ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第136巻-2 2000.2.29

2009-05-16 20:29:50 | 第136巻~第140巻

■2000.2.29(第450話) 発表2000年2月

評価   ★★★★

依頼人 台湾陸軍特殊部隊 韓文尊 参謀長

ターゲット 中国の放ったミサイルの被弾阻止

報酬 不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 2,404

今回殺害人数      0/ 通算殺害人数   4,693

今回まぐわい回数     1/  通算まぐわい回数   112

<ストーリー>
コンピューターが日付を正しく認識できないという”2000年問題”をクリアしたのもつかの間、”2000年閏年問題”が浮上、混乱に乗じて中国が台湾にミサイルを・・・

<この一言>
急げ!時間が惜しい!

<もう一言>
可能性は・・・三%以下の、確率だ・・・

<さらに一言>
お前が本物のプログラマーなら、僅かな可能性でも探るはずだ・・・

<解説>
中国・海南島のミサイル基地のコンピュータ・システム部署に勤務する『漕李魁』補佐は、うだつの上がらないオタク技師。同僚女性『楊』に思いを寄せるも、気色悪く思われ嫌われている。しかし、その容貌とは裏腹に北京大学在籍中は数式で学内ナンバーワンの頭脳を持っていた。

西暦の下2桁で日付を管理していたコンピューターが、2000年の到来とともに1900年なのか2000年なのか特定できなくなり、不具合を生ずるとされた”2000年問題”。コンピュータで制御されるミサイルもこの問題とは無縁ではなかったが、『胞主任』以下のシステム担当の働きによりこの問題をクリアした。ミサイル基地を視察に訪れた共産党幹部『劉書記』は、胞主任の功績を称えるも漕の存在を知るや、2000年対策が遺漏なくなされたのは漕の手腕によるものだということを見抜く。劉から漕の能力を伝えられた胞は、嫉妬に駆られ漕のプログラムミスを探す。4で割り切れる西暦には閏年とするが、100で割り切れる西暦は閏年としない、ただし、400で割り切れる年は閏年とする、という決まりがある。2000年は例外的に2月29日が存在する年であるが、漕は1カ所だけプログラムの変更を失念していた。これに目をつけた胞は、漕を失墜させるため、劉に密告する。胞は、閏年問題の混乱に乗じてミサイルを台湾に撃ち込み、台湾の迎撃態勢データを入手し、自らの地位を向上させようと目論む。

この陰謀に気付いた漕は、コンピューター・ルームに侵入し、プログラム改変とミサイル発射ストップを試みるも、劉の妨害により為す術がなくなる。インターネットを通じ、台湾側に事態を報告する漕。漕のメッセージを見た台湾側は急遽ゴルゴにコンタクトをとり、事態の打開を依頼する。残された時間は1時間20分、限られた時間のなかで漕とゴルゴの連携がなされ、漕からネット経由で送られた配電図をもとにゴルゴは一発の弾丸を撃ち込む。ゴルゴが放った弾丸は、普通電話回線と非常用予備回線の交錯する点に刺さり、漕の手配したミサイル自爆命令をホスト・コンピュータに伝えることに成功、ミサイルが台湾に降り注ぐことを未然に防ぐ。

キモいオタクの漕が、プロフェッショナル振りを発揮、綺麗どころの楊をものにし、更には台湾の危機を救うというミラクル・ストーリー。世のオタク達が本作を見て歓喜したことは想像に難くない・・・。個人的にはうだつのあがらないキャラは大好きなので、漕の活躍はうれしいところだが、漕と楊のピロー・トークが非常にイタい。曰く、
「コンピュータの中でより、生身の私を・・・・愛して!」
「私の体から消去して!!汚らわしい胞のメモリーをっ!!」
「や、書き換えてやるっ、すべて書き換えてやるっ!!すべて、僕のプログラム漬けにっ!!」
「電脳の話より二人で暴走したい!」
「いいわ!朝まで暴走しちゃう!」
ちなみに、ゴルゴへのコンタクトにはラジオで「13番目のタンクが爆発炎上」とのアナウンスが用いられている。女を抱いていたゴルゴは、燃え上がっている女を放置して静かに仕事に向かう。真のプロフェッショナルは、かくありたい。

