ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第59巻-2ジーク・ハイル!!

2007-04-02 00:16:59 | 第056巻~第060巻

■ジーク・ハイル!!(第205話) 発表1982年11月

評価    ★★★

依頼人  ハンス・フリードリッヒ・ホフマン

ターゲット シュレーゲル裁判長

報酬    不明

今回弾丸発射数    1/ 通算弾丸発射数 1,245

今回殺害人数      1/ 通算殺害人数   1,347

今回まぐわい回数  0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
西ドイツ・ミュンヘンでナチス裁判が行われる。西ドイツが元SSを裁くケースとして注目を集める中、ゴルゴが依頼を受けたのは・・・

<この一言>
俺を何国人と想像しようが、それはあんたの勝手だが、関係のないことだろう・・・

<もう一言>
男の仕事場というのは、人柄がよく出るものだ・・・

<解説>
西ドイツでは元ナチスが殺人容疑で起訴され、自国の戦争犯罪を裁く裁判として注目されていた。フランクフルトでレストランを営む「ハンス・フリードリッヒ・ホフマン」は、ゴルゴにナチ裁判の「シュレーゲル裁判長」殺害を依頼する。ホフマンは元ナチス党員でシュレーゲルと同窓であったが、シュレーゲルの転向と裏切りを許すことができず、ゴルゴに殺害依頼を行ったのであった。
ホフマンはゴルゴを日本人と断定、
「かつての同盟国民であるきみに仕事を依頼出来て幸せだと思っている・・・」
「日本の国民は賢明だよ!少なくとも自国の歴史を裁こうなどとはせん!」
と発言している。
ゴルゴはネオ・ナチとの闘争を繰り広げてきたが、ホフマンもこのことを知っていた。しかし、ホフマンはネオ・ナチとは無関係で、ナチス=ヒトラー総統という思想の持ち主であった。ホフマンはヒトラーから貰い受けた「ワルサー」でシュレーゲルを射殺して欲しいと依頼する。同時に、決してワルサーに指紋を付けないこと、狙撃地点にワルサーを置き去りにすることを要請する。
ゴルゴは150ヤード(137メートル)先のシュレーゲルを狙撃、犯行現場にワルサーを置いて立ち去る。警察がワルサーを調べると、ヒトラーの指紋が検出されるのであった・・・

ホフマンが語るゴルゴとネオ・ナチの闘争は、 『沸騰』(第52巻-1)『沸騰・第四帝国』(第52巻-2)『崩壊 第四帝国 狼の巣』(第53巻-1) を指す。『崩壊 第四帝国 狼の巣』では、ヒトラーの黄金の「ワルサー」が登場している。

ズキューン

ゴルゴ13 (59) 巻掲載
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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この話は個人的に結構好きです。 (カイ)
2011-08-15 11:57:06
この話は個人的に結構好きです。

一瞬しか現れない、マッチの先くらいの標的を狙うゴルゴ。
そして、車自体をサプレッサーの替わりにするアイディア
返信する
カイさん、こんにちは。 (賛美歌13番)
2011-08-15 15:46:58
カイさん、こんにちは。
>この話は個人的に結構好きです。

読み返してみたら、面白い(笑)★4つでもいい感じですね。ゴルゴの射撃姿勢とか、ヒトラーから譲り受けたワルサーとか、よく練られています。
返信する
賛美歌13番さん、こんにちは。 (風雲再起)
2012-11-19 17:09:22
賛美歌13番さん、こんにちは。

狙撃依頼の奇妙な条件。
その理由を聞いたときのゴルゴの反応を見てみたいものです。
「・・そういう理由ならわかった。応じよう。」
(・・これは面白いことを考えたな。よし、この話、のった。)

依頼者の誠実さに好感を持ったのも一因かも。

ある依頼では、ゴルゴと直面して依頼を思い直した相手を賞賛してます。
普通ならドタキャンされたら怒るとこですが、
こと殺しの依頼ですから「恨まずに越したことはない」でしょうね。

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日本人から見たストーリー (うみぼうず)
2018-07-29 23:08:40
「かつての同盟国」云々のセリフがありましたが、ドイツ人に対し、第二次世界大戦の話をすることはタブーとされています。それが「かつての同盟国・日本」であってもです。同じ敗戦国ということで、つい日本人は親しみを込めて口に出してしまいそうですが、絶対に口にしてはいけないセリフのようです。と考えると、このストーリー、やはり日本的な作品なのかな、と、
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うみぼうず様へ (右往左往)
2019-03-16 20:32:00
確か依頼者はナチ党員で今も当時の戦いを誇らしいものと考えているらしい人っぽいです。
それを考えると当時の同盟国の日本を親しみを込めて話すのは例外的にOKなのかな・・・?と思います。
もっとも元ナチ党員の依頼者とかどう考えても日本的な作品でしか出せませんがwww
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マルテンサイト千年 (グローバルサムライ)
2024-04-28 21:12:09
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタインの理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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