goo blog サービス終了のお知らせ 

極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

エネルギーと環境 295

2025年07月13日 | ネオコンバ-テック

彦根市ひこにゃんイラスト に対する画像結果

彦根藩の当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招き猫と井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の
井伊軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと兜(か
ぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。

🟡 日本発革命 ⓱
気候変動禍ゼロ・再エネ・人工燃料・超資源回収
✳️ 合成ダイヤモンド及び微細化技術編①





合成ダイヤモンドは、化学成分や結晶構造は天然ダイヤモンドと基本的
に同じで、光学的・物理的特性も同一。天然ダイヤモンドも合成ダイヤ
モンドも炭素だけでできており、熱伝導性はきわめて高く、屈折率は2.417、
ファイアの源となる分散度は0.044でこれらの特性値すべてが同じ。類似
石の代表であるキュービックジルコニアは、化学組成がZrO2。熱伝導性
は低く、屈折率は2.16、分散度は0.060でダイヤモンドとは異なる。また、
モアッサナイトは、化学組成がSiCで、熱伝導性は高いけれどもその他の
諸特性はダイヤモンドと完全に異なる(図2)。

図2:ダイヤモンドと類似石の比較

ダイヤモンドは炭素原子が強固に結びついた典型的な共有結合物質であ
り、物質中最高の硬さと熱伝導性を有します。また、化学的安定性、透
光性などの特性にも優れています。この卓越した特性から、ダイヤモン
ドはさまざまな工業用途に用いられている。超精密加工用バイト、線引
きダイス、ドレッサー、医療用ナイフなどの加工工具や耐摩工具のほか
、ヒートシンク、ボンディングツール、各種窓材や超高圧アンビルなど、
工業や科学の広範な分野で利用されています(図3)。高品質なダイヤモ
ンドは、工業や科学技術の発展に寄与する重要な素材であり、技術の多
様化、高度化に伴い、その重要性は今後もさらに増すものと考えられて
いる。しかし、天然ダイヤモンドは、大型で良質の結晶は極めて稀産
であり、品質における個体差が大きいため、これらの工業用途には不向
きな側面がある。これ対し、合成ダイヤモンドは、合成される環境、成
長条件を制御できるため、安定的に必要とされる結晶を量産することが
可能。このため、産業用には合成ダイヤモンドが広く利用されている。

図4:HPHT法の概略図

HPHT合成
HPHT法は、High Pressure High Temperatureの略で、地球深部で天然
ダイヤモンドができる高温高圧の環境を人工的に再現したものです。非
常に高い温度(1500℃程度)と高い圧力(5–6GPa)を与えて、原料と
なる炭素物質(グラファイトやダイヤモンド微粒)をダイヤモンドの結
晶へと成長させます。炭素物質は水には溶けないため、鉄(Fe)、ニッケ
ル(Ni)、コバルト(Co)等の金属溶媒を用いて溶解し、ダイヤモンド
を結晶化さる(図4)。種結晶を用いずに合成すると、自発核発生した小
粒の単結晶が短時間で成長します。最大のサイズでも1 mm以下であり、
結晶内部に多くの不純物(溶媒金属等)を含み、宝飾用には適さない。
これらの微小単結晶は、ダイヤモンド砥粒と呼ばれ、研削砥石の素材と
して工業用に多量に製造されている。

✳️ 合成ダイヤモンド及び微細化技術編①
1️⃣特開2025-079678 ダイヤモンド 株式会社Kanaza

wa Diamond(審査前)
要約:下図1のごとくダイヤモンド1は、複数の結晶面を有する天然ダ
イヤモンド原石2の表面に合成ダイヤモンド層3を備える。然ダイヤモ
ンド原石の価値を高めたダイヤモンドを提供。
000003
図1 ダイヤモンドの断面図
【符号の説明】1:ダイヤモンド 2:天然ダイヤモンド原石 3:
成ダイヤモンド

