らいふ

日々の想いと暮らしの足跡。

潰瘍性大腸炎の美しい人

2020-08-28 20:15:56 | 生き方・考え方

安倍首相が辞任する意向を表明しました。

行われてきた政治についての評価は別として

10代のころから潰瘍性大腸炎という難病を抱えながらよくストレスフルな職務をこなされたと思います。

ほんとにすごいことだと思います。

 

もう40年以上も前の話ですが、看護師になって新人のころ、潰瘍性大腸炎の32歳の女性が入院していました。

抜けるような白い肌で長い髪をおさげにして、サナトリウムにいるような、「風立ちぬ」のような、静かで本当に美しい方でした。

激しい腹痛と下血にじっと耐える毎日で、人工肛門をつくるに至りました。

まだ21歳の経験の浅い私は、あんなに美しい人が人工肛門を作ったことが気の毒で「彼女の人生は終わったんじゃないのかな」とまで思いました。

ところが、彼女は術後に「すごく楽になったの!もっと早く作ればよかった~私の人生はこれから!」と嬉しそうにいったのです。

「人工肛門=可哀そう」と決めつけ思い込み、そして30過ぎの女性の人生なんて終わってると思っていた未熟な私には衝撃でした。

急に世界がぱ~っと1枚めくられた感じでした。

「私の人生はこれから!」と、あの命を取り戻したかのような笑顔が今も忘れられません。

今もお元気でしょうか。

ありがとうございました。

思い出すと、なんか元気が出ます。

 

 

 

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自産自消の日記

2020-08-24 20:34:02 | 日記

ときどき日記を読み返します。

どうしようもなくネガティブな気分になったときとか

そんなでもない日にもたまにパラパラと読み返すのです。

半年前には

「貧血気味でプルーンとかりんとうを食べた」と書かれてあって笑えました。

かりんとう?・・・黒砂糖に少し鉄分があるからね。

単にかりんとうを食べたかったんじゃないの?と自分に突っ込みたくなります。

2か月前には

「プライドを宇宙まで放り投げないとやってけないぞー」と書かれていました。

やたら「宇宙」っていうワードを使いたがるな~と思います。

なんと大げさな!

でも、辛かったけど、今もちょっと辛いけどなんとかやってるよね。

 

自分の書いたものに少し元気をもらったり、気持ちが落ち着いたりします。

気持ちの地産地消・・・自産自消とでもいうのかな。

 

 

 

 

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がまん大会

2020-08-20 11:44:57 | 生き方・考え方

昨日も忙しかったな~足が棒のようになるし

「介護って、がまん大会ですよね」と言ったら、男性介護士に大ウケけされました。

疲労感と言うより、「徒労感」・・・と言ったら言い過ぎになりますが

食事や排せつや移動や入浴、着替えを手伝い、常に他人の手となり足となり続ける。

そして、楽しませるためにあの手この手のレクレーションをして盛り上げる。

私は世話好きでもなく、優しくて人間大好き! っていう熱い人でもないので、報酬なしではやれないな~と思うのが正直なところ。

自宅で義母の介護できるかな~と不安。

自宅で介護をされている方、本当に大変なことと思います。

すでに介護を終えられた方、お疲れさまでした。

この介護の「がまん大会」は、勝ち負けではなく「参加することに意義がある」のでしょう。

でも、参加賞だけで終わるのではないと思います。

がんばったことを見てくれている人はいっぱいいるよ。

 

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熱いドラマ

2020-08-16 19:54:29 | 片付け

半沢直樹  見てますか?

前回シリーズは見てなかったのですが今回は毎週見ています。

面白いですね~

つぎからつぎへと窮地に陥りますが、正義が勝つのが分かっているので、ハラハラしながらも安心して見ていられます。

恫喝というか威嚇というか罵倒というか

テレビの画面が揺れるくらいの大声の熱い応酬にスカッとしたり、ちょっと笑えたり。

自粛が続き、人との距離も置いている今

人と人との熱いぶつかり合いがグッと迫ってきます。

 

ちょっと思うところは

①顔が近い!

絶対、唾が飛んでると思う。(コロナはどうした)

②それにしても役者さんの歯がきれい。

奥歯まで丸写しになりますが、どこまでもまっ白。(入れ歯じゃないよね?)

③賀来賢人君いいわ~(もう出ないのかな?残念)

 

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想像と優しさ

2020-08-16 08:43:03 | 仕事

昨日は入居者の急患受診に付き添い、家に帰ったら夜の9時を回っていました。

何年ぶりかな~こんなに遅くまで働くのは・・・と感慨にふけったりして。

それは置いといて。

このところ「結局、熱中症だったのかな?」と後で思うようなことが多々あります。

めまい、高血圧、酸素飽和度が低下するなど、三者三様の症状に対応しました。

病院に入院中の場合はすでに病名がはっきりしている患者さんですし、何か変化があっても疾患とのつながりで予測がつくことが多いです。

何といってもすぐ医師に報告して診てもらえるので、忙しいけどその意味では楽。

施設や在宅の場合は、自分で判断しなければならないところが大変ですね。

高齢者の症状はあいまいで分かりにくいです。

大きな病気、たとえば解離性大動脈瘤とか気管支炎の既往をもっている高齢者の酸素飽和度が下がって熱が出てきたとしましょう。

肺炎とか、血栓が飛んで肺梗塞とか、心不全とかいろいろ教科書的には考えられるわけです。

ところがご本人は「苦しくないよ。ご苦労さん」と、いたって平気で、しかも悪い顔色でにっこりするのです。

ちょっと動くとハアハアするのにね。

受診すると医師も「これは入院です」とすぐ言いましたが、点滴しながらいろいろ検査していくうちにだんだんよくなってきて「あら、入院しなくても大丈夫ですね」となりまして、3時間にわたる入院を前提にした検査をへて帰宅・・・ということもありました。

医師も首をかしげる高齢者の症状。

「熱中症で点滴が効いたんでしょうか?」とたずねると、「その可能性もありますね」

高齢者は着こみます。

デイサービスの送迎に行くと、この時期に電気毛布を「強」にし、ヒーターをつけている高齢者もいるそうです。

この季節、高齢者を見たら熱中症と思え・・・?

苦痛を感じにくくなったり、うまく訴えられなくて重大な症状がかくれていたりもします。

心配した割に大したことないことも多いけど、大したことがないと思わないのが高齢者医療の基本のキらしいです。

「老年医学とは想像と優しさの産物である。いろいろな病気や怪我を経験した医療従事者はいても、誰も老いを経験したことはない。だから、老年医学には想像で臨むしかないのだ。想像のためには優しさが大切なのだ」

岩田充永 著 「高齢者救急」

よく、医療ドラマでは爆破事件で大勢のけが人が運ばれてきたり、ドクターヘリで駆け付けたり、難しい手術を絶対失敗しないスーパードクターの医療が扱われます。

分かりやすいし、手ごたえがあるし、興奮のるつぼ。 その世界に憧れる人も多いでしょう。

しかし、この高齢化社会。

実際は

地味であいまいだけれど、想像と優しさの医療が求められていることの方が多いのではないかと思います。

 

 

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