ゴルゴ13 (136) 巻掲載
ゴルゴ13 (152) 巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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ゴルゴ13第136巻-1涙するイエス

2009-05-10 21:27:54 | 第136巻~第140巻

■涙するイエス(第449話) 発表2000年5月

評価   ★★★★★

依頼人
①不明
②不明
③ピーター・ロゼッティ ロゼッティ石油会長
④エリザベート・アベッツ ドレスデン国立美術館主席クストス

ターゲット
①KGB No2の男
②不明
③伊東 承英 大東亜製紙会長
④絵画”涙するイエス”の目

報酬
①不明
②不明
③$300,000(古い紙幣)
④不明

今回弾丸発射数       5/ 通算弾丸発射数 2,403

今回殺害人数      2/ 通算殺害人数   4,693

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   111

<ストーリー>
ホテルの画廊にゴルゴの狙撃シーンを描写した絵画が!絵画コレクター達の欲望と執念が交錯する・・・

<この一言>
あの絵が”裏の世界”の人間に渡ったなら、俺への強力な脅威となり得る・・・

<もう一言>
ただし・・・こちらに一つ頼みがある・・・・それは、俺の仕事が完了してからの事でいい・・・あんたは、その頼みを聞いてから拒絶しても、なんの不利益もない・・・とにかく心に留めて置いてくれ。

<解説>
1990年5月、ニューヨークの高級ホテル”ザ・プラザ”の画廊にて4人が交錯する。
○エリザベート・アベッツ ドレスデン国立美術館主席クストス
○伊東 承英 大東亜製紙会長
○ピーター・ロゼッティ ロゼッティ石油会長
○ゴルゴ13
画廊には、ポーランドの修道士で画家でもあるデューンの”瞑想するイエス”が掲げられていた。また、”80年9月13日、ロシアにて。獲物を狙う猟師”という画題の油絵が掲げられていたが、その内容はゴルゴがM16を構えた狙撃の瞬間を描写したものであった。
日本はバブルの絶頂期にあったが、たまたまこの画廊を通りかかった『伊東 承英 大東亜製紙会長』は、画廊の絵をろくに吟味もせず、全て買い取ることを決めた。伊東に遅れ、画廊に到着した『ピーター・ロゼッティ ロゼッティ石油会長』は、探し求めていたデューンの”瞑想するイエス”の買い取りを申し出るも、伊東はこれを拒否する。デューン作の”涙するイエス”を所蔵するドレスデン国立美術館の『エリザベート・アベッツ主席クストス』も、”瞑想するイエス”に気をとめるが、それほどの価値はないと判断、素通りする。一方のゴルゴは、依頼人が見かけたというゴルゴの狙撃シーンを描いた作品を確認すべく画廊に到着するも、既に伊東が絵画を買い取った後であった。自身の狙撃シーンを描写した絵画が流出すれば、脅威になると考えたゴルゴは、ゆくゆく手を下さなければならないという思いを抱く。

