クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

置き去りストック救出作戦 H-29- 5- 5

2017-05-06 16:11:46 | 榛名山麓
連休も終盤、東京から来ているお客さんがゴルフに出かけたので此方も
ハイクを実施。狙いは昨年の六月、榛名の音羽北の1010峰から音羽山北コースへ
向かっていた時に何処かに置き忘れた永年の相棒であったWストックの一本の
救出作戦。
事の起こりはこんな事だーーー六月、置忘れに気づいたのは既に音羽の北斜面直下に
来た時だった。少し戻って笹原の中を探したが見つからず諦めて音羽・鐘衝を
乗り越えて帰宅。その後、九月に鷹ノ巣林道から「柏木山」に行った時、
ブログ掲載の三角点写真の隅に偶然にも残った片割れのストックの一部が写っていた。



そして十二月末、このブログに「福田さん」というお方からコメントが入った。
「同じストックが落ちているのを1010峰近くで見ましたよ!」と。
九月の小さな写真のストックの記憶を十二月の山歩きの落し物でピンと来るとは
その感性はとても爺イの想像の域を超えている。で、折角のご好意を無駄にしない
ようにするのが本日の目的。
1010峰への行き方は幾通りもあるが最も楽と思っている林道終点からの
コースとした。



通い慣れたr-126で箕郷を通過して榛名湖方面に走る。連休中なので榛名への
行楽の為か日頃は交通量の少ない県道は車の列が絶えない。
林道榛名南・東との交差四つ角の僅か先の前ノ沢林道入り口のスペースに駐車。
ここの標識は「鐘衝山入口」とだけあって音羽山とは書いていない(9.14)。



林道の終点までの歩行距離は凡そ2.5K程だから先日の小梨峠道より短く
しかも傾斜は緩い。とは言え入り口の標高は583m、終点843mだから
比高は260m、この終点は既に鐘衝山の北北西1.06kで鐘衝より標高が高い。



約0.5kで二股分岐するが直進、左の道は前ノ沢川を挟んで並行して北進し
0.8k付近で再び合流する。



入り口から30分程で右手に鐘衝・音羽登山口の道標があり作業道風の道が
植林地へ延びている。帰路はこのルートを使う積り(9.43)。



ここから道は大きく左に旋回し橋を渡って右岸に移る。この辺から林道は
沢や山裾の垂れに逆らうことなく蛇行を繰り返す。



やがて二つ目の林道分岐、先ほど別れた林道がここで再び合流したのだ。



幾つもの窪の末端を回りこむ大きい蛇行が連続して中々前進距離が
稼げない。



又、道標出現「箕郷町有林」だ。この脇に直進の作業道跡が見受けられる。
もう十年も前にこの道から鐘衝山へ行こうとして入り込んだことがあるが
道跡は途中で消え、藪の急斜面を這い登って鐘衝・音羽ラインの稜線に
達したことがあるがとてもハイク道とは云えない代物で二度と行き度くは無い。



辟易する蛇行も終わったようで最後の直線路。



やや左に湾曲すると終点の広場。ここまで1時間10分も掛かってしまった。
かっては50分が普通だったのに84歳ともなるとこんなもんかな?(10.24)



休みながら地形図を再確認、これから突入する尾根手繰りルートを目視観察。
何時も雑木の葉が繁茂している時期に来ていた記憶と比べると取り付きは
葉が出ていないので下地は良く見えるし見通しも利く好条件。



何時もなら躊躇なく正面の窪を進み頃合をみて左の尾根に這い上がるのだが
今日は良く地形が見え広場左に970m峰から湾曲しながら垂れて来ている
尾根の末端がここの広場で断ち切られている。そこで徹底的に尾根に固執して
970m峰に行く事にした。



断ち切りの尾根は極めて小さく踏み跡などは皆無、傾斜は厳しいが尾根道が
無いのが幸いして掴まる雑木が多くて然したる苦労は無い。
やがて前方に最初の岩帯、右は断崖なので左抜け。



直ぐに二番目の岩場、狭い尾根一杯に居座っているので困惑するが



近づいて見ると右にちゃんと段差があり抜けられた。



ずっと回り込んで尾根復帰、赤テープ付けて前進。



尾根が狭まったところに場違いな杉並木出現、まるで天狗山南ルートの
参道のようだ。



尾根の傾斜はこんな程度。



暫く進んでもう970m地点も近いと思われる処で最後の岩帯



岩帯の上は無理なので大きく左に寄って尾根下を歩く。



そしてポイントにしていた尾根乗り越えの四つ角到着。尾根の岩帯の上を来れば
単に右へ尾根を降りる道。尾根の左下を来たので形として小峠の乗り越し(11.26)。



乗り越した後は岩場に沿って北へ回りこんで岩帯を観察。
1547 1548 1549 1552


東北向きの1010m峰に繋がる尾根に乗り出来るだけ左に寄って大きな谷の縁を歩く。



下の崩落地点。



大木も根こそぎ倒れている。



二つ目の崩落。



1010m峰に近づくと此処にも杉並木。



南から来る大稜線に乗ると何と目の前に探し物発見。教えてくれた福田さんに感謝。
位置は爺イの使うルートよりやや下なので十ヶ月の間に流水でながされ
大木の根本で止まったのかも知れない。



