wsj日本版から
今やパソコン(PC)への死亡宣告が、単なる脅しではなくなったかもしれない。
PCの販売は落ち込むなかで、アイパッドは勢いを増すばかり
PCの販売台数を調査するハイテク関連調査会社のガートナーとIDCの2社がPC市場について驚くべき数字を発表した。ガートナーによると、今年7~9月期の世界のPC出荷台数は前年同期比8.3%縮小した。IDCによれば減少幅は8.6%だ。
米ソフトウエア大手マイクロソフト MSFT -0.10% の次世代基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」の発売が今月下旬に控えていることから、今回の急落は結局一時的な現象だったという結果に終わる可能性もある。しかし、アップルは現在、四半期ベースで数千万台のタブレット端末「iPad(アイパッド)」を販売しており、従来のアイパッドより小さい新型アイパッドの発売も待たれている。アイパッドの今年7~9月期の販売台数は1700万台と、前年同期比で84%急増した。
一方で、IDCとガートナーによると、今年7~9月期に出荷されたPCの台数は約8800万台にとどまった。オンライン小売大手の米アマゾン・ドット・コムは、タブレット型端末「キンドル・ファイア」の販売台数を公表していないが、今年に入って製造ラインに大幅な更新を加えるほど成功している。さらに、グーグル GOOG +0.93% も画面の大きさが7インチのタブレット端末「ネクサス7」を投入しており、この市場はさらなる競争激化が予想される。
ウォール・ストリート・ジャーナルの先の報道によると、市場調査会社のIHSアイサプライは、世界のタブレット端末の販売台数が今年は前年比85%増加し1億2660万台になるとの予想を示している。昨年はアイパッドが世界のタブレット端末市場の約60%を占めていた。
米ヒューレット・パッカード(HP)やデル、中国の聯想(レノボ)グループなどのPCの販売台数は引き続き、タブレット端末市場を大幅に上回っているが、PCとタブレット端末の販売の曲線はまさに反対方向に向かっているようだ。
PC出荷台数の低迷には多くの理由があるようだ。ウィンドウズ8の発売が間近に迫っていることや、景気見通しをめぐる懸念などだ。
しかし、主因は非常に明白だ。PCの代わりとしてタブレット端末の台頭だ。
記者: Matthew Lynley
今やパソコン(PC)への死亡宣告が、単なる脅しではなくなったかもしれない。
PCの販売は落ち込むなかで、アイパッドは勢いを増すばかり
PCの販売台数を調査するハイテク関連調査会社のガートナーとIDCの2社がPC市場について驚くべき数字を発表した。ガートナーによると、今年7~9月期の世界のPC出荷台数は前年同期比8.3%縮小した。IDCによれば減少幅は8.6%だ。
米ソフトウエア大手マイクロソフト MSFT -0.10% の次世代基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」の発売が今月下旬に控えていることから、今回の急落は結局一時的な現象だったという結果に終わる可能性もある。しかし、アップルは現在、四半期ベースで数千万台のタブレット端末「iPad(アイパッド)」を販売しており、従来のアイパッドより小さい新型アイパッドの発売も待たれている。アイパッドの今年7~9月期の販売台数は1700万台と、前年同期比で84%急増した。
一方で、IDCとガートナーによると、今年7~9月期に出荷されたPCの台数は約8800万台にとどまった。オンライン小売大手の米アマゾン・ドット・コムは、タブレット型端末「キンドル・ファイア」の販売台数を公表していないが、今年に入って製造ラインに大幅な更新を加えるほど成功している。さらに、グーグル GOOG +0.93% も画面の大きさが7インチのタブレット端末「ネクサス7」を投入しており、この市場はさらなる競争激化が予想される。
ウォール・ストリート・ジャーナルの先の報道によると、市場調査会社のIHSアイサプライは、世界のタブレット端末の販売台数が今年は前年比85%増加し1億2660万台になるとの予想を示している。昨年はアイパッドが世界のタブレット端末市場の約60%を占めていた。
米ヒューレット・パッカード(HP)やデル、中国の聯想(レノボ)グループなどのPCの販売台数は引き続き、タブレット端末市場を大幅に上回っているが、PCとタブレット端末の販売の曲線はまさに反対方向に向かっているようだ。
PC出荷台数の低迷には多くの理由があるようだ。ウィンドウズ8の発売が間近に迫っていることや、景気見通しをめぐる懸念などだ。
しかし、主因は非常に明白だ。PCの代わりとしてタブレット端末の台頭だ。
記者: Matthew Lynley