雨のち曇り。最低気温2.3℃、最高気温6.8℃。
午後から新札幌ギャラリーで開催されている「浜野龍峰書展ー書のある空間から 日本人と万葉集」を見る。展示会場は新札幌デュオ2の5階にある。実は偶然立ち寄ったのだったが、作者の方とお話ししているうちに大いに興味が広がっていき、足を留めることになった。多様な経験は氏のHPに詳しいので、検索されることをお勧めしたい。
こじんまりとしたギャラリーの入り口付近の一角には、天井から地につくほどの丈と幅広の紙面にびっしり筆で書き込まれた日本人の苗字。これは縁あってハワイで知り合った老人の嘆きの言葉が直接の動機になったそうだ。「日本語が消えかかっているのが淋しい。」という。今や若い世代の間で、日本語が聞かれない状況を憂いたこの言葉を受け、苗字だけなら個人情報に抵触しないとのことで、始めたそうだ。ハワイへ移住した方々の名(苗字のみ)を記すこの試みは、ハワイ在住の方々にとっては母国との絆を、私たち日本に住む者にとってはハワイに根を張った日本人の方たちのことを思い起こさせ続けるかけはしとなることだろう。
来年もすでに横浜での展示会が予定されていて、今後もお忙しそうだ。
会場の入り口を入って左手に横になっていた氏の姿があり、私は邪魔をしないように奥へ進んだつもりだったが・・・・・・。こうした出会いからすでに、楽しく驚きに満ちていたことを付け加えておきたい。
《本にまとめられたもの》
《浜野龍峰氏 パンフレットと本を手に》
20年にわたり、海外での個展やワークショップを展開して知った日本人の美しさ。今回の札幌では日本人の名前で覆われた空間に万葉集をテーマにした作品を配置する。書のインスタレーション、「日本」シリーズ。
2012年の金沢21世紀美術館での日本から2014年のJICA横浜で予定されている海を渡った日本人につなぐものと位置づけしている。
会場では23・24日に篆刻のワークショップを予定。自分の印を刻ることでそれぞれのルーツを見つめ直す。小学生から参加自由。
主催者 | 新さっぽろギャラリー 後援 北海道新聞社 |
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