房総閑話

廉価版コンデジでどれだけ撮れる?

樹なつみ ~ 神戸市出身の作家

2007-08-11 20:52:57 | 神戸
1990年以降、SFコミックは竹宮恵子の『地球へ』、
萩尾望都の『百億の昼と千億の夜』『銀の三角』、
佐藤史生の『夢みる惑星』、
大友克洋の『童夢』『アキラ』の衝撃から脱出出来ないでいたように思える。

特に萩尾望都の76年作の『11人いる!』が、
少女コミックとか少年コミックの枠を取り払い、女性漫画家は面白い!
という流れを作った。
それ以前にも、萩尾望都は『ポーの一族』、『トーマの心臓』などの傑作があるが、
少女コミックの枠の中にいた。
それは、竹宮恵子の『地球へ』も同様で、少女コミックの枠の中にいた気がする。

『11人いる!』は男性が話題の中に入っても、
「女の子の漫画読むの?」とかいうことが無い。面白いものは面白いのだ。
10人の集団の試験のはずが11人いる!誰が11人目?
そして、最後にトラブル。目が離せない。

そして、『銀の三角』は大友克弘の『童夢』以上に物語が記憶に残る傑作で、
SFは女性漫画家の方が面白いのではと思わせた。
佐藤史生『夢みる惑星』でSFは女性漫画家の方が発想と展開が面白いことが確立。

しかし、80年後半は大友克洋の『アキラ』に押されて、
女性漫画家のSFが出てこない。
大友克洋の画に負けてしまうのか?

93年、待望のSF。『獣王星』が出た!
神戸出身の漫画家。樹なつみである。

舞台は西暦2436年、地球から150光年の距離にあるバルカン星系。
そこの、死罪のものだけが送られる死刑惑星「キマエラ」。
過酷な環境の中、主人公トールが獣王を目指すというものだ。
着想、展開が面白い。
2006年、テレビアニメ化もされた。
主人公のトールの声を堂本光一が出演している。

90年発表の『OZ』も見逃せない。
『OZ』は「星雲賞」を獲得している傑作だが、
スーペースオペラのような宇宙を舞台にしたSFを切望していたので、
『獣王星』は期待通りの作品である。


ちなみに、すべておっちゃんの意見で万人の評価ではないです。

上に挙げなかったけど、たがみよしひさの『石の記憶』など大人の冒険SFもある。



  


にほんブログ村 地域生活ブログへ にほんブログ村 家族ブログへ