産業上の利用可能性:本発明は、ダイヤモンドに利用可能である。
特許請求の範囲:
【請求項1】  複数の結晶面を有する天然ダイヤモンド原石の表面に合成
ダイヤモンド
層を備えるダイヤモンド。
【請求項2】  前記合成ダイヤモンド層は、CVD膜により形成されてい
る請求項1に記載のダイヤモンド。
【請求項3】  前記合成ダイヤモンド層の表面に入射する可視光の透過率
が0.0001%以下である請求項2に記載のダイヤモンド。
【請求項4】  前記合成ダイヤモンド層は、タンタルを含んでいる請求項
3に記載のダイヤモンド。
【請求項5】  宝飾用に用いられる請求項1~4の何れか一項に記載のダ
イヤモンド。

000004
【図2】合成ダイヤモンド層を有するダイヤモンドの写真
000005
【図3】ダイヤモンドの透過率を示したデータ
000006
【図4】ダイヤモンドの透過率を示したデータ

発明の詳細な説明:
  図1に示すように、ダイヤモンド1は、天然ダイヤモンド原石2の表面
合成ダイヤモンド層3を備えている。天然ダイヤモンド原石2とは、
人工的に製造されたものではなく鉱山等から採取されたものであり、加
工や研磨のされていないものを指す。本実施形態における天然ダイヤモ
ンド原石2は、内部に亀裂や不純物等を含む単結晶ダイヤモンド又は多
結晶ダイヤモンドであってもよい。これらは従来、低品質の宝飾品用や
工業用として用いられてきたものである。もちろん、天然ダイヤモンド
原石2として、内部に亀裂や不純物等を含まない高品質なダイヤモンド
を用いてもよい。天然ダイヤモンド原石2は、その表面に複数の凹凸構
造を有している。すなわち、天然ダイヤモンド原石2は、複数の結晶面
を有している。複数の結晶面とは、例えば、{100}、{110}、{111}
等である。なお、天然ダイヤモンド原石2は、平坦面を有するものであ
ってもよく、特定の結晶面を有するように研磨加工されたものであって
もよい。【0020】
  天然ダイヤモンド原石2の全ての表面には、合成ダイヤモンド層3が成
膜されている。合成ダイヤモンド層3は、単結晶のダイヤモンド層であ
り、天然ダイヤモンド原石2の夫々の結晶面から結晶成長しているもの
である。合成ダイヤモンド層3は人工的に形成されたものであり、例え
ば、高温高圧法や、熱フィラメントCVD(HFCVD)法、マイクロ
波プラズマCVD法等を用いて成膜されたCVD膜である。これらの方
法を用いて合成ダイヤモンド層3を形成することにより、天然ダイヤモ
ンド原石2の炭素原子と合成ダイヤモンド層3の炭素原子との間に共有
結合が形成され、天然ダイヤモンド原石2の表面が合成ダイヤモンド
3により被膜される。なお、合成ダイヤモンド層3は多結晶のダイヤモ
ンドであってもよい。【0021】
  合成ダイヤモンド層3の厚みは、0μmよりも大きければ特に制限され
ないが、天然ダイヤモンド原石2に光の反射や着色を付与する観点から、
0.5μm以上であるとよい。また、膜厚が大きすぎると製造コストが増
大するため5μm以下であることが好ましい。合成ダイヤモンド層3は天
然ダイヤモンド原石2に均一に成膜されていなくてもよく、膜厚にばら
つきがあってもよい。【0022】
  合成ダイヤモンド層3には、窒素やホウ素、タンタル、ニッケル等が
含まれていてもよい。ここで、合成ダイヤモンド層3中に窒素等を含む
とは、ダイヤモンド結晶中に窒素等がドープされていることをいう。ダ
イヤモンド結晶中に不純物がドープされることにより、合成ダイヤモン
層3が着色される。例えば、合成ダイヤモンド層3が窒素を含むと、
合成ダイヤモンド層3が黄色に着色され、ダイヤモンド1が黄色に着色
されて見える。また、合成ダイヤモンド層3が高濃度に窒素又はホウ素
を含む場合には、ダイヤモンド1は黒色に着色されて見える。合成ダイ
ヤモンド
層3は、公知の技術を用いて着色されてもよい。【0023】
  図2は、天然ダイヤモンド原石2の表面にタンタルを含む合成ダイヤモ
ンド
層3が製膜されたダイヤモンド1の写真である。このように、合成
ダイヤモンド
層3がタンタルを有することにより、ダイヤモンド1が黒
色に着色されて見える。なお、タンタルの含有量は1016~1022
atoms/cmの範囲であるとよい。単結晶ダイヤモンドの炭素数
は約1023atoms/cmであることから、タンタルの含有量を炭
素数比率で表現すると、Ta:C=1:10~1:10となる。【0024】
  合成ダイヤモンド層3が窒素やホウ素、タンタル、ニッケル等を有す
ることにより、ダイヤモンド1の表面に入射する可視光(400μm~
800μm)の反射率や透過率が変化する。特に、ダイヤモンド1の表
面に入射する可視光の透過率は、0.0001%以下であるとよい。こ
れにより、吸い込まれるような黒色を天然ダイヤモンド原石2に付与す
ることが可能となり、ダイヤモンド1が漆黒を呈する。また、合成ダイ
ヤモンド
層3を備えたダイヤモンド1の反射率は、天然ダイヤモンド原
石2の反射率よりも大きいとよい。これにより、ダイヤモンド1の表面
に入射した可視光が乱反射して、ダイヤモンド1の表層の輝きを増加さ
せることが可能となる。このようなダイヤモンド1を宝飾品として使用
することにより、天然ダイヤモンド原石2の価値を向上させることが可
能となる。【0025】
  続いて、ダイヤモンド1の製造方法について説明する。まず、天然ダイ
ヤモンド原石2を洗浄する。未洗浄の天然ダイヤモンド原石2には砂利や
