らいふ

日々の想いと暮らしの足跡。

ミステリと言う勿れ14巻~哲学ミステリ

2024-06-26 14:39:10 | 観たもの聴いたもの読んだもの

今月やっと「ミステリと言う勿れ」新刊が発売になりました。
今回は主人公の久能君が解決するのではなく、事件に巻き込まれた刑事が「久能君だったらどうするか」を考えながら事件を解決するストーリー。
久能君ぽく考えると、「見たのに忘れていることとか、知ってるのに結びつけてないことこととか、気になるのに放って置いちゃってることが見えてくる」らしく、刑事は脳内で久能君ごっこをしながら解決していきます。

事件の内容はさておいて。
久能整君について
主人公久能整君は、いろんなことを流さず疑問に思い、その純粋で偏見のない感性でとにかく常々考える人。
世の中で起きていること、人々のふるまいや考え方、言葉について、久能君の感じ方と考え方には、ぼ~っと生きている私にはハッとさせられます。
これだから、"ミステリと言う勿れ”、なんですよね~。
"哲学ミステリ”と私は呼んでいます。
というか、作者の田村由美さんの常々の考えを主人公に語らせているわけで、私と同年代に近い作者の感性の瑞々しさに驚嘆します。

今回、なるほど!と思った言葉を紹介します。
1位
年をとるとその人の本質が出てくるって説を聞きます。きつくて横暴で疑り深いとか・・・でも、それ違うと思うんです。もし、そういう性格を自覚して、直したい、押さえたいと思ってきたんなら、努力してそうしてたんなら、そう思うそっちの方がその人の本質なんだと僕は思います。
2位
失礼なことをして「地雷を踏んだ」っていうのは、"地雷を埋めたほうが悪い”といニュアンスが加わります。自分は悪くないって思いたい。(「地雷」って重い言葉を不用意に使うのも気になります)
3位
黙ってても、目立たなくても、あなたを認めて愛してくれる人たちが周りにいらっしゃるじゃないですか。それはあなたがご自身で築き上げた人生そのものです。
4位
「闇バイト」って、その名前変えてほしいと常々思っていて、「バイト」て言われるとそうかなって思う人がいるので。でも、実際は犯罪の共犯の募集な訳で・・・ネーミングは考えてほしいと僕は思います。
5位
校則とかも変なのが多いけど・・・決めた人の趣味や偏見がダダ漏れです。その人が何を怖がっていて、生徒にどうなってほしいのかが、ばっちり出てしまう。変えない学校も多くて・・その場合変えない人たちの中身もバレてしまう。何かを作るってけっこう怖いと思います。

そのほか
・「努力」は方向性が重要だと思うんですけど。「努力」はその方向と方法と量が適切だった時に報われる可能性が高くなると僕は思います。
・魚座って、なんのお魚? 他はヤギとか牛とかカニとか一つずつのものなのに、どうしてタイとかマグロとかじゃなくて"魚”ってまとめてるの?(久能君の幼少時の疑問)
・そういえば、"陸上競技”ってすごいくくり方をしているなと思いますけど。
・なんで自分だけデリカシーがなくても許されるんだと思うんだか(刑事の奥さんのボヤき)

何でもランキングにするのも、整君に何か言われそうな気がしましたが、凡人なのであしからず。
以上、著作権に抵触しそうですが、久能、田村ワールドをご紹介しました。


コメント
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