龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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相聞歌2019年(8/26,8/27)

2019年06月18日 23時06分06秒 | 相聞歌
8/26(日)

111
再任用退職辞令の交付日なり明日からは先生と呼ばれない自分(た)


112
降る雨に木の実よ育てと祈るなり生徒の心に埋めし思いよ(た)


113
まかせたよとつぶやくそれぞれの志を秘め笑む教え子等の写真に(た)


114
退職をした今の貴女(あなた)に19の春に出会った娘(きみ)を見つける(ま)



8/27(月)

115
始業式生徒の驚く顔浮かぶ私の終わりがきみの始まり(た)


116
退職の妻の辞令を貰うため海近き場所へと走る夕暮れ(ま)


117
妻の身を中学校から受け取ったそんな気がする退職辞令(ま)

8/26は、妻の退職の日。
中学教師として生徒の成長を促すことは、彼女にとって何よりも大きな仕事だった。その思いが伝わってくる連作。
もう、仕事を離れたらそれから先は 「余生」というぐらいの重さのある区切りの日になった。

この相聞歌のやりとりでは十分に伝えきれないが、彼女には中学校教師として抜群の力量があった。
しかし残念ながら私の側にそれを伝える準備が今はまだない。

改めて文を起こさなくてはならないのだが、それはまた後日。

教師としての装甲を脱いだ妻は、19のときに出会った 「女の子」のようでもあった、と114に詠んだわけだが、そんな風にでも書くより他ないほど、彼女にとって教師であることは生きることと必然で結ばれていたように思う。