他の鉱物が混合しているため、有機洗浄や酸洗浄によってこれらの汚れ
を落とすことにより純粋な天然ダイヤモンド原石2を得る。【0026】
  次に、天然ダイヤモンド原石2をCVD装置の成膜室に設置する。C
VD装置は、減圧制御可能な成膜室と、原料ガス及びキャリアガスの供
給手段と排気手段とを有しているとよい。設置位置は任意の場所を選択
することができるが、天然ダイヤモンド原石2の表面に合成ダイヤモン
層3が形成されるように、原料ガスに対する天然ダイヤモンド原石2
の比表面積がくなるような配置とするとよい。合成ダイヤモンド層3に
タンタルをドープさせる場合には、フィラメントとしてタンタル、その
合金、又はタンタルカーバイドを用いるとよい。同様に、合成ダイヤモ
ンド
層3にホウ素をドープさせるには、ホウ素含有化合物を原料ガスと
して使用するとよい。【0027】
  天然ダイヤモンド原石2を成膜室に設置した後、HFCVD法により
成ダイヤモンド
層3の成膜を行う。フィラメントの加熱温度は2400
℃~3000℃とするとよい。プロセスガスとしては、例えば、原料ガ
スとしてメタンを、キャリアガスとして水素を用いることができる。ま
た、フィラメントと天然ダイヤモンド原石2との距離は、5mm~20
4mmであるとよい。【0028】
 合成ダイヤモンド層3は天然ダイヤモンド原石2の有する複数の結晶面
に形成されるところ、ダイヤモンドの単結晶は特定の結晶面において生
成しにくいことが知られている。特に、{111}は単結晶の生成がされ
にくい面である。そこで、この結晶面に対して単結晶の成長が促される
よう、プロセスガス中の水素ガスに対するメタンガスの流量を0.001
%~20%、好ましくは0.05%~5%、より好ましくは0.1~1
%とするとよい。これにより、複数の結晶面を有する天然ダイヤモンド
原石2の表面に単結晶の合成ダイヤモンド層3を得ることができる。
【0029】  HFCVD法においては、フィラメントと対向するダイヤ
モンド1の表面に合成ダイヤモンド層3が形成される。従って、フィラ
メントとは対向しない面、例えば、成膜室のホルダーへの載置面にも
成ダイヤモンド
層3を成膜するためには、天然ダイヤモンド原石2の載
置面を変える必要がある。従って、天然ダイヤモンド原石2の全ての表
面に合成ダイヤモンド層3を成膜するためには、天然ダイヤモンド原石
2の載置面を変えて、合成ダイヤモンド層3の成膜を複数回実施すると
よい。【0030】
〔実施例〕
  以下に、本開示におけるダイヤモンド1の実施例について説明する。た
だし、本開示は以下の実施例に限定されない。【0031】
  本開示のダイヤモンド1の製造方法を用いて実施例を製造した。まず
、天然ダイヤモンド原石2の有機洗浄及び酸洗浄を行い、天然ダイヤモ
ンド原石2をCVD装置(HFCVD-6FHA、アリオス株式会社)
の成膜室に設置した。熱フィラメントは、天然ダイヤモンド原石2から
所定の高さに複数のフィラメントを所定の間隔毎に層状に配置した第1
層のフィラメント層を有し、さらにその上に所定の距離をおいて複数の
フィラメントを同様に層状に配置した第2層のフィラメント層からなる
複数段方式のフィラメントとした。なお、フィラメントの層は3層以上
であってもよい。本実施例では、直径0.25mmのフィラメントを8
mm間隔に設けた第1層及び第2層に用いた。第1層と第2層との距離
は約4mmである。フィラメントとしてタンタルを使用し、フィラメント
の加熱温度を3000℃とした。天然ダイヤモンド原石2は、800℃
~1100℃に加熱した。【0032】
  また、原料ガスとしてメタンを、キャリアガスとして水素を用いた。水
素ガスに対するメタンガスの流量を0.1~1%となるように調整した。
成膜室の圧力を4kPaに設定し、このような条件において約4時間成
膜を行った後に、天然ダイヤモンド原石2の全ての面が成膜されるよう
天然ダイヤモンド原石2の載置面を変えてさらに4時間成膜を行った。
これにより、天然ダイヤモンド原石2の表面に合成ダイヤモンド層3を
有するダイヤモンド1を得た。合成ダイヤモンド層3の膜厚は1μm~
1.5μmであった。また、ダイヤモンド1は漆黒を呈していたことから、
合成ダイヤモンド層3にはタンタルが含まれると推定された。
【0033】上記方法により、合計3つのダイヤモンド1を形成し、夫
々実施例1~3とした。この実施例1~3の夫々について、ダイヤモン
ド1の表面に入射する可視光の透過率測定を実施した。また、合成ダイ
ヤモンド
層3の形成されていない2つの天然ダイヤモンド原石2を比較
例1及び比較例2として、同様の測定を行った。【0034】
  また、天然ダイヤモンド原石2の表面を研磨加工し、その表面に対して
実施例1~3と同様の手順で合成ダイヤモンド層3を形成した実施例4
を作成した。さらに、比較例3として、合成ダイヤモンド層3の形成さ
れていない、表面を研磨加工した天然ダイヤモンド原石2を用いて、夫
々について可視光の透過率測定を実施した。【0035】
  図3には、実施例1~3及び比較例1~2についての可視光の透過率測
定の結果を示している。比較例1~2の透過率にはばらつきがあるもの
の、いずれも0.0002%よりも大きな値を示した。その一方で、実
施例1~3のダイヤモンド1の透過率は、いずれも0.0001%より
も小さな値を示した。これにより、天然ダイヤモンド原石2の表面に
成ダイヤモンド
層3を形成することにより、ダイヤモンド1の表面に入

