


お正月早々、私はアニメの「鉄腕アトム」を書きましたが、それにさかのぼる昭和34年から35年にかけて、実写版のものが作られていたそうです。
私がそれを知ったのは、もうかなり昔で、テレビの懐かしい子供番組を紹介した番組で、手塚治虫先生自らが描かれたアニメも映し出されていました。
だけど、あとで知ったのですが、その実写版アトムに、手塚先生は原作とあまりにもイメージがかけ離れていると、ご不満だったらしいのです。
ところが、手塚先生の思いとはうらはらに視聴者には大うけだったみたいで、1年以上も放送され、しかも、アニメのアトムが始まる1962年まで毎年、全国のどこかで必ず再放送されていたそうなのです。
だったら、原作とイメージが違ってても、それなりに面白かったに違いないですよね?
そう思った私は俄然、興味がわいて、観たくなっちゃいました。
また運よく私のいきつけのレンタル屋さんに、実写版のアトムのビデオが置いてあったのです。
それは「ZZZ団の巻」というエピソードで、13回放送されたのを、1時間ちょっとまでダイジェストしたものでした。
私がこの実写版アトムを見るにあたって、注意したのはどこが原作とかけ離れていて、どこが視聴者にうけたかという点でした。
まず、冒頭で主題歌が流れたのですが、これはアニメの主題歌に負けるとも劣らない優れた歌だなと思いました。
だけど、真っ先に気になるのはどんなアトムなのかという点でした。
このアトムを見て、私は苦肉の策だな~と感嘆せずにはいられなせんでした。
写真を見てもお分かりのように、かぶりものをしているのですが、人間に近いアトムの特徴を表そうとしたのでしょう。
顔だけは素顔を露出させています。
腕のあたりにあるボルトみたいなのは漫画にはないのですが、ロボットらしく見えるために、あえてそういうふうにしたのでしょうね。
だけど、胸が大人の女性みたいに盛り上がっているのは、なぜなんでしょう?
さて、いよいよお話の始まりですが、ZZZ団という悪の組織が敵対する政治家や文化人らに毒ガスを浴びせて、廃人にし、世界征服をたくらもうとするのですが、それをアトムがいかにして食い止めるのか?あるいはZZZ団の総統の正体は誰なのか?と、ハラハラドキドキしながらストーリーが展開していきます。
ところは、見ているうちにどうしても気になるキャラクターが二人出てきました。
一人は、御茶ノ水博士で、トレードマークであるはずの大きなお鼻がないのです。
しかも、アトムは「先生」と呼んでいたので、最初、私は誰なのか、すぐにはわかりませんでした。
でも、それよりわからなかったのはヒゲオヤジです。
二枚めの写真の左が御茶ノ水博士で、右側がヒゲオヤジなんですが、この実写版では御茶ノ水博士の書生で、まだ20代の若者という設定になっているではありませんか!
これでは手塚先生が原作のイメージとかけ離れてると嘆いたのもわからなくはありません。
だけど、お話自体はリヨン博士の息子がミシェルという名の娘に変えられてるくらいで、原作通りかなと思いました。
それでは、この実写版アトムのどこに当時の少年少女は憧れたのでしょう。
まず第一に考えられるのは、何はどうあれ、アトムを演じた瀬川雅人君が可愛くて、かっこよかったからではないでしょうか。
それにしても、私はアトムの胸のふくらみが妙に気になるんです・・・
あれは女性だけの特権のはずなのに・・・?
でも、もしかしたら男性も胸のふくらみがほしいのでは?
それに、昨今、ブラジャーをしている男性が増えてるっていうじゃありませんか。
男性に大きなおっぱい。
それっていいかも!
男らしくて、たくましい人が可愛らしい花柄のブラジャーをして、胸をゆさゆささせてるのって、想像しただけで楽しくなっちゃいます♪
男性が、女性の胸に憧れるのは乳幼児期への回帰願望の現われだと聞いたことがありますから、心もすごく安定するんじゃないかしら?
そうそう、私、いい事思いついちゃったわ!
あのね、ZZZ団の総統は自分の思い通りに言うことを聞かない世界の要人を毒ガスで廃人にしちゃうんですけど、そんな手荒なことはしないで、おっぱいを大きくさせるだけでいいんです。
きっと、それだけで、この世界にはびこる不幸の大部分はなくなるんじゃないかな?
そういう訳で、この実写版アトムが手塚先生の思いとはうらはらに受けたのは、まさにアトムの大きな胸に秘密が隠されていたと言って過言ではないと思います♪