ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第137巻-1カフカーズの群狼

2009-05-22 23:53:29 | 第136巻~第140巻

■カフカーズの群狼(第452話) 発表2000年4月

評価   ★★★

依頼人 ロシア内務省 ガシンスキー長官

ターゲット 特殊部隊アルファ ユーリ・マレコフ大佐

報酬 不明

今回弾丸発射数      25/ 通算弾丸発射数 2,430

今回殺害人数     28/ 通算殺害人数   4,722

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   112

<ストーリー>
ロシアとの対立を深めるチェチェン共和国。チェチェンの山岳ゲリラ制圧のため、ロシアは特殊部隊アルファを投入するが・・・

<この一言>
車に乗れ・・・

<もう一言>
先に乗ってもうらおう・・・運転手も、だ・・・

<解説>
ロシアとの対立が激化するチェチェン共和国。チェチェン勢力によるテロに業を煮やしたロシア内務省『ガシンスキー長官』は、特殊部隊アルファの投入を決意する。世界最高峰の破壊チームアルファを率いる『ユーリ・マレコフ大佐』は、チームを編成しチェチェンゲリラが潜む山岳地帯に乗り込む。

チェチェンゲリラの少年『ヴィターゼ』は、ゲリラリーダー『ゼリム・マクード司令官』の使者としてマレコフを出迎える。訝しがるマレコフにヴィターゼは”イゴール・バガエフと言えば分かる”との伝言を伝える。顔色を変えたマレコフは、マクードとの面会を応諾する。マレコフを迎え入れたマクードは、自分の正体は元KGBでアルファを支えた『イゴール・バガエフ』であることを告白する。ソ連崩壊後、チェチェンに戻ったバガエフは、整形手術を施して過去を消し、ゼリム・マクードを名乗り義勇軍を率いてきたという。親友同士であったバガエフとマレコフは、策謀にまみれ大義を忘れたロシアに尽くすのではなく、理想国家をチェチェンに作るとの大義に向け行動をともにすることで同意する。

マコレフがチェチェン側についたことを知ったガシンスキー長官はゴルゴに接触、マレコフ殺害を依頼する。同時にゴルゴがチェチェンゲリラ掃討に向かったことをマクード(バガエフ)にリークし、武力衝突をさけ交渉に持ち込むポーズを見せる。ゴルゴがゲリラ殲滅に派遣されたことを知ったマクードは、武力衝突さけるべくガシンスキーとの対話を進めようとする。が、はしごをはずされたマレコフは、マクードとヴィターゼを殺害、アルファとチェチェンゲリラとでゴルゴを迎撃する。しかし、アルファもゴルゴの敵ではなく、ゴルゴにより殲滅される。情報をリークしたガシンスキー長官にも、死刑判決が下されたことは言うまでもない。

チェチェンの独立に向け、親友同士が手を握りつつも仲違いしてしまい、若い希望に燃えた少年ゲリラをも殺害してしまう哀しいストーリー。なのだが、内容が薄っぺらい。ゴルゴがパラセーリングで山岳地帯を逃れるというのも目新しさはない。深読みすれば、変節するリーダーを批判している内容なのかもしれない。マクードも、マコレフもちょっと軸がぶれすぎているのではなかろうか?ぶれるリーダーに使える兵隊はつらい。日々の宮仕えを皮肉った内容として考えると、”大義”はどこにも存在しないという非常に重いテーマを包含している作品なのだ・・・。

ゴルゴ13 (137) 巻掲載
ゴルゴ13 (152) 巻(最新刊)
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