射する可視光が吸収されて、ダイヤモンド1が吸い込まれるような黒色
を発することが分かった。【0036】
  図4には、実施例4及び比較例3についての可視光の透過率測定の結果
を示している。比較例3の透過率は7~9%であるのに対し、実施例4
の透過率は0.0001%以下であった。これにより、天然ダイヤモン
ド原石2の表面に合成ダイヤモンド層3を形成することにより、ダイヤ
モンド1の表面に入射する可視光が吸収されて、ダイヤモンド1が吸い
込まれるような黒色を発することが分かった。

2️⃣ 特開2025-076971 ダイヤモンド基板及びその製造方法並びにセンサ
国立研究開発法人産業技術総合研究所他
要約:下図1のごとく、
CVD法により下地基板上にダイヤモンド結晶
を形成してダイヤモンド基板を製造する方法において、ダイヤモンド結
晶の少なくとも一部に、NVC含有ダイヤモンド結晶層を形成するため、
原料ガス中、炭化水素ガス:0.005体積%以上7.000体積%以
下、水素ガス:85.000体積%以上99.995体積%未満、窒素
ガスまたは窒化物ガス:5.0×10-5体積%以上8.000体積%以
下とし、原料ガス中の炭化水素ガスとして、構成炭化水素ガスの比率が
天然の炭化水素ガスにおける比率よりも高い12C濃縮炭化水素ガスを
使用するダイヤモンド基板の製造方法、
下地基板上に、規定された条件
でCVDを行うことで、NV軸が高配向(例えば[111]高配向)、か
つ単一スピンで高密度な窒素-空孔中心(NVC)を有する、ダイヤモ
ンド結晶を形成できるダイヤモンド基板の製造方法を提供する。

