ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第138巻-1黄昏のカシミール

2009-05-31 19:10:07 | 第136巻~第140巻

■黄昏のカシミール(第455話) 発表2000年7月

評価   ★★★★

依頼人 インド空軍ブハッチ将軍/堀田旭

ターゲット パキスタン兵やゲリラの排除

報酬 不明

今回弾丸発射数     50/ 通算弾丸発射数 2,491

今回殺害人数      14/ 通算殺害人数   4,742

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   112

<ストーリー>
パキスタン領から日本人救出の依頼を受けたゴルゴ。しかし、その依頼には別の思惑が・・・

<この一言>
お前の行為は・・・俺の”ルールに反する”行為だ・・・

<もう一言>
腕があっても無経験なパイロットに、命を預ける勇気は、俺にはない・・・

<さらに一言>
未経験者では・・・予想外のトラブルに、対処できない。

<解説>
『桂木淳一郎』と『堀田龍造』は朝鮮戦争当時、腕利きのパイロットとしてB17を操縦、アメリカの工作員をソ連・中国に運んでいた。レーダーに探知されないよう目視で超低空飛行を続けていた二人だが、任務の重圧に疲れた桂木は、故意に事故を起こし任務を免れる。しかし、任務に燃えていた堀田は桂木の行為を責め、二人の仲は分断した。航空会社の副社長まで昇りつめた堀田であるが、スキャンダルで失脚したのち消息が不明となっていた。

ある日、桂木のもとを龍造の息子『堀田旭』が訪れる。父・龍造が”50年前の借りを返すべく、フィリピンからインドまで古い飛行機でフライトしてほしい”と希望しているという。後ろめたい思いを引きずった桂木は、この申し出を応諾する。一方、旭と『インド空軍ブハッチ将軍』はゴルゴの元を訪れ、この飛行機に乗り込み、パキスタン兵やゲリラを排除してほしいとの依頼を行う。ゴルゴは経験のあるパイロットが操縦することを条件に、この依頼を受託する。

桂木・ゴルゴ・旭の乗った飛行機はパキスタン領を夜間低空飛行を決行する。パキスタン兵からの対空放火を浴びた飛行機は被弾、ゴルゴは重傷を負う。ゴルゴの機銃操作と桂木の操縦技量により難を切り抜け目的地に着陸した一行を堀田龍造が迎える。堀田は医師としてこの地に住み着き、現地民より慕われていた。堀田は現地民の信仰の中心となっている仏像を破壊から守るべく、飛行機にて運びだそうとしていたのだ。負傷したゴルゴ、堀田親子、仏像を乗せた飛行機はパキスタン・ゲリラの襲撃をかいくぐり離陸に成功、無事に目的地までのフライトを終える。桂木は飛行機の具合を見るために格納庫に戻る。そこで、桂木がみたのは、堀田親子が仏像とともに運び出したカシミヤであった。堀田親子は、私腹を肥やすためカシミヤの密輸を思いつき、柏木とゴルゴを巻き込んだのである。堀田親子に命を狙われる柏木であるが、ゴルゴが登場、真の目的を話さなかった堀田親子に”ルールに反する行為”としての罪を下す・・・。

「朝鮮戦争当時のスパイ飛行」、「パキスタン領にてボランティアを行う日本人」、「老パイロットの経験」、「ゴルゴの負傷と輸血拒否」、「親子の裏切り」、「輸血の代替」等々、次々と予想を覆すめまぐるしい展開が素晴らしい。真の狙いを把握せず危険任務について負傷、という設定がゴルゴにしては少々うかつかもしれないが・・・。ラストで柏木が恍惚の人となってしまうのが、哀しすぎる。

ゴルゴ13 (138) 巻掲載
ゴルゴ13 (152) 巻(最新刊)
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