既に休止になっていた。休止の理由は熊の出没と
聞いている。現在この近辺のキャンプ場は
榛東村の「創造の森」だけかもしれない。



北上すると今年確認した鷹ノ巣林道の崩壊箇所を
迂回するルート入口前。赤テープの二本巻き。



その先に林道乗り換えの道が右下に開いている。



ここを確認しておいて、その前に林道を直進して
キャンプ場跡を見てから「黒岩の風穴」を見学。



直ぐに林道は若い細身の杉林で消滅。この杉林が
キャンプ場跡だがその痕跡は皆無。



杉林の左手前にこんな目印状のものがあり上方へ
踏み跡。



雑草繁茂の林間を進むと



前方に何やら崖の様なもの。



風穴跡に到着で丁寧な説明看板。



汚れて読みにくいので要約すると「黒岩の風穴」
は穴から出る冷気を利用した蚕種の貯蔵庫で
1903-1920年に利用された。穴の中は年間を通じて
摂氏四度に保たれるため秋に採取した蚕種を
「掃きたて」の時期まで孵化させずに保存したとの事。


外から見えるのは外壁で扁平に削られた石を矢羽状に
積み上げた石垣で深さ2mの貯蔵用の竪穴は上に登って
覗く。



竪穴はかっては天蓋があったというが今は崩落して
無くなっているので覗けるようになっている。



さて、十分観察してから元の分岐に戻る。



僅かの距離で林道が断ち切られている所に来る。
但し、ここのは鷹ノ巣林道の崩落に比べたら
「流失」の類でそれも相当古く下は固まっているから
難なく渡れる。



渡り切って振り返るとこんな所を降りたと判る。



この林道は堰堤工事用のものらしく幅広。



右下には榛名白川源流の深い沢。



左側は堰堤はあるが高い川床の荒れ放題の沢。



新緑に包まれた平坦路を進む。



ここから堰堤が連なって来て段々川床が林道の
高さに接近して上がって来る。



堰堤五つの先に右の河原への降口が分かれる。



何の目印も無いが下にテープの残骸があったので
ここが巨石堰堤史跡への入口。




ここを確認しておいて直進路がどこまで相馬に向かって
いるのか調べるために直進。道は石ころが多く
荒れ気味。



僅かの距離で林道が先細り気味。



直ぐに林道の態は失われる。



突然、道は細い踏み跡に変わり堰堤の端に向かう。



堰堤の端を回り込む。



その先もこんな踏み跡が続いて次の堰堤に向かう。
もうこれは堰堤管理用と悟って諦めて撤退。



元に戻って右への下りを経て河原に降りる。
遥か向こうにデ・レーケの事蹟の説明板も見える。



説明板



今も残る巨石積。



本日の爺イ。



今度は黒岩の道の観察だが河原から反対側の
崖を這い上がらなくてはならない。



少し下がった位置に記憶にある突破口。



上に上がると芒洋たる笹原が広がるばかりで
かっての踏み跡など消えてしまい笹原に人の
通った割れ目などの痕跡も無い。





これでは
峠への往路はなんとかなるがナビ無しの
単独では帰路に迷う事確実。少々の目印など
新緑に同化して余り役立たないと言い訳を
先に作って撤退に決めた。


ぶらぶら歩きで鉄柵まえ。



10分以上もかかって漸く県道着。追い越す車を
見送りながらカーブ四つをトボトボと登って
駐車場所に帰着。車の中で13時半の遅い昼食で
帰宅。



今度の機会にはスルス峠から右京の無駄掘りを経て黒岩の道に
達する深笹と想定される道の目印つけをやる予定。

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2 コメント

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黒岩への道 (榛名古道)
2021-07-06 21:21:46
「野山を歩く100コース」の道は例の丁字路から下ろうとしたことがありましたが、3月だったのに既に藪が・・・

詳説 デ・レイケ堰堤ガイドブック
https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%B3%E8%AA%AC-%E3%83%87%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B1%E5%A0%B0%E5%A0%A4%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E5%A4%A7%E6%9E%97-%E5%92%8C%E5%BD%A6/dp/4863522835/ref=sr_1_5?dchild=1&qid=1625572389&s=books&sr=1-5

で夕日河原A渓谷(西)とB渓谷(東)と呼ばれている二つの沢の間を通るのは分かるのですが。

ですが、替わりの道が出来ていたのを今年の2月に見つけました。デ・レイケ堰の右(東)の一段高い台地に上った後、台地にを東に横断すると「B渓谷」と呼ばれている沢の右岸の上の土手に出ます。地形図では土の崖の記号があります。土手を上流にしばらく進むと、B渓谷に降りる青い目印があります。
B渓谷の左岸に渡ると植林帯で、一本の針葉樹に青と赤の目印が付いてましたが、今はあるか分かりません。
そこから植林帯の中を北北東に一直線に進みます。
途中「74」と書かれている赤い杭があり、更に直線に進むと、例の丁字路を右折してきた道に出ます。その道が植林帯の境になっていて、出たところの植林帯と反対側に赤い目印があります。

右京の泣き掘り/スルス峠方面に行くにも、黒髪表口/ガラメキ方面に行くにしてもともに便利な箇所にショートカットをつくったものだと感心します。林道の崩壊箇所の迂回路としても使えそうです。

ちなみに、スルス峠~右京~丁字路は昔の馬の行き来した峠道にこだわらずに行くなら、既に青や白の目印がついているルートがあります。地形を無視して直線的につけられていますが。
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Unknown (山はこれから)
2022-05-03 11:46:56
 黒岩裏からスルス峠への歩きやすい道なら、①夕日河原4号堰堤をもっと先まで工事道を上り、コンクリート堰堤をいくつか上ったところの左岸側に、笹原へ入れる道があります。B渓(東の沢)とA渓(西の沢)の間を上るルートで、両側は高い土手に囲まれた笹道です。両側が高いので迷うことはありませんが、面白みのない道です。上り詰めると、現行のメインのスルス道(鞍部を越えて表口石標方面を結ぶ)がB渓を渡る右岸(倒れかかった松が1本)の数十m西に出ます。(丁字路になっています)H1034m N36°28′12.51″ E138°53′37.81″
 上り詰めないで左に分け入れば、A渓の3号堰堤あたりに出そうです。3号堰堤の反対側のA渓右岸には、くぼんだ道があり、メイン道の直線部につながっています(十字路で交わります)ツツジの並木になっている辺りです。
(H1,055 N36°28′15.60″ E138°53′29.70″)
途中で右寄りのくぼ地を進むと、少し東側ツツジ並木の東でメイン道へ出ることもできます。どちらもかつての沢筋?かと思われるくぼんだ笹道です。
 もう一つは、②工事用道路が切れるまで上り詰めて、その先川の左岸からコンクリート堰堤を数個越えて、十字峡へ出るルート。十字峡からは、A渓谷添いを上って、上記の3号堰堤のところへ。
十字峡から直登(最初だけ険しい)し、無駄掘りの沢づたいに進む(地形図では標高線1,050mが南東に突き出した小ピークがある)のは、きれいな笹原が続きますが、獣道のみになります。(R4.4月踏査)
 後は、マニアックですが、③A・B渓谷の合流部からB渓の沢を上り、次々に現れる明治期の石積堰堤を(14号~8号)を眺めながらスルス道へ。(このルートは合流部から一番下の14号堰堤までの安全なルートが不確かですが、14号から上部は、楽な沢筋を上りです。) 
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