9年の時が流れた1999年、事態が一変する。ロゼッティは末期癌に冒され、余命半年との診断を受ける。第二次世界大戦中、ユダヤ人であるロゼッティは、デューン修道士に匿われて命を救われた過去があった。デューン修道士の描いた絵画を揃えることが、自身の生きた証であり、デューン修道士への供養であると考えたオゼッティは、ゴルゴに伊東の殺害を依頼する。バブル崩壊後、大東亜製紙は過剰債務に悩まされ経営難に陥っていた。伊東が死亡すれば、銀行に担保として押さえられてた伊東の絵画コレクションが売りに出されるため、担保物件に含まれる”瞑想するイエス”を入手することができると考えての依頼であった。ゴルゴはこれを応諾、仕事完遂の暁に、なんらかの依頼をするかもしれない、との言葉を残し、ロゼッティの元を去る。伊東の死語、目論見通り”瞑想するイエス”を手に入れたロゼッティは、デューン・コレクションの最後の一枚”涙するイエス”を所蔵するドレスデン国立美術館のエリザベートを訪れる。ロゼッティはエリザベートに”涙するイエス”と伊東コレクションに含まれていたルノワールの”ムーラン・ド・ラ・ギャレット”の交換を申し出る。欲深いエリザベートは、より好条件での交換を望み、この申し出を拒否する。エリザベートの手の内を読んだロゼッティは、世界ユダヤ協会を訪れ、”涙するイエス”の持ち主はユダヤ人女性であり、ドレスデン国立美術は女性に”涙するイエス”を返還すべきである、との要請を行う。ユダヤ人協会は調査の上、真正の所有者はこの女性であることを認め、ドレスデン国立美術館に返還命令を出す。

ロゼッティの陰謀に立腹したエリザベートは、オークションでこの”涙するイエス”を取り戻すことを決意し、ゴルゴに接触する。ゴルゴへの依頼は、オークションの最中にガスレーザーで”涙するイエス”を照射し、イエス像から涙を流すことであった。エリザベートの目論見通り、混乱したオークションは中止となり、後日、ロゼッティとエリザベートは手打ちを行う。ロゼッティはゴッホ作”医師ガシェの肖像”と”涙するイエス”の交換を提案、美術資産価値では500倍以上もの価格差がある取引となった。ゴルゴはロゼッティの元を訪れ、”獲物を狙う猟師”を回収する。その”13日後”、ロゼッティは癌の為死亡する。が、ロゼッティの深謀は終わっていなかった。ドレスデン国立美術館に渡した”医師ガシェの肖像”の元々の所有者はユダヤ人であり、ドレスデン国立美術館は、またもユダヤ人に返還しなくてはならなかったのである。

絵画を題材にした作品であるが、ゴルゴの狙撃シーンを描写した絵画や、日本の美術品買い占めとその顛末、さらには絵画コレクター達の執念、ユダヤ人問題など、複合的に練られたストーリーが秀逸である。レーザーで照射するというギミックについては物足りなさを感じざるを得ないが、一方その手法で得られる絵画の変質でイエスが涙するという発想は痛快である。ゴルゴがKGB高官を狙撃したのが9月”13日”であったり、ロゼッティの死亡がゴルゴと再会してから”13日”後だったりと、ネタを仕込んでいるのもイイ。『大東亜製紙 伊東承英会長』のモデルは、もちろん『大昭和製紙 斉藤了英会長』。作中に登場する『医師ガシェの肖像』と『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』を高額で落札し、「俺が死んだらゴッホとルノアールの絵も一緒に荼毘に伏してくれ」と発言して世界中から非難された。ついこの間のことのようだが、20年近くも経つのか・・・。バブル崩壊と世界同時不況、失われた10年が、失われた20年になろうとしてる・・・。

ゴルゴ13 (136) 巻掲載
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ゴルゴ13第135巻-3 ODA異聞

2009-05-05 23:48:06 | 第131巻~第135巻

■ODA異聞(第448話) 発表2000年3月

評価   ★★★

依頼人 経済企画大臣 フェルナンド・ブランコ

ターゲット グレースマイン社の手先4名

報酬   不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 2,398

今回殺害人数       4/ 通算殺害人数   4,691

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   111

<ストーリー>
中米・バルボア共和国。日本のODAを巡り、魑魅魍魎が跋扈する・・・

<この一言>
あまりキョロキョロするんじゃない・・・

<解説>
中米・バルボア共和国への日本のODAを巡り、現地では魑魅魍魎が跋扈していた。日系人のキジマは、ODAコーディネーターとして日本政府と現地の調整を担っていたが、その一方で反政府軍やバルボアに埋蔵されているレアメタルの権益を狙うグレースマイン社とも繋がっていて、私腹を肥やしていた。

