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源氏物語の魅力 千年読まれた秘密

2010-09-26 18:04:49 | 源氏物語
私は、今まで源氏物語の魅力について、自分なりに考察してきたのですが、千年も読まれ続けた本当の理由はどこにあるのでしょう。

光源氏が女性の憧れである、美形で、優しくて、かっこよく、身分・家柄・財産を満たしているから。

それもあるでしょう。

女の子の大好きなお姫様が、沢山、登場し、キャラクター設定もしっかりしていて、自分に共感出来るお姫様に成り切って、お姫様気分を味わえるから。

それもあるでしょう。

しかし、もしそれだけの理由だったら、千年もの長きにわたって、果たして、どの時代の女性達にも読まれ続けたでしょうか?

かっこいい男性や、綺麗なお姫様が登場するお話なら、現代でもいくらでもありますし、過去にだって、沢山あったに違いないと、あなたは思いませんか?

おそらく、それだけの理由なら、今では忘れ去られたほかの物語同様、源氏物語もまた歴史の波にのまれて、忘却の彼方へ消えたのではないでしょうか?

源氏物語が、今でも女性達に愛され、ベストセラーを記録する理由。

それは、この物語に、人を愛する苦しみや哀しみ、ひいては愛の本質が巧みに描き出されているからではないでしょうか?

そしてそれが、もっともよく現されているのが、女三の宮の登場する「若菜」の章なのです。

この章は、それまで光源氏が歩んできた華やかな人生の終焉を迎えるお話であり、ほかの登場人物も、人を愛する苦しみや、人生に苦悩する姿が余すところなく描き出されているのです。

しかし、読む人によっては、この「若菜」の章を、登場人物を、これだけよく不幸に出来るものだと、紫式部を冷淡で暗い女性だと嫌悪する人が、なかにはいらっしゃるかも知れません。
ですけど、はっきり言って、そういう人はただ安逸に人生を過ごし、人生を真剣に生きた事のない人か、或いは本気で人を愛した事のない人ではないでしょうか?

紫式部に、このお話が書けたのは、彼女自身が、これらの登場人物と、同じ苦しみを味わったからに違いないのです。
そして、それだけでなく、よく読むと、物語の根底に、紫式部の深い愛情がある事に、あなたは気づくはずなのです。
つまり、源氏物語は、光源氏と紫の上を中心とした愛のお話で、ほかのお姫様は、光源氏の浮気心から、紫の上を悲しませる存在として登場するのです。
ここで注意しなければならないのは、紫式部が、紫の上を悲しませた女性を誰一人、ひどい仕打ちにして、罰していないという点です。

それを思う時、私は紫式部がいかに人生に対する深い洞察力と、愛情に満ちた女性だったのかを知る事が出来るのです。

しかし、ちょっと待って。
あなたは、そう言うかもしれないけど、たしか、紫式部は、枕草子を書いた清少納言の事を、日記で悪く書いてるらしいから、本当は性格良くないんじゃないの?と言う人がいらっしゃるかも知れません。
だけど、私はこんな興味深いお話を知っているのです。
作家という生き物は、今まで歩んできた人生で、嫌いな人物や、ひどい目に遭わされた人物を、自分の作品の中で、正義の名のもとに制裁する人が多いという事を。(笑)
ところが、源氏物語に登場するお姫様は、誰一人、冷たい仕打ちを受けておらず、みな愛情をもって書かれているではないですか。

だから、日記で、清少納言の事を悪く書いたからと言って、それをそのまま鵜呑みにするのは、どうかな?と、私は思うのです。


そういう訳で、源氏物語は、この「若菜」の章を書いた事で、どの時代の女性にも共感を得て、千年も読まれ続ける事になったのだと思います。


それでは、「若菜」の章に、どんなお話が書いてあるのか、次回から出来るだけ詳しく追っていきたいと思います。
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2 コメント

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Unknown (ガーデニア)
2010-11-13 15:06:21
時間がたっぷりあったので、奈々さんの源氏物語をプリントして全部読み返してみました。
すばらし過ぎます
「女性は愛する男性とともに生き、愛を育んでいくのが、一番の幸せだと思います」という言葉に共感します。
また、若菜の章のつづき書いて下さいね。
とっても癒される文章でしたよ。
今更のコメントでごめんなさい。ずっとじっくり読んでいる時間がなかったので・・・
ガーデニアさんへ (奈々)
2010-11-14 05:19:10
ガーデニアさん、プリントまでしてお読みいただき、身にあまる光栄です♪
男性には男性にしかないものがありますし、女性だってそうですよね。
男女が一緒になる事で、不足の分を補い、幸せにより近くなるのではないでしょうか。
共に生きる事で、喜びは倍になり、苦しみは半分になるみたいにです♪
若菜の章、頑張って書きますね。
ただ、今は仕事が忙しくて、なかなか筆が進まない状況にあるのです。
楽しみにして下さってありがとうございます。

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