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「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ゆるキャン△の聖地を行く2 その9  展望台と武田神社

2018年04月29日 | ゆるキャン△

 ほったらかし温泉を出て、もと来た坂道を降りて笛吹フルーツ公園の中を通り抜けて下の道に進みました。国道140号線まで行く途中に、上図の「名前のない展望台」がありますので、立ち寄りました。

 

 笛吹フルーツ公園よりも下に位置しますが、眺望はこちらの方が開けています。甲府盆地の西側までが遠く見渡せます。

 

 そして、富士山もくっきりと見えるようになっていました。山頂にたなびく薄雲が、きっきよりも短く、小さくなっていました。

 

 この日利用したタイムズレンタカーさんのフレアワゴンです。一日で四尾連湖、藤義、笛吹フルーツ公園、ほったらかし温泉と回れたのも、車ならばです。
 マイカーで関西から来るのは大変なので、レンタカーを利用するのはどうだろうか、と考えて今回の巡礼で実験してみましたが、なかなか良いなあ、というのが正直な感想でした。距離的には、本栖湖や富士西麓のキャンプ場群、身延線沿線へも、甲府からは一時間ぐらいで行けますし、費用的にもマイカーよりは安くなります。今後の巡礼でもレンタカー利用と言うのはアリだな、と思いました。マイカーとは違う車に乗れるというのも楽しみの一つです。

 とりあえず、ほったらかし温泉で今回の計画コースは完了したのですが、まだ時間に余裕がありました。もう一ヶ所を追加することにしました。

 

 もう一ヶ所とは、上図の武田神社です。かつての戦国大名武田氏の本拠地であった躑躅ヶ崎館の跡で、四囲を巡る水濠は約半分ほどが昔のままに水をたたえています。

 前にも書きましたが、20代後半の一時期に、甲府に本拠を置く歴史観光団体に参加していたことがあります。その活動の大半は奈良、京都をはじめとする近畿地方の古社寺文化財の見学旅行であり、当時奈良に住んでいた私は、たいてい案内人を務めて歴史や文化財の解説を担当していました。
 その団体の、年に二度の定期総会や忘年会、納涼会などは甲府で行われていて、私も時々顔を出していました。その折に、こちらの武田神社にも寄って、いまに残る遺跡を見ながら、甲府の皆さんと歴史談義を楽しんだものです。

 

 なので、甲府には五回ぐらい行っていたと思います。歴史観光団体の会員の半分ぐらいは甲府在住で、色々と近隣の見どころを教えて下さり、また案内して下さいました。主な所を挙げると、大善寺、清白寺、恵林寺、新府城、要害山城、本栖城、御坂城、善光寺、武田八幡宮、赤沢宿、勝沼館跡、猿橋、などが思い出されます。事務局長さんが石和に住んでおられた関係で、だいたい宿は石和温泉郷か、その隣の春日居温泉郷にて泊まっていました。
 そして個人的には、中世戦国期の歴史に興味がありましたから、武田神社などは何度訪れても興味が尽きることが無かったのでした。

 

 あれから20年以上が経ちました。かつてお世話になった方々は、全て鬼籍に入られました。今は私一人だけの、武田氏遺跡散策でした。

 

 神社の境内地は、かつての躑躅ヶ崎館跡の範囲をほぼ含めていますので、武田氏時代の土塁や堀などが、いまも姿をとどめて保たれています。

 

 武田神社の境内地は、武田氏館の主郭にあたり、四囲の土塁は大部分が形をよくとどめています。近年の発掘調査によって、土塁の内側にも小規模な堀と土塁が存在したことが確かめられており、戦国期の館内部は、思っていたよりも複雑に区画されていた可能性があります。

 

 武田氏の居館は、大手を東に向けていましたので、神社境内から東へ出る参道が、そのまま大手道にあたります。その虎口両袖の土塁が、上図のように高く築かれた姿を示します。

 

 東虎口の外側に設けられた空堀です。写真では深さが感じられませんが、現状でも5メートルぐらいはありそうでした。かなり埋まっていると思うので、戦国期当時はもっと深かった筈です。

 

 東虎口の外にある大手の構えは、近年の発掘調査成果にもとづいて復原修景整備が行われ、いまは史跡公園の体裁に整えられています。このエリアは初めての見学でしたので、土塁に登ったり、虎口から東の大手土橋までたどって動線がクランクすることを確かめたり、空堀がめぐる塁線の屈曲部を上から眺めたりして過ごしました。

 

 このエリアは南で城下に繋がっていて、堀や濠で区切られていませんので、かつては三日月堀および土塁のセットが築かれていて、大手口の守りを固めていました。武田氏の城館に特有の「丸馬出」という構造でした。その遺構はいまは地中に保存されています。

 