000002
図1 本発明のダイヤモンド基板(NVC含有層/NVC非含有単層基
板)の一例を示す概略図

符号の説明:  11、21、31、41、51…下地基板、  12、22、
32、42、52…NVC含有層、  23、53…NVC非含有層、  24、
44、54…下層基板、  25、45、55…中間層、  100、200、
300、400、500…ダイヤモンド基板、  600…単結晶ダイヤモ
ンド自立基板。
000004
図2 本発明のダイヤモンド基板(NVC含有層/NVC非含有層/
積層構造の下地基板)の一例を示す概略図
【図3】本発明のダイヤモンド基板の製造方法により製造したダイヤモ
ンド基板(NVC含有層/下地基板)の一例を示す概略図
【図4】本発明のダイヤモンド基板の製造方法により製造したダイヤモ
ンド基板(NVC含有層/積層構造の下地基板)の一例を示す概略図
【図5】本発明のダイヤモンド基板の製造方法により製造したダイヤモ
ンド基板(NVC含有層/NVC非含有層/積層構造の下地基板)の一
例を示す概略図
【図6】本発明のダイヤモンド基板の製造方法により取得した単結晶ダ
イヤモンド自立基板(NVC含有層/NVC非含有層)の一例を示す概
略図

                          この項保留

3️⃣特開2010-248023 表面修飾ナノダイヤモンド及びその製造法 
 要約:水や極性有機溶媒への溶解性又は分散性、分散安定性に優れた高
分散性の表面修飾ナノダイヤモンドを得る。本発明の表面修飾ナノダイ
ヤモンドは、表面が、下記式(1)      -X-R            (1)
[式中、Xは、単結合、-NH-、-O-、-COO-、-PH(=O
)O-又は-S-を示し、Rはポリグリセリル基を示す]で表されるポ
リグリセリン鎖を含む基により修飾されている。Xは単結合であっても
よい。また、Xは-NH-であってもよい。

発明の詳細な説明:
【技術分野】本発明は表面修飾されたナノダイヤモンドとその製造法に
関する。この表面修飾されたナノダイヤモンドは、CMP(Chemical
Mechanical Polishing :化学機械研磨)向け研磨剤やドレッサー用材料、
燃料電池向け耐腐食性電極メッキ材料、切削工具などの高硬度表面コ-
ティング層形成材料、高耐熱・高熱伝導材料など、工学応用分野で利用
できる。
【背景技術】ナノダイヤモンドは、ダイヤモンド固有の性質に加え、平
均粒径が小さく、比表面積が大きいという特徴を有する。さらに、比較
的安価であり、入手も容易である。
ナノダイヤモンドは、爆発法や高温高圧法によって製造される。爆発法
は、トリニトロトルエンおよびヘキソーゲンを爆発させることにより、
ナノサイズのダイヤモンドを得る方法である。この方法で得られるナノ
ダイヤモンドは、水への溶解性は高いが、アモルファスカーボンやグラ
ファイトなどの他の炭素質の混入が多く、また表面化学修飾が難しいと
いう問題を有する。一方、高温高圧法は、例えば、密閉された高圧容器
内で、鉄やコバルト等の金属の存在下、原料グラファイト粉末を1~10
GPaの高圧および800~2000℃の高温に保持し、ダイヤモンド
に直接相転移させる方法である。この方法で得られるナノダイヤモンド
は、アモルファスカーボンやグラファイトなどの他の炭素質の混入が少
なく、粒径も揃っているが、水や有機溶媒への溶解性、分散性、分散安
定性が低いという問題がある。そのため、ナノダイヤモンドの用途開発
はさほど進んでいない。【0004】
水や有機溶媒に対する溶解性、分散性を向上させるため、ナノダイヤモ
ンドの表面を化学修飾する試みがなされている(特許文献1~3参照)。
しかし、水或いは極性有機溶媒への溶解性又は分散性、分散安定性は必
ずしも十分なものとは言えなかった。
                               了