反政府軍ボランティアとして活動している『リカルド』と結託したキジマは、日本からの支援により採掘機械の購入をまとめる一方、その資金が最終的には武器購入に充てられることを見越していた。反政府軍と政府軍がもめている間に、グレースマイン社が採掘権を行使して莫大な利益を得、リカルドとキジマはグレースマイン社から謝礼をもらって高飛びするという算段であった。

この計画に気付いた『経済企画大臣 フェルナンド・ブランコ』は、ゴルゴに接触、リカルド以下グレースマイン社の手先4名の殺害を依頼する。事故に見せかけて殺害してほしいとの依頼を受けたゴルゴは、ODAの調印式当日に、リカルドらを坑道におびき寄せ坑道事故を装って4名を殺害する。

本作の主役は『東洋通信』のダメ記者『梶本』である。梶本は、第131巻-3『西洋の狭間に』にも登場するキャラクター。前作では、ゴルゴを見かけ要人暗殺のスクープを狙うが行動が空回りして、デスクにどやしつけられている。本作でも、支局長や『谷山紀子』にバカにされる冴えない男ぶりを存分に発揮している。しかし、雑踏の中でゴルゴを見つけるあたりは、さすがブン屋の端くれ、なかなか嗅覚が鋭い。この憎めない梶本、いつの日かスクープをものにして上司を見返して欲しいものだ。ガンバレ、梶本!

ゴルゴ13 (135) 巻掲載
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ゴルゴ13第135巻-3一年半の蝶

2009-05-03 23:53:43 | 第131巻~第135巻

■一年半の蝶(第447話) 発表1999年8月

評価   ★★

依頼人 欧州で十指に入る化学プラントグループの3代目”カール”

ターゲット ”カール”の父(プラントグループ会長)

報酬   不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 2,397

今回殺害人数       1/ 通算殺害人数   4,687

今回まぐわい回数     2/  通算まぐわい回数   111

<ストーリー>
環境破壊をまき散らす化学プラントグループの会長は熱烈な蝶のコレクター。会長を狙う男がいるとの情報にも関わらず、会長は蝶を追い求める・・・

<この一言>
俺は、カウンセラーじゃあない。父親への”恐怖心”の問題なら、医者に行くことだな・・・

<もう一言>
俺は”狙撃に対しての条件”は受け付けるが・・・が、”依頼そのものに対しての条件”の申し込みは流儀じゃない、他をあたってもらおう・・・

<解説>
欧州で十指に入る化学プラントグループの社長”カール”は、父親である会長の殺害をゴルゴに依頼する。会長は癌に冒されており、残り一年の余命という。しかし、一年を過ぎてもなお、会長が生存していれば、一年半後に会長を殺害して欲しいという。

狙撃条件・依頼条件に難癖をつけるカールに対して、ゴルゴはいらだちを露わにするが、最終的には一年半後の狙撃依頼が成立する。会長が蝶の熱烈なコレクターであることを掴んだゴルゴは、カールの息子”ネロ”を利用する。ネロの乳母”マリア”を籠絡したゴルゴは、ネロに近づき希少種である『アレキサンドラトリバネアゲハ』の人工孵化を依頼する。一年半後、人工孵化に成功した『アレキサンドラトリバネアゲハ』をネロから買い上げたゴルゴは、会長宅内に蝶を放つ。

何者かに命を狙われているとの情報が入った会長であるが、宅内に希少種の蝶が紛れ込んだと知るや、配下の者を宅外に出し、蝶の探索にあたる。宅内に忍び込んだゴルゴは会長を狙撃、依頼を完遂する。

