26日付の新聞に日本陸連の新しい会長にマラソン五輪メダリストとしても有名な有森裕子さんが選任された旨の記事が載っていた。今年設立100周年の節目を迎え、女性及び五輪経験者として初の会長となった。理事28人中、女性が14人と半数を占め、比率は過去最高となったという。今年は、9月に東京・国立競技場で世界選手権が開催されるというタイミングなので、新会長は大変重責を担うことになろうが、まずは会長就任の英断に大きな拍手を送りたい。
なぜ、この記事に関心を持ったかというと、個人的に定年前の9年間、この組織にお世話になったからである。事務局で国際関係を担当していたが、その間、有森さんとも仕事上でいろいろお世話になった。当時、彼女は、国際陸連(現、世界陸連)の女性委員会のメンバーであったので、国際会議に出席することも多く、会議手配、出張手配等事務的な手続きを担当させてもらっていた。アスリート目線でしかも国際的感覚もお持ちで、国連関係の親善大使や障害者スポーツ関係の仕事もされていたので、新会長として極めて適任である。
9年間、陸上競技関係のいろいろな方と知り合うことができたが、当時、現役アスリートとして、室伏広治さん(現スポーツ庁長官)や有森裕子さん、それに当時の会長(元衆議院議長)や副会長(元外交官ら)はじめ役員幹部の皆さまと知り合えたことは大変勉強になり、今でも自分の財産となっている。有森さんとは、ヨルダンのアンマンでの総会・アジア選手権で出張した時、死海まで足を延し、浮遊体験をしたことが懐かしい思い出として残っている。世界陸上を控えて、これから忙しい日々が控えていると思うが、日本の陸上界を牽引して頑張ってほしいところである。
(追記)
数日後のニュースで日本オリンピック委員会(JOC)の新会長に橋本聖子氏が就任した旨報道されたが、裏金議員として批判を浴びていた人物だったので、この目を疑った。ネットを中心に批判的なコメントが多いが、陸連vsJOCの新会長人事は明暗が分かれた。