極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

超小型マイクロタービンの話

2012年02月20日 | WE商品開発


 



【超小型マイクロタービンの話】

株式会社IHIは世界初の携行型超小型ガスタービン発電機を開発ことが16日に報じられた。
携行型超小型ガスタービン発電機は、軽量・高出力というガスタービン発電の特長を活かすこ
とにより、レシプロエンジン・燃料電池等の発電機や二次電池を大きく凌ぐ重量当りのパワー
密度(最大出力)・エネルギー密度(連続使用時間)が得られ、個人向け携行型発電機/充電
器,ロボット用電源、緊急時の携帯電源として、レシプロエンジンより軽く静かな発電用超小
型マイクロガスタービンなどに加えて,車両が入れない地域での活用など様々な用途が期待さ
れる。

公表によるとその構成は、巻頭の写真のようにコンパクトな発電機内蔵ガスタービン(フォイ
ル軸受で支えられた完全オイルフリーの超小型ガスタービンに超高速発電機を組み込んだ構造
であり、設計上は定格40万rpm,最大400Wの発電能力を有す)とパッケージ(発電機内蔵ガス
タービンに冷却ファン、消音器を取り付け、燃料タンク、電装系・補機類、エンジン起動用電
池を組合せてパッケージとしたもの)から構成され、軸受,超高速モータや加工技術などの先
端技術において、最先端の技術を持つ国内外の企業や大学が多数開発に参加し、IHIがシステ
ムにまとめ上げたという。 

※フォイル軸受け:曲げに対して剛性の少ない金属フォイルやテープ、あるいはフィルムなど
で軸受面を構成し、負荷のたわみを許しつつ、支持する軸受のこと(下図参照)。

■ 携行型超小型ガスタービン発電機の特徴
 
1.軽量・小型:発電機内蔵ガスタービンは直径約8cm×長さ12cmと手のひらサイズ。 
2.静粛・低振動:44dBA@7m側方(33万rpm、60W発電時) 
3.多様な燃料への対応性:プロトタイプパッケージ試作品はプロパンガスを燃料としているが、
 灯油,軽油で発電機内蔵ガスタービン試験実証済であり,多様な燃料への対応性がある。 
4.低い排気温度:排気温度70℃ 
5.操作性、起動性:ボタン一つで起動・停止が可能。起動から定格発電開始までに約30秒、停止
 までに約2分半と,良好な操作性,起動性を実現。

■ 関連新規考案

燃焼器の試験装置の構成図

【符号説明】

2 タービン、6 排気管、7a 着火用空気、7b 希釈用空気、8 液体燃料、9 燃焼排ガス、
10 マイクロガスタービン用燃焼器(燃焼器)、11 管状火炎面、12 インナーライナ、
12a 下流側端部、14 アウターライナ、16 バーナ部、18 燃焼室、18a1次燃焼室、
18b 2次燃焼室 19a 着火室、19b 急速希釈室、20 中間絞り、22 旋回空気流形
成装置、23 アニュラー型部材、23a,23b 燃焼用空気孔、24液体燃料噴射装置(燃
料噴射ノズル)、26 着火装置

上記の新規考案の提案は、液体燃料(例えば灯油)を燃料とし、小型燃焼室において、安定し
た着火性能、高い燃焼効率、低いCO濃度及びNOを達成することができるマイクロガスタ
ービン用燃焼器を提供する。中心軸を囲み互いに同心かつ円筒形のインナーライナ及びアウタ
ーライナと、燃料噴射と着火を行うバーナとを備え、内部に中空円筒形の燃焼室を形成するマ
イクロガスタービン用燃焼器。燃焼室は、エンドライナ側に設けた外径が相対的に小さい1次
燃焼室と、1次燃焼室の下流側に位置し外径が相対的に大きい2次燃焼室とからなる。1次燃
焼室は、エンドライナ側の着火室と、2次燃焼室側の急速希釈室とからなり、その間に1次燃
焼室の外径を狭める円環状の中間絞りを有し、着火室内で燃料濃度の高い予混合旋回流を形成
して着火し、急速希釈室内で旋回火炎を急速希釈するものである。

これまでは、数百W容量の小型発電装置、マイクロガスタービン用燃焼器の燃焼室容積は百cm3
程度。しかし、このような小型燃焼室では、安定した着火性能、高い燃焼効率、低いCO濃度

やNOを達成することはできない。特に、可搬性が良いことから液体燃料(例えば灯油)を
燃料としたマイクロガスタービン用燃焼器などは、液焚きのマイクロガスタービン用燃焼器で
は燃料流量が数mL/min と極めて小流量となり、燃料の十分な微粒化を行うことが難しく、良
な燃焼が困難。液焚きでは特に、着火、燃焼安定範囲が十分でなく、低負荷時にはCO濃度
未燃分が高く、臭いやエミッションの排出が問題となっていたからやはり凄いと感心する。
いうのも、10年ほど前、MEMSなどのリサーチの一貫の1つとしてマイクロタービンの調
を行っていて、東京は汐留のとあるビルの一室でとある業者と接触してたい時の記憶が蘇っ
た。
その当時のことから比べれば今回の発表はかなり現実味を帯びてきた。

【予想を上回るプロテオロドプシン型のエネルギー生産量】 

もうひとつ大きな発見があった。東京大学と名古屋大学の研究チームは、近年発見された、海
洋細菌が有する新しい光エネルギー利用機構であるプロテオロドプシンの機能について、初め
て直接測定することに成功したと発表。これは光エネルギーを使って炭酸ガスを固定するクロ
ロフィル型の光合成とはまったく異なる光エネルギー利用のしくみで、本研究では、海洋細菌
が実際にこの新しいしくみを用いていること、またその量が海洋生態系のエネルギー循環に対
して大きな割合を占めていることを明らかにした。つまり、プロテオロドプシンは光を受ける
と細胞内から水素イオンを放出し、細胞の内外に「電気化学的プロトン勾配」(プロトン=陽子
=電子を失った水素(水素イオン「H+」))を形成することで電位差という形のエネルギーに変換
し、そのエネルギーを用いて細胞内で自由に使えるエネルギー物質である「アデノシン三リン
酸(ATP)」を合成すると考えられている。

また、海洋表層に生息する細菌の数%から数10%がプロテオロドプシン遺伝子を持つことが見積
もられ、地球規模でのエネルギー循環を考える上でプロテオロドプシンが受け取る太陽光エネ
ルギー量を推定することは不可欠な課題だと考えられるようになるがその機構の解明が不明に
あった。簡単にいうとそういうことになる。ところが、今回の研究では、北海道にある汽水湖
(淡水と海水が入り交じっている)のサロマ湖、相模湾および西部北太平洋の表層海水から分離
することに成功したプロテオロドプシン遺伝子を持つ細菌38株の中から8株を選び、プロテオ
ロドプシンが光を受けると本当に水素イオンを細胞外に放出するのかが調べられた。その結果、
8株すべてで細菌が光を受けた際に細胞内から水素イオンを汲み出す現象を測定することに成
功した(下図参照)。



 



時代は激しく動き出している。その1つが、領海を巡る日中の軍事衝突の現実味だ。いままで
の流れから判断すると近いうちにそれは起きうるとわたし(たち)は考えている。それを信じ
か信じないかは勝手だが、わたしの予想は的中するだろうと。
 

                                                                 

 

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