牧師雑感

聖書のことばを中心に毎日の出来事を書いています。

ゆるすことができない!悲痛な叫び

2007-03-31 06:40:36 | Weblog
 2日続けて心斎橋大丸前で待ち合わせでした。一昨日は国家試験合格の喜びの女性と、昨日は鑑別所から釈放された高校生と。

 二人に共通しているのは喜びでした。もう一つの共通点は父親をゆるすことができない!と言う悲痛な叫びでした。理由を聞けば、なるほどと共感するところもあります。が同時にそんなことばや意見は、父親として当然なことだと思うところだらけでした。

 父親の意見を少しでも容認すると、ものすごい反発で反論してきます。余りにも幼い反発にあきれるとともに、父親からの愛情を飢え渇き求めている幼子の気持ちを父親が無視し、要求ばかりを押し付け、言うことを聞かなければ手を出したり、小遣いを上げないとか罰を与えたり・・・・。

 そこへ母親が口を出すと、お前が甘やかすからだと、夫婦喧嘩が始まり、終始が着かなくなり、ひとりは離婚(こどものためにという理由にならない理由で、本当は他にも理由があるのに、あなたのために離婚したのよと、子どもにまた別の重荷をおわせてしまう) もうひとりはもう離婚しかないと決めようとしている。

 みんな自分だけが正しいと思い、自分の義(ほんとうは我)を満足させるために、引っ込みが着かなくなってしまっている。三すくみの状態・・・・。相手が自分の意見に賛成してくれたらゆるすという条件付の愛(自己愛)しかもっていない悲劇だ。

 イエス・キリストは十字架の上で、「父よ。彼らをおゆるしください。彼らは何をしているのかわかっていないからです」と祈りました。十字架上の祈りは世界を救い、また信じる者を救います。

 今日の午後には、その祈りを娘のために体験した父と母が洗礼を受け、クリスチャンになります。絶対に赦せない!とうめき叫んでいた親子でした。しかしゆるしの愛が心に流れ始めたとき、すばらしい奇跡が起こりました。

 ゆるしの愛を与えて見てください。問題は解決します。病は消えてしまいます。うつやノイローゼからも解放されます。

 一両損の話しがあります。本当は三両得の話しだそうです。インターネットで調べたら下記の落語が出てきました。

 財布を拾うと印形と書き付けと3両が入っていた。書き付けから神田竪大工町、大工の"吉五郎"と分かり届けてあげると、鰯の塩焼きで一杯呑んでいた。「勝負!」と言いながら中に入り、白壁町の左官の"金太郎"だと名乗りを上げる。「落とした財布を届けてやった」と言うと、「書き付けと印形は俺の物だから貰うが、3両はもう俺のものではないので、やるから持って帰ぇれ」と言う。「金を届けてけんかを売られりゃ~世話がねぇ。」「よけいなことをしやがる」「なんだと~!」。で、けんかになって大家が仲裁に入る。吉五郎は受け取るどころか大家にも毒ズキ啖呵を切る。大家も我慢が出来ず、「大岡越前守に訴えて、白州の上で謝らせるのでお引き取りください」とのことで、帰ってくる。
 こちら、金太郎の大家はその話を聞いて「おまえの顔は立ったが、俺の顔が立たない。こちらからも訴え出てやる」。双方から訴えが出て、御白州の場へ。
 大岡越前が裁いても吉五郎も金太郎も3両はどうしても受け取らないと言う。「ならば、この3両を越前が預かり、両名に褒美として金2両ずつ下げつかわす」との裁定。大家が成り代わってお礼を言うと、その訳を「金太郎そのまま拾っておけば3両、吉五郎そのまま受け取れば3両、越前守そのまま預かれば3両有るが、越前が1両を出して双方に2両ずつ渡したから、三方1両損である」。
 時間を取らし空腹であろうからと双方に膳部(料理)が出る。「鰯と違って、鯛の塩焼きは旨いな」と言いながらほおばると、越前守が「両人、あまり空腹だからといえ、たんと食すなよ」「お~かぁ~(大岡)食わねぇ、たった一膳(越前)」。

マタイの福音書

6:8 いいですか。 父なる神は、あなたがたに何が必要かを、あなたがたが祈る前からすでに、ご存じなのです。


6:9 ですから、こう祈りなさい。
『天におられるお父様。
あなたのきよい御名があがめられますように。
6:10 あなたの御国がいま来ますように。
天の御国でと同じように、この地上でも、
あなたのみこころが行なわれますように。
6:11 私たちに必要な日々の食物を、今日もお与えください。
6:12 私たちの罪をお赦しください。
私たちも、私たちに罪を犯す者を赦しました。
6:13 私たちを誘惑に会わせないように守り、
悪い者から救い出してください。アーメン。』


6:14 もしあなたがたが、自分に対して罪を犯した人を赦すなら、天の父も、あなたがたを赦してくださいます。
6:15 しかし、あなたがたが赦さないなら、天の父も、あなたがたを赦してくださいません。