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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道93

2008-07-30 19:59:04 | E,霧の狐道
 山下先生は後ろを振り返った。
画面に戻ったキツネは、二カッと笑う。

「 うわっ、パソコンにキツネがいる!
 神谷、何時、パソコンを起動した?」
「 いえ、起動してないです。」
「 だったら、何で、キツネが映っているのだ!」
「 知らないですよ。」
「 惚けるな、電源を入れられるのは、おまえしかいない。
 お湯を沸かしている間に、パソコンをいじくったな。」
「 いや、触ってないっすよ!」
「 コイツをインターネットから拾って来たな。
 削除しろっ!」

 山下先生は、カップめんとフォークをテーブルに置いてパソコンの方に向き直った。
山下先生がパソコンの画面を見て叫んだ。

「 うわっ、大変だ!」

俺は、何事かとカップめんを啜りながら、パソコンの画面を覗いた。
画面のキツネは後ろ足で立ち上がって、字を書いた横長の四角い紙を持っている。
顔は、ニカッと笑っている。
そして、その紙には次のように書かれていた。

“ 僕は、ウイルスです。”



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