 東の大手土橋です。両脇を土塁で固め、一段低い内部へは階段で降りる形式です。武田氏は甲斐国の守護職を担っており、守護所はもとは八代、千野、石和、川田に置かれましたが、武田信虎の時に現在地に居館を建設し、室町幕府の大名としての格を示すかのように、将軍の室町第に倣った方形居館と条坊を基本とする城下町とをセットで作りました。現在の甲府市街のルーツです。

 かつて、甲府駅から武田神社までの街区を、自転車で走り回った事があります。広い傾斜地に碁盤目のように道路がつくられている事を実感しつつ、これは地形的にも京都の上京に似ているなあ、と思ったことがあります。
 室町幕府の首都ともいうべき京都上京の地は、足利義満の北山第から相国寺に至る範囲を指し、かつては日本最大の観音堂と日本最高の木造塔婆が並び建った地です。武田信虎はその偉観を甲斐国にも再現しようと試みたのでしょうか。

 

 武田神社を辞した後、甲府駅の南側に回って、上図の山梨県庁に行き、観光セクションを隣の防災新館に訪ねました。「ゆるキャン△」関連の情報を聞くのが目的でしたが、驚くべきことに県の観光課では一切タッチしていないということでした。
 それで詳細を伺ったところ、「ゆるキャン△」関連の事業は、すべて県の公益社団法人である「やまなし観光推進機構」が担っているとのことでした。「ゆるキャン△」聖地を紹介しているホームページも、キャラクターパネルも、全てそこの扱いになっているそうです。

 ということは、山梨県にて「ゆるキャン△」関連の企画やイベントなどが打ち出される場合、それらは「やまなし観光推進機構」が主催となるわけだな、と理解しました。
 したがって、4月21日からの電子スタンプラリーや、5月下旬のスタンプラリーバスツアーも、「やまなし観光推進機構」の扱いになるわけです。そうすると、「ゆるキャン△」聖地にキャラクターパネルが配置されるのは、その電子スタンプラリーの時期あたりかな、と思いました。

 実際、その通りになりましたが、対象エリアが広範囲に分散しているため、「ゆるキャン△」の五人のパネルを回るのは、今日のレンタカー巡礼行程よりもハードになることが容易に想像されました。 (続く)

 


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2 コメント

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ゆるキャン△視聴しました! (フカサワ)
2018-04-30 12:13:07
こんにちは。
地元、山梨放送で土曜日深夜、ゆるキャン△が放送されました。録画しておいたものを本日視聴しました。
星野さんの助言どおり、原作コミックは読まずに視聴したのですが、淡々と進むストーリー展開でしたが、画面全体からそのシーンの空気間が伝わってきました。話が進み、月明かりの富士山を望むシーンで、なんとも言えない感動。まずここで、その世界観に引き込まれました。
その後の展開はなんとなく読めましたが、日常を映したストーリーの中で、逆にリアルではないユルい?キャラデザインが生きている気がしました。
それにしても、現実に返ってみますと、小径ホイールの自転車で南部からR300を登る!のは、ちょっと考えられないです。そこはマンガですから、当然割り切って観ましたが。
私は、登山をしまして、テント泊もしますが、平場でも素敵な風景を楽しめるものだな、キャンプもいいな。と感じさせるアニメでした。
ちなみに、スポンサーは桔梗屋でした(^_^)

しかし、このマンガの企画は、山梨県がどの程度関わって居るのでしょう。桔梗屋なんかは、多方面で事業をやっているので、案外初期段階から関わっているかもしれません。
県内の聖地ポイントもどうやって選定したのか興味があります。
県に勤めている知人が居るので、機会があったら聴いてみようかなと思います。
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Re. ゆるキャン△視聴しました! (ホシノ)
2018-04-30 22:48:09
ついに御覧になられましたか。当方も、月明かりの富士山を望むシーンには感動しました。あれは良いですね。

当方、去る4月26日に突然の機会に恵まれて再び甲府からのレンタカー巡礼をやりました。本栖湖浩庵キャンプ場にも行きましたが、その後、国道300号線甲州いろは坂を下りたのです。
あのルートを各務原なでしこ、志摩リンは自転車で登ったのか・・・・、と驚愕したのですが、21日からコラボデジタルスタンプラリーが始まっていたので、実際に何人かの巡礼がロードバイクで登ってゆくのとすれ違いました。
スタンプポイントが身延町内ではセルバ、栄昇堂、ゆばの里、浩庵に配置されていますので、スタンプを集めるには、どうしても甲州いろは坂を通らないといけないのです。あと、四尾連湖水明荘にもありますから、そこへも自転車で行ったファンが大勢いるようです。
よくこんな過酷なスタンプラリーを開催するなあとビックリしますが、それに挑戦してクリアする人が初日だけで数百人にのぼったらしいです。「ゆるキャン△」人気の凄さがうかがえます。

本文にて述べたように、山梨県の関与は、県の公益社団法人である「やまなし観光推進機構」によるもので、そのホームページでは、テレビ放送が始まる直前から「ゆるキャン△」聖地などを紹介しています。
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