登場人物のいずれもがエキセントリック過ぎること、希少種の蝶、過剰な収集癖、環境破壊、といったテーマがしっかりと連関しておらず、ストーリーとしては散漫な印象を受ける。登場人物の味付けも不十分で、マリアの語る”飛行機事故”とはなんだろうか?想像するに、社交界を飛び回っていたカールの妻は、飛行機事故で死亡、カールは酒浸りとなり、環境保護団体の”リンダ”に籠絡され、実父である会長の殺害をそそのかされたのだろう。この人間関係の描写が不明瞭と思われるのは、私の読解力不足か?
主要登場人物がいずれも性的に籠絡されていることから、本作のテーマ”蝶”は人間を惑わすもののメタファーとして描かれているのだろう。カールにせよ、息子のネロにせよ、この家族の性癖には恐れ入る・・・。
で、一番いい思いをしたのが年増女のマリアだ。ゴルゴに複数回抱かれ、生き延びているのだから。
「二度三度と味わえる女は・・・そうざらにはいない」(第5巻-5『飢餓共和国』)と語ったゴルゴだけに、ゴルゴが同一女性と複数回まぐわうことは非常にレアである。本作のマリアは7人目の例外ケース。
第10巻-4『リオの葬送』マイヤ
第11巻-4『そして死が残った』マリー
第21巻-2『海へ向かうエバ』エバ
第73巻-2『ダイブ to トリポリ』エリザ
第74巻-1『見えない翼』ゾーヤ
第110巻-3『冷血キャサリン』キャサリン
⑦第135巻-3『一年半の蝶』マリア

ズキューン

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ゴルゴ13第135巻-2列島油濁包囲網

2009-05-01 00:37:10 | 第131巻~第135巻

■列島油濁包囲網(第446話) 発表2000年3月

評価   ★★

依頼人 アメリカ軍スミス准将

ターゲット タンカーのバルブ3カ所

報酬   不明

今回弾丸発射数       3/ 通算弾丸発射数 2,396

今回殺害人数       0/ 通算殺害人数   4,686

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   109

<ストーリー>
日本のタンカーがGPSを通じて乗っ取られた。犯人は金銭を要求、従わなければタンカーを制御不能にし重油を流出させるという・・・

<この一言>
・・・

<解説>
アメリカ国防省の『ジェフ・ポート』は、1997年に日本海沖で発生したタンカー事故の原因が、船舶の航行を指示するGPSのバグにあることを突き止める。GPS経由でタンカーを支配することを思いついたジェフは、『昭和石油』のタンカーを乗っ取り3千万ドルを要求、従わなければタンカーを座礁させると脅迫する。

タンカーには重油が満載されており、日本近海で座礁することになれば環境に対する被害は計り知れず、昭和石油は対応に苦慮する。警察はアメリカ大使館付の武官『マッケンジー大佐』にも対応を要請、事態の収拾を図る。マッケンジー大佐は、GPSシステムのバグが原因で船舶の座礁事故が発生していること、今回の件はGPSのバグを知りうるアメリカ政府内部の犯行である可能性が高いことを明かす。

マッケンジー大佐の読み通り、国防省のジェフが犯行に関与していることをつかんだFBIであるが、ジェフの自宅に乗り込んだ際にジェフを射殺してしまう。ジェフの恋人『ナタリー』は船の機関部を暴走させるスイッチを入れてしまい、タンカーは数時間の内に爆発してしまう事態となる。タンカー破壊を防ぐためには、船首から300メートル離れたバルブ3カ所を撃たねばならず、スミス准将はゴルゴに助けを求める。ハリヤー戦闘機からタンカーに降り立ったゴルゴは、燃えさかる炎の中、バルブ3カ所を狙撃、機関部の爆破を食い止める。

ゴルゴは8コマしか登場せず、そのうちの3コマでしか素顔をさらさない。しかも、3コマのうち2コマはタバコを吸っているシーン。セリフも一言も発せず、別にゴルゴ・シリーズでなくてもいいのでは?という内容。推測するに、タンカー事故とGPSを組み合わせて何らかのストーリーを作ろうとしてできた作品なのだろう。物足りなさをだけが残る・・・。

ズキューン

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