2007-0312-yis112
あの一夜自分を曝してしまったの
宿世の欲を浅ましいまでに 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○騙されたと分かったときには、もうすっかり乱れに乱れてしまっていた。この成り行きは、前世からの因縁でしょうか。それにしても、恥ずかしさを超えた肉の欲であることよ。恋の達人でも、「思ひかけずはか」（下記詞書）られたことがある、と赤裸裸に告白。
¶これ＝『続集』詞書から、「男の手管にかかった折をさす。」（新潮版）
¶さ（然）ぞな＝「１ いかにも。ほんとうに。そのように。 ２ さだめし。きっと、必ず。」（旺文版「古語辞典」）
□和112：これもみな さぞなむかしの ちぎりぞと
おもふものから あさましきかな
□悠112：あのいちや じぶんをさらして しまったの
すくせのよくを あさましいまでに