✳️1
気圧の圧力での液体金属中のダイヤモンドの成長
天然のダイヤモンドは、地球の奥深くで炭素原子の集合体が極度の高温
・高圧にさらされることで形成されており、人工的に合成ダイヤモンド
を作り出す高温高圧法(HPHT法)は地球内部の生成プロセスを再現した
もの。新たに、韓国の基礎科学研究院蔚山科学技術院の研究チームが、
常圧でダイヤモンドを作りだす技術を開発したと科学誌のNatureに発表。
99%の合成ダイヤモンドの製造に用いられているHPHT法では、一般に
セ氏1300~1600度の温度範囲内で5GPa~6GPaの圧力をかけ、液体金属
を触媒としてダイヤモンドを成長させる。すでに合成ダイヤモンドは宝
飾品や精密加工用工具など幅広い分野で利用されているが、より低圧か
つ短時間で合成ダイヤモンドを作る方法を発見できれば、合成ダイヤモ
ンドの製造に革命がもたらされる可能性がある。

ところで、研究チームは、合成ダイヤモンドの新しい製造方法を探るプ
ロセスを短縮ひ、「RSR-S」という独自真空システムを開発。これにより
液体金属の比率や温度などのパラメーターを調整する研究が大幅に加速
し、常圧の環境下で合成ダイヤモンドを作り出すパラメーターを発見し
た。この合成ダイヤモンドの製造方法は、1気圧(約1013hPa)・セ氏1025
度の条件下で、ガリウム・ニッケル・鉄・ケイ素を「77.75:11.00:
11.00:0.25」の比率で混合した液体金属に、純粋なメタンと水素を暴
露するというもの。メタンに含まれる炭素原子が液体金属の表面下に広
がり、わずか15分程度で小さなダイヤモンドの核が形成され、最終的
に液体金属の表面にダイヤモンド膜が作られた。蔚山科学技術大学の筆
頭著者のYan GONG氏は、「ある日、RSR-Sシステムを使って実験を行い、
グラファイトのるつぼを冷却して液体金属を凝固させ、固化した液体金
属片を取り除いたところ、破片の底面数mmにわたって『虹のような模
様』が広がっていることに気づく。この虹色がダイヤモンドによるもの
だと判明。ダイヤモンドの再現性がある成長に有利なパラメーターを特
定することができた。
今回の研究では、合成ダイヤモンドと接する液体金属の表面下領域に厚
さ30~40mmのアモルファス(非晶質)領域が存在し、この領域上部に存
在する原子の約27%が炭素原子であることも判明。炭素はガリウムに溶
解しないと考えられ、ガリウムの豊富な液体金属にこれほど高濃度の炭
素が溶け込んでいることは予想外であった。また、液体金属にわずかに
含まれるケイ素が、合成ダイヤモンドの成長に重要な役割をはたしてい
ることも突き止めた。ケイ素が最適値よりも増えるとダイヤモンドのサ
イズは小さく、密度は高くなるという。ケイ素がないとダイヤモンドは
まったく成長できない。これは、合成ダイヤモンドの初期形成にケイ素
が関与していることを示唆する。
今回の研究ではガリウム・ニッケル・鉄・ケイ素からなる液体金属が用
いられたが、ニッケルをコバルトに置き換えたり、ガリウムをガリウム
とインジウムの混合物に置き換えたりしても、高品質のダイヤモンドを
成長させることができたという。(Gigazine 2024年4月25日)
掲載誌:
Growth of diamond in liquid metal at 1 atm pressure | Nature                                              
https://www.nature.com/articles/s41586-024-07339-7

Diamond mix

🪄ということで、廉価な人工燃料合成方法による成功で、この革命が担
   保されることになった。
                                                                                                     
ト音記号 イラストや に対する画像結果  『The Story of the First Rock 'n' Roll Song









         春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない
                春だというのに自然は沈黙している。
                レイチェル・カーソン 『沈黙の春』 


        

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エネルギーと環境 293 | トップ | エネルギーと環境 294 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

ネオコンバ-テック」カテゴリの最新記事