無文字社会、無文字言語であった日本語、歴史が記録によるものであるなら、日本語のその時代は証明がない。文字社会と無文字社会の対比は日本語の歴史で判然とする。中国移入の漢字表記を持ち、用いるようになったときから転換する。漢字が伝わったのはなぜか、なにによるか。それまでに無文字言語が日本語の前身にあったのか、その状況に民族の移動ないし民族流入として漢字を伴ってきた人人がいるのか、日本語の先史言語が記録 . . . 本文を読む
言語を音声形式で見る、発音による形を対象とする。1次的な言語に対して、文字形式で見る、言語を書記されたものを対象とすると、2次的な言語となる。言語の分析をおこなうのは、言語とは何かを音声言語また言語による音韻で議論するレベルが基本となる。これは近代言語学の考え方である。言語の単位に発音として語を分析し、音韻レベルで音素をとらえる。しかし日本語は文字をことばとし、仮名を音韻に用いるので、言語として . . . 本文を読む
文化人類学者、川田順造氏に、コトバ・言葉・ことば 文字と日本語を考える というタイトル、サブタイトルの著書がある。青土社、2004年、エッセイ集であるが、氏の濃密な思考の文章世界である。音象徴としてのコトバ、実はそこにすぐにも漢字を入れる日本語であるから、やまとことばと漢字先年のもつれあい という、帯にあるような、あるいは副題にあるような、文字と日本語の思索のようにうたっている、あるいはまた目次 . . . 本文を読む