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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 7月8日 田中さん(5)

2015-07-08 20:19:19 | B,日々の恐怖


   日々の恐怖 7月8日 田中さん(5)


 入口から見る間取りは、玄関を入ってすぐ右側に直線上の階段があり、その左隣の廊下の先に居間に続く扉があるという家でした。
居間に続く扉は閉まっており、階段途中の採光窓から陽は差しているのですが、それでもやはり薄暗い家といった印象を持ちました。
 佐藤君は後ろから、

「 階段を上がった先がヤバイ!」

と騒いでましたが、

「 それは奥の納戸で自殺があったからって先入観でしょ!」

と流して玄関内に足を踏み入れました。
 踏み入れた瞬間、件の、

“ キン!”

という音が鳴りました。
 佐藤君は、

「 もう、これ以上進めません!!」

とそこでギブアップしてしまいました。
 私はと言えば、不意打ちだったので、

「 えっ!?」

と一瞬ビックリしてしまいましたが、先客もいるかもしれないし、その人の発した音かもしれないということで、構わず上がっていきました。
 ひとまず、居間へ続く扉を開けて1階の様子を窺ってみます。
ちなみにM宅の間取りは3LDK+納戸で、1階には居間とダイニングキッチン、トイレ、洗面所、風呂があり、2階には3部屋+納戸という造りになっています。
居室を2階に集中させた間取りだけあって、1階のLDKスペースは25畳程度あり、家具も置かれていないその薄暗い空間はガランとしていて広く感じました。
 おそらく水道を止めているためだと思いますが、下水臭が上ってきていたので、換気のために居間とダイニングのシャッターと窓を開けてみたところ、入ってきた日差しで少し明るさを取り戻した室内はきちんと清掃もされていて綺麗に保たれているなぁと思いました。










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