拾い上げて見て異変に気付く。把手の出っばり部分だけ動物に齧られた跡がある。
他の部分には無いから熊や猪の大型ではなく小動物の仕業だろう。
タヌキ? キツネ? リス? 野兎? いやいや結論は野鼠が犯人と断定。



目的達してホイホイ気分で1010m峰へ。この小さな突起はこの周辺のハイクルートの
基準点のようなもの(11.53)。



本日の爺イ。軽食と大休止。



十ヶ月ぶりに揃ったWストック。もう四十年以上前に使っていたスキーのストックの
リング部分を削り落としたものなので先端は鋭利に尖り地面に刺さり易く
万一の場合は防御武器にもなる。



音羽に向かって出発。突起から直ぐに東に流れる尾根に乗る。



こんな標識で南進したら音羽西側の窪に突入してしまうので駄目。



これも不適。



相当下ったこのマークが本命。直進する尾根から分かれて緩やかに右旋回(12.24)。



笹原には明確な踏み跡。



このテープを見たら進路は正解。ここは昨年ストックが無いことに気付いた場所。



やがて音羽北コースの直下、木々の間から茫洋とした音羽の姿が見える。
ここの標高は凡そ950mなので頂上との比高は65mに過ぎないがもう相当
足も疲れているので休止の立ち止まりも多くなる。



登山道と云えるものではないが右サイドにテープが多くあり下地も笹原の
中にはっきりと踏み跡が付いている。



やっとリボンがヒラヒラしている山頂台地の西端に到着(12.51)。



日陰を求めて東進して三角点にご対面。



頂上標識は去年と変わること無しの二枚。この二枚は相当長持ちしそうだが、低山では
G氏のものやすかいさんの作品がないと何となく寂しい。



再び爺イの写真。何時までハイクが出来るか判らないので出来るだけ
遺しておく。



足を充分休めてからこのマーク下から下山開始。笹は腰まであるが
目印多数、下地も良く見えるので尾根を外す心配は全く無い(13.11)。



勝手知ったる道をぐんぐん進むが唯一の上の岩場では情けなくも尻を付いて
ソロソロ下り



下の岩場は右に逃げて回り込む体たらく。



その先のこれがこのコースで一番のお気に入り。名づけて癒しの道。



こんなヤセ尾根でも年寄り特有のフラリを警戒してやや緊張。



幾つもの岩突起を過ぎてこれが最後の岩。左から抜けて振り返り。



登りではここは何の問題も無いが下りの時は直進が行き易いので右の
窪に入ることを忘れることがあるーーという要注意ポイント。



最後の藪を直進で突破。



僅かの距離で鐘衝との鞍部で下り林道も派生している。今日は鐘衝はパスして
林道を使って早々に下山(13.47)。



林道は大荒れだが幅広、例によって窪の先端を回る蛇行道。但し林道として
使われた轍の痕跡はおろか、車両用に踏み固められた感じもない。



この看板と大石の所で切り替えして反転。



ゴロゴロ道を下ばかり見て進むが不思議なことに下に行くほど道は狭くなり
登山道程度になってしまう。やっと前ノ沢林道に降り立つ(14.16)。



途中の東斜面で鐘衝山南ルート起点への行き方を色々試しながら無事に
駐車場に帰着(14.44)。



ご来訪の序に下のバナーをポチッと。


後記
福田さんがこの記事を読んでくれれば良いんだか。
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4 コメント

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Unknown (toboketaG)
2017-05-06 18:12:01
長年連れ添った相棒を回収できて良かったですね。私も先日裏妙義でLekiのストックの先端部分を落としてきてしまいました。地味な色なので見つかることはないでしょう。でも落としてしまった辺りは今月末にある目的で登るので運が良ければ見つかるかもしれません。
今年も爺さんのお元気な姿をに接して嬉しい気持ちです。榛名山に嵌って最初が鐘撞山から音羽山への尾根道でした。懐かしい。
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re.落し物 (爺イ)
2017-05-07 11:04:45
toboketaGさん
コメント有難うございました。小生、相変わらず
身の丈に合った低山で遊んでいます。
先日の貴兄のスマホ・アプリの記事拝見しました。
何時も手書きで線入れをしている小生も
皆さんのように自動で軌跡を入れたいと
思う時がありますがポヶナビでポイントして
後で地形図にプロットする方法に慣れてしまって
いるし、そろそろ引退の時期が来るかもしれないので
このアナログ的手法で済ませておきます。
返信する
見つかったんですね。 (福田)
2018-03-27 09:31:18
こんちには。
ストックを見つけたのですね。枝に引っ掛けておけば
もしかしたら野生動物に噛まれないで済んだかもしれませんね。
それでも、見つかった良かったです。
翁が84歳であの様な山域に入っているのに驚嘆しております。
矍鑠としているなんて言うのは失礼なほどの体力ですね
これからも気をつけて山歩きを楽しんでください。
返信する
御礼 (爺イ)
2018-03-29 04:39:47
福田さん
この記事がお目に留まってホッとしています。
最近は家族の事情で長時間家を空けることが
難しくなり短時間の花巡りしかできませんが
陽気が良くなれば再開できると思っています。
現在、85歳になりましたが厳しくなった高齢者運転免許
更新のための認知症検査も問題なかったので
もう少し活